結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2004−30685(T2004−30685/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第2285870号商標(以下「本件商標」という。)は、「ストーム」の片仮名文字を横書きしてなり、第24類「運動用特殊ぐつ、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和63年5月16日登録出願、平成2年11月30日に設定登録されたものであるが、その後、指定商品中の「釣り具」についての登録は、平成13年2月28日付けの審決により取り消され、その確定の登録が同年5月30日にされ、該審判の請求の登録日である同12年4月19日に消滅したものとみなされた。また、その余の指定商品については、書換登録により、第25類「運動用特殊衣服,運動用特殊靴」及び第28類「運動用具,おもちゃ,人形,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具 」として平成12年11月8日に登録され、現に有効に存続しているものである。
請求人は、本件商標はその指定商品中の「第25類 運動用特殊衣服,運動用特殊靴」及び「第28類 運動用具」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を次のように述べ、甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
(1)請求の理由
本件商標は、その指定商品中上記商品について、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても使用された事実がない。
(2)答弁に対する弁駁
被請求人は、株式会社エバニュー(以下「エバニュー社」という。)に通常使用権を許諾しており、エバニュー社が商品「笛(ホイッスル)」に使用したと述べて、エバニュー社発行に係る2001年度スポーツカタログ(以下「乙第1号証」という。)を提出する。
しかしながら、被請求人とエバニュー社との使用許諾の事実を示す証拠は何ら提出されておらず、両者の関係が明らかでない。
また、乙第1号証は、表紙のコピー及び該当頁のコピーは、それぞれ発行年月日が定かでなく、エバニュー社の2001年度スポーツ用品カタログであるかを確認できない。
さらに、乙第1号証の該当頁には、外国警察官の写真と共に、「NEW/WIND/ST(稲妻)RM/TM」の文字が表示され、笛本体に「ST(稲妻)RM」、「THUNDER ST(稲妻)RM」が表記されているが、この商品が、「運動用具」に該当するものであるか定かでないばかりか、該当頁には、本件商標とは非類似の標章が使用されていることを示すにすぎないものである。
したがって、乙第1号証をもって、請求に係る「第25類 運動用特殊衣服,運動用特殊靴」及び「第28類 運動用具」について、本件商標が本件審判の登録前3年以内に使用されたものであるとは認められない。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由及び審尋に対する回答を次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証及び「禁止権の不行使に関する覚書」(以下「乙第2号証」という。)を提出した。
(1)被請求人(商標権者)は、エバニュー社(スポーツ用品製造業)と1994年に本件商標の使用を許諾する契約を締結しており、その使用許諾商品は、笛(ホイッスル)である(乙第2号証)。上記より、本件商標は、審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、通常使用権者が使用している事実がある(乙第1号証)。
(2)乙第1号証は、エバニュー社発行にかかる2001年度スポーツ用品カタログ32頁所載の品番KB−058/KB−059、商品名「ストーム笛」として、本件商標が明確に表示されている。
(1)乙第1号証は、エバニュー社の業務に係るカタログと認められるところ、これによれば、以下の事実が認められる。
(ア)表紙の上段には、「E」と「V」をモノグラム化した図形の下に「2001」を表示し、その下に「SPORTS EQUIPMENT CATALOG」の文字を表示してなり、また、同下段には、「EVERNEW」の文字が表示されている。
(イ)同カタログの32頁は、最上段に「笛/グランド用品」と表示され、その下に、品番と認められる「KB−058」と商品「笛」(ホイッスル)の写真、同じく品番と認められる「KB−059」と商品「笛」(ホイッスル)の写真が掲載されている。そして、これら商品には上記品番とともに「ストーム 笛」又は「ストーム」との表示がされ、品番「KB−058」の笛本体には、「STORM」(「O」の部分に稲妻の図形が重なるように描かれている。)の文字が、また、品番「KB−059」の笛本体には、「THUNDER」と「STORM」(「O」の部分に稲妻の図形が重なるように描かれている。)の各文字が二段に表示されている。さらに、品番「KB−058」には「水の中でも確実に聞こえる独特の音質」の、また、品番「KB−059」には「あらゆるスポーツ、防災用品としてもご利用下さい」との説明が記載されている。
