Trademark Appeal Case
「パチスロTV」の記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2003−2548(T2003−2548/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「パチスロTV」の文字を標準文字で表してなり、第9類「測定機械器具,電池,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,救命用具,電気通信機械器具,レコード,電子応用機械器具及びその部品,遊園地用機械器具,スロットマシン,電気アイロン,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,自動販売機,ウエットスーツ,浮袋,水泳用浮き板,家庭用テレビゲームおもちゃ」及び第28類「遊戯用器具,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,おもちゃ,人形,愛玩動物用おもちゃ,運動用具,釣り具」を指定商品として、平成13年11月27日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「この商標登録出願に係る商標は、『パチスロTV』の文字を書してなるところ、『パチスロ』の文字部分は『パチンコ式スロットマシン、パチスロマシン』を意味し、『TV』の文字部分は『テレビ』を表し、全体として、『パチスロゲームを内容とするテレビ』等の意味合いが看取され、また、インターネットや新聞等の情報によれば、『家庭用パチスロ専用のテレビゲーム機』等も開発、市販されている事実もあるから、これを本願指定商品中の、例えば、『家庭用テレビゲームおもちゃ、業務用テレビゲーム機、携帯用液晶表示器付き電子ゲームおもちゃ』等に使用するときは、単に商品の品質、内容を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものである。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)本願商標は、前記のとおり「パチスロTV」の文字を横書きしてなるところ、「パチスロ」の語(文字)は、例えば、現代用語の基礎知識(株式会社自由国民社 2003年1月1日発行)の「パチスロ」の項によれば、「(パチンコ+slot machine)パチンコ式スロットマシーン」と記載されている。また、「TV」の語(文字)は、「television」の略語として広く知られているところであり(株式会社集英社発行「日本語になった外国語辞典」等)、遊戯具との関係からみれば、このテレビを遊技装置の一つとして使用するテレビゲームがあり、例えば、イミダス2003(株式会社集英社 2003年1月1日発行)の「テレビゲーム(television game)」の項によれば、「マイコンを利用した遊技装置で、テレビ画面上に各種のゲームを映し出して遊ぶもの。英語はvideo gameなど」と記載されている。
また、最近では、体感型のテレビゲーム機も開発されており、例えば、コナミ株式会社のホームページの速報記事(http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0411/04/news087.html)によれば、「コナミは2004年11月4日、TVに接続して楽しむ体感ゲーム機『PLAY−POEMS』シリーズ3機種を発表した。・・・野球ゲーム、ゴルフゲーム、ミニゲーム・・・」と記載されており、2004年12月30日付日刊スポーツ北海道日刊においても、この「野球TVゲーム機」に纏わる記事が掲載されている。また、株式会社ミヤビックスのホームページにおける家庭用体感ゲーム「XaviXPORT」の販売についてのニュース記事(http://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0411/24/news047.html)によれば、「『XaviXPORT』はTVに接続し、カートリッジを差し替えることによって野球やテニス、ボウリングなどを体感ゲームとして楽しめる家庭用ゲーム機。野球ソフトには、バットとボール、テニスならラケット、ボウリングならばボールがパッケージに含まれており、本体にゲームカートリッジを差し込み、画面に向かってそれぞれの道具を使うことでゲームを楽しめる。」と記載されている。
そして、家庭用パチスロ専用のテレビゲーム機が既に開発、市販されていることについては、原審における拒絶理由通知においても摘示している通りであり、例えば、2002年1月11日付日本工業新聞によれば、「サミー 家庭でもパチスロ専用TVゲーム ドリームズ・カム・トゥルーと開発」の見出しのもとに、「サミーと玩具雑貨メーカーのドリームズ・カム・トゥルーは10日、共同企画の家庭用パチスロ専用テレビゲーム機「ガチンコ勝負!パチスロTV」と拡張カートリッジ『獣王Jr』を3月24日に発売すると発表した。新ゲーム機は、テレビにつないで家庭で遊べるパチスロ専用ゲーム機で、メダルの挿入や払い出し、スタートレバーなどの操作ができる。本体にはオリジナルのパチスロゲームが三種類内蔵されており、初級者から上級者まで楽しめるという。」と記載されていることからも首肯し得るものである。更に、2004年4月4日付朝日新聞東京朝刊の「CS多チャンネル、マルチな時代 be・TELEVISION特集」の記事によれば、「CSデジタル放送が本格的にスタートしたのは1996年。・・・ニーズの高まり、視聴者の好みの多様化に応じる形でチャンネル数が大幅に増えました。・・・ニーズ対応という点ではレジャーや趣味の分野で顕著だ。旅や食はもちろん釣り、パチンコまで多種多様な分野の専門チャンネルがずらり。・・・主なCSチャンネル・・・<パチンコ・パチスロTV!> ファンから業界人まで楽しめる最新機種情報、実戦講座を届ける。」と記載されており、「パチンコ・パチスロTV」の語は、CS放送の一つのチャンネルともなっているものである。
(2)上記した事実を総合すると、「パチスロTV」の文字からなる本願商標は、その指定商品との関係においては、「パチスロ専用のテレビゲーム機」を容易に理解・認識させるものであり、現に、一般にも使用されているものであるから、これを「家庭用テレビゲームおもちゃ、業務用テレビゲーム機」に使用しても、これに接する取引者・需要者は、単に商品の品質を表示するにすぎないものと理解するにとどまり、自他商品を識別するための標識とは認識し得ないものと判断するのが相当である。
してみれば、本願商標は、これをその指定商品中の第9類「家庭用テレビゲームおもちゃ、業務用テレビゲーム機」に使用するときは、単に商品の品質を表示するにすぎないものであり、また、指定商品中の上記商品以外の商品に使用するときは商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。
なお、請求人は登録例を示して、本願商標が自他商品識別機能を有する旨主張しているが、提示の事例は本願と商標の構成態様を異にするものであって、本願商標が上記認定の如く判断されることから、請求人の主張は採用できない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものといわざるを得ないから、同様の趣旨により、その出願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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