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Trademark Appeal Case

「診断士」の国家資格誤認

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2003−12982(T2003−12982/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「羽毛診断士」の文字を標準文字で表してなり、第35類「商品の販売に関する情報の提供,寝具類の修理又は保守に関する情報の提供,寝具類の診断及び購入に関する指導・助言」、第37類「寝具類の修理又は保守」及び第41類「知識の教授」を指定役務として平成14年7月8日に登録出願され、その後、第35類及び第37類の指定役務については、平成15年5月26日提出の手続補正書により、第35類「商品の販売に関する情報の提供,寝具類の購入に関する指導・助言」及び第37類「寝具類の修理,寝具類の修理に関する情報の提供」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶理由の要点

原査定は、「本願商標は、あたかも国家資格が存在し、これを表示したものと取引者・需要者に認識させるものであるから、これを商標として登録し役務に使用することは、国家資格制度に対する社会的信頼を失わせ、ひいては公の秩序又は善良な風俗を害するおそれがあるものと認められる。したがって、本願商標は商標法第4条第1項第7号に該当する。」旨認定、判断して本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記1のとおりの構成からなるところ、その構成中に「診断士」の文字を有するとしても、これから直ちに国家資格を表示したものと認識し把握されるものとはいい難いものである。蓋し、一般に、「士」の文字は、「(1)官位・俸禄を有し、人民の上位にある者。『士師・進士』(2)周代に、四民の上、大夫の下にあった身分。『士大夫』(3)兵卒の指揮をつかさどる人。また、軍人。兵。『士官・士気・戦士』(4)近世封建社会の身分の一。もののふ。さむらい。『武士・士農工商』」を意味する語であって(岩波書店発行「広辞苑」第5版)、他の文字と結合して身分や資格等を示す名称を表すために使用されており、博士、弁護士、弁理士、税理士等のように法律で規定され、使用が規制されている資格名称が存在するが、他方で、法律に準拠しない「士」の文字を含む名称や称号が使用されている事実もある。そして、「診断士」の名称は、法律等に規定されたものではなく、格別その使用が制限されたものともいえないし、公の機関が賦与する資格や称号と紛らわしいものともいい難いものである。

そうすると、本件商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は国家資格を表す名称ないしは公の機関によって賦与された称号等を表したものであるかの如く認識するようなことはないというべきであり、これが、直ちに国家資格等の制度に対する社会的信頼を失わせ、ひいては公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあるものということはできない。

また、本願商標は、その構成自体がきょう激、卑わい、差別的若しくは他人に不快な印象を与えるものではないし、これを使用することが社会公共の利益に反し又は社会の一般的道徳観念に反するようなものでもない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第7号に該当するものであるとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものでなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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