(ウ)裏表紙には、「株式会社エバニュー」、「アスレチック&フィールド用品事業部」等の文字のほか、「DEC.2000 PRINTED IN JAPAN」の文字が表示されている。
(2)乙第2号証は、2001年1月11日に被請求人とエバニュー社との間で締結した「禁止権の不行使に関する覚書」であるところ、該覚書は、本件商標に関し、被請求人はエバニュー社に対し、商標権に基づく禁止権を行使しないこと、その範囲は、エバニュー社が日本国内において製造、販売する「笛」であること、上記に関しエバニュー社は対価を支払うこと、本覚書の有効期間は2001年1月1日から2002年12月31日までであるが、両者間の協議により延長することができることなどを内容とするものである。
(3)前記(1)及び(2)で認定した事実を総合すると、エバニュー社は、本件商標の通常使用権者と認められる。
そして、通常使用権者たるエバニュー社は、自己の業務に係る商品を掲載した乙第1号証(「SPORTS EQUIPMENT CATALOG」との表題のあるカタログ)を2000年(平成12年)12月に印刷し、2001年度(平成13年度)のカタログとしたこと、乙第1号証には、「グランド用品」として、運動場等で使用される品番「KB−058」及び同「KB−059」の「笛」(ホイッスル)が掲載され、これら商品には、「ストーム」及び「STORM」(「O」の部分に稲妻の図形が重なるように描かれている。)の文字が表示されていたことが認められる。
そうすると、本件通常使用権者は、本件審判の請求の登録(平成16年6月16日)前3年以内に、請求に係る指定商品中の「笛」(ホイッスル)について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付して広告したと認めることができる。
(3)請求人の主張について
(ア)請求人は、乙第1号証の表紙及び32頁のコピーは、それぞれ発行年月日が定かでなく、エバニュー社の2001年度スポーツ用品カタログであるかを確認できない旨主張する。
しかしながら、乙第1号証には、表紙に「SPORTS EQUIPMENT CATALOG」との表示があり、裏表紙に「株式会社エバニュー」、「アスレチック&フィールド用品事業部」、「DEC.2000 PRINTED IN JAPAN」等の表示及び32頁に「笛/グランド用品」との表示があることからみれば、これらはすべて同一のカタログのコピーと容易に推認することができ、前記認定のとおり、2000年(平成12年)12月に印刷し、2001年度(平成13年度)のものとして使用されたことが窺えるというべきである。
(イ)請求人は、乙第1号証の32頁には、「NEW/WIND/ST(稲妻)RM/TM」の文字が表示され、笛本体に「ST(稲妻)RM」、「THUNDER ST(稲妻)RM」が表記されているが、この商品が、「運動用具」に該当するものであるか定かでなく、また、本件商標は使用されていない旨主張する。
しかし、前記認定のとおり、品番「KB−058」及び同「KB−059」の「笛」(ホイッスル)は、「SPORTS EQUIPMENT CATALOG」との表題のある乙第1号証に掲載されていたものであるばかりでなく、商品の説明には、「あらゆるスポーツ、防災用品としてもご利用下さい」と記載があることからすれば、商標法施行規則第3条の別表の商品区分第28類の「九 運動用具」の「(十九)」に例示された「ホイッスル」とみるのが相当であり、また、これら商品には、本件商標と社会通念上同一と認められる「ストーム」及び「STORM」(「O」の部分に稲妻の図形が重なるように描かれている。)の文字が表示されていたことが認められる。
(ウ)したがって、上記(ア)及び(イ)に関する請求人の主張は採用することができない。その他、前記認定を覆すに足る証拠の提出はない。
(4)以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、通常使用権者が本件請求に係る指定商品中の「笛(ホイッスル)」に本件商標と社会通念上同一と認められる商標の使用をしていたことを証明したと認め得るところである。
したがって、本件商標の登録は、その指定商品中「第25類 運動用特殊衣服,運動用特殊靴」及び「第28類 運動用具」について、商標法第50条の規定により、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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