Trademark Appeal Case
普通名称と機能表示の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2003−4313(T2003−4313/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「まんが喫茶24」の文字を書してなり、第35類「書類の複製,速記,筆耕,文書又は磁気テープのファイリング」、第41類「図書及び記録の供覧」及び第42類「茶・コーヒー・ココア・清涼飲料又は果実飲料を主とする飲食物の提供」を指定役務として、平成13年9月3日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『時間制料金で漫画本等が読み放題で、フリードリンクの喫茶店』を指す語として普通に使用されている『まんが喫茶』の文字と、役務の種別、等級、提供時間が一日24時間であること等を表示したものと看取される算用数字2桁の『24』とを一連に『まんが喫茶24』と書してなるものであるから、これを本願の指定役務に使用するときは、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記のとおり「まんが喫茶24」の文字よりなるところ、その構成中、前半部分の「まんが喫茶」の文字及びこれに通ずる「マンガ喫茶」の文字は、「コミックや雑誌などといった、いわゆる「マンガ」を数多く取りそろえ、フリードリンク、時間制で、決められた制限時間内であれば、その蔵書が自由に読むことが出来る店舗」の意味合いを表す語として、2000年頃から広く一般に使用されていることが、例えば以下の文献等の記載により認められる。
(1)現代用語の基礎知識2000年版(株式会社自由国民社発行)の「マンガ喫茶」の項における解説中の「1997年ごろより・・・70年代半ばにもマンガ喫茶が小ブームとなったが、マンガをそろえた喫茶店から、マンガを読むフリースペースへの移行がポイントだ。」の記述
(2)imidas2000年版(株式会社集英社発行)の「まんが喫茶」の項における解説「コミックや雑誌などを・・・人気を集めている。」の記述、及び「マンガ喫茶」の項における解説「ちょっとした図書館並みにマンガ本を取り揃え、1時間いくらで読み放題・・・『町の私設図書館』ともいえる。・・・」の記述
(3)朝日現代用語「知恵蔵」2001年版(株式会社朝日新聞社発行)の「マンガ喫茶」の項における解説「1990年代半ばから・・・入場料プラス時間制、フリードリンクで、1〜2万冊に上る蔵書を自由に読むことができる。喫茶店というより、飲食可能な図書館、ないしはマンガをそろえたレストルームといった方が近いかもしれない。・・・」の記述
また、インターネットホームページの記載にも、「まんが喫茶」又は「マンガ喫茶」の語並びに他の語にこれらを結合させ、前記のごとき意味合いの店舗であることを表示するものとして普通に使用されていることが多数認められるところである。
そして、インターネットホームページの記載においては、本願商標の後半部分の「24」の算用数字が役務の提供時間を表示する意味合いで普通に使用されていることも多数認められるところである。
そうとすれば、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する需要者、取引者は、前記事情よりして、「24時間営業であって時間制料金で漫画本等が読み放題となるフリードリンクの喫茶店」の意味合いを理解・認識するにとどまり、自他役務の識別標識としての機能を有するものとは認識し得ないものと判断するのが相当である。
ところで、商標法第3条第1項各号列挙のいわゆる自他商品又は役務の識別機能を有しない商標について商標登録できないこととするのは、それらは通常、商品又は役務を流通過程又は取引過程に置く場合に必要な表示であるから何人も使用をする必要があり、かつ、何人もその使用を欲するものだから一私人に独占を認めることは妥当でないこと、また、多くの場合にすでに一般的に使用されているものであるから、そのようなものに自他商品又は役務の識別力を認めることはできないことによると解される(社団法人発明協会発行 特許庁編「工業所有権法逐条解説(第16版)」参照)。
してみれば、本願商標は、前記のとおり、すでに一般的に使用されている「まんが喫茶」の文字及び「24」の数字を連結したものであり、「24時間営業であって時間制料金で漫画本等が読み放題となるフリードリンクの喫茶店」の意味合いを理解・認識させるにとどまるものであるから、自他商品の識別力を認めることができないというのが相当であり、一私人に独占を認めるには妥当でないものというべきである。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第6号に該当するとして、その出願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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