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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「品質表示の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2003−6231(T2003−6231/J1)|請求不成立)

審判番号
不服2003−6231(T2003−6231/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
品質表示の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2003−6231(T2003−6231/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「品質表示の識別力」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「弦楽器と楽譜解析」の文字を書してなり、第16類に属する願書記載の商品を指定商品として、平成14年3月8日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、同14年11月20日付けの手続補正書によって、第16類「書籍」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、バイオリン・ギター等、弦を張って弾奏する楽器を意味する『弦楽器』の文字と音楽データを種々の目的に利用するため楽譜情報を解析することを意味する『楽譜解析』の文字とを接続詞『と』で連結して『弦楽器と楽譜解析』と普通に用いられる方法で書してなるところ、これをその指定商品『印刷物』中、『弦楽器によって演奏された音楽データを他の音源に置き換える等の楽譜解析に関する書籍』に使用するときは、その商品が前記に関する内容の商品であることを理解させるに止まり、単に商品の品質(内容)を表示したにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。ただし、『印刷物』を『新聞,雑誌』に補正した場合はこの限りでない。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「弦楽器と楽譜解析」の文字を書してなるものであるところ、その構成中の「弦楽器」の文字は、「箏・琵琶・三味線・ハープ・バイオリン・ギターなどのように弦を張って弾奏する楽器」の意を、「楽譜」の文字は、「歌曲または楽曲を一定の記号を用いて記載したもの」の意を、また「解析」の文字は、物事をこまかく解き開き、理論に基づいて研究すること」を意味する語(いずれも「広辞苑」第5版:株式会社岩波書店発行参照)として、一般によく理解されているものである。

そして、「解析」の語が、音楽においても普通に使用されていることは、例えば、新聞記事情報や各種商品を紹介するインターネットのホームページにおいて、以下の記事があることからも十分に裏付けられるところである。

(1)1998.7.13 「毎日新聞」東京夕刊13頁

「全盲のピアニスト、ベルナール・ダスコリ東京でリサイタル 3歳で失明したが、点字で楽譜を読み、ピアノに親しんだ。・・点字で読譜するのは確かに時間がかかる。一部分を読み取っては音を出し、の繰り返しで、

解析

した部分を頭の中でつなぎ合わせて・・」

(2)1997.10.21 「共同通信」

「ヤマハは21日、マイクで歌うだけでメロディーを楽譜化し、簡単な操作で本格的な作曲ができるパソコン用ソフト『XGワークス V2・0』を開発、・・入力されたメロディーを

解析

して音楽理論にかなった和音を付けて自動的に編曲する。」

(3)「岩波講座 マルチメディア情報学〈4〉文字と音の情報処理 ・・音楽における

楽譜解析

や自動演奏など、それぞれの情報の解析、認識、合成の基本的手法について解説する。」

(http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9973220706)

(4)「『楽音

解析

』は、演奏された音楽信号から各音符の情報を復元する技術である。

(http://www.keisu.t.u-tokyo.ac.jp/Outline/keywords/chord_fitting.1.html)

(5)「ヴァイオリン演奏の

解析

ー初心者と熟達者を比較した場合に顕著に現れる違いとは何か」

(http://web.sfc.keio.ac.jp/~t02485ss/amitie/column/research_of_violin-playing.html)

してみれば、本願商標は、全体として「弦楽器と楽譜の解析」の意味合いを理解させるにすぎないものであるから、これを「書籍」に使用するときには、これに接する需要者をして、当該書籍の中において表現されている内容が弦楽器及び楽譜の解析に関する事項であることを端的に表したものと理解されるに止まるというのが相当である。

そうとすれば、本願商標は、単に商品の品質(内容)を表示したものであり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものである。

また、前記以外の書籍に使用するときには、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。

したがって、同様の趣旨をもって本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は、妥当であって、取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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