結論テキスト
本願の標章は、登録第4094922号の防護標章として登録をすべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2002−15619(T2002−15619/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願標章は、別掲に表示したとおりの構成よりなり、第29類及び第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品とし、登録第4094922号商標の防護標章として、平成13年3月1日に登録出願され、その後、指定商品については、当審における平成17年5月13日付け手続補正書により、第29類「カレー・シチュー又はスープのもと,なめ物,お茶漬けのり,ふりかけ」と補正されたものである。
登録第4094922号商標(以下「本件登録商標」という。)は、本願標章と同一の構成よりなり、平成8年2月27日に登録出願、第30類「調味料,香辛料」を指定商品として、平成9年12月19日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
原査定は、「本願標章は、出願人が自己の業務に係る商品を表示するものとして需要者に広く認識されているものとは認められない。出願人提出の証拠(甲第1号証ないし甲第29号証)によれば、『粉わさび,おろしわさび』に使用していることは認められるとしても、それ以外の商品に他人がこれを使用しても、出所の混同を生ずるおそれは認められない。したがって、本願標章は、商標法第64条に規定する要件を具備しない。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
(1)請求人(出願人)は、昭和4年の創業後、同5年に「生わさび」の卸商に転業し、その後、同8年に「粉わさび」の研究・製造に着手して以来、約70年にわたり「わさび製品」の製造・販売を行っている(甲第1号証及び甲第2号証)。
そして、その売上高は、平成11年6月期において約65億円にのぼり、特に「業務用わさび製品」の分野においては、約40パーセントという業界トップの市場占有率を誇っている(甲第3号証及び4号証)。
(2)本件登録商標の使用について
請求人は、昭和12年頃から商品名を「金印わさび」とする粉わさびの製造販売を開始し、遅くとも同25年頃には本件商標を使用している。
そして、昭和46年には業界初の「金印ねりわさび」を、同48年には「金印すりわさび」、「金印おろしわさび」を開発し、現在に至るまで継続的に本件登録商標を使用している。
また、使用地域については、名古屋市(本社)のほか、関連会社が日本全国に製造・営業の拠点たる支店、営業所を有し、本件登録商標をハウスマークとして使用しているところである。
さらに、請求人は、本件登録商標を使用する商品について、新聞、雑誌、テレビ等の媒体を利用し、長期間に亘って全国的に宣伝広告を行っている。 例えば、食料品関係の業界紙には昭和25年頃から現在に至るまで継続的に広告しているほか、他の新聞においても昭和62年頃から平成8年頃まで広告し、また、雑誌、テレビ等においても盛大に広告がなされている。
(3)商工会議所の証明
甲第29号証は、本件登録商標が「粉わさび」等に昭和25年頃から使用され、取引者、需要者間において、これが直ちに請求人の商品であると認識し得るほど周知著名になったこと、引き続き著名度を高めて現在に至っている事実が証明されている(名古屋商工会議所の証明書)。
そして、本願標章の指定商品は、「カレー・シチュー又はスープのもと,なめ物,お茶漬けのり,ふりかけ」と補正されたこと前述のとおりであり、上記商品と請求人の使用する「粉わさび」「ねりわさび」とは、食品分野においても、生産者等、共通性のある商品ということができる。
してみれば、本願標章を他人がその指定商品について使用した場合には、これに接する取引者、需要者をして、その商品が請求人若しくは請求人と何らかの関係を有する者の取り扱いに係る商品であるかのように、その出所について混同を生じさせるおそれがあるとみるのが相当である。
したがって、本願標章を商標法第64条に規定する要件を具備しないものとして、本願を拒絶した原査定は、妥当でなく取り消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
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