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Trademark Appeal Case

商品記号の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2001−14196(T2001−14196/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「TS―012」と「ティーエスゼロイチニ」の文字を上下二段に表示してなり、第1類「カーエアコン用冷媒剤,電気冷蔵庫用冷媒剤,その他の空調・冷却・冷蔵・冷凍・ヒートポンプ用の塩素系フロン代替冷媒剤,その他の化学品,植物成長調整剤類,のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。),高級脂肪酸,非鉄金属,非金属鉱物,原料プラスチック,パルプ,工業用粉類,写真材料」を指定商品として、平成12年6月20日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶理由の要点

原査定は、「本願商標は、商品の記号、符号を表すものとして一般に使用されているローマ字2文字の『TS』と商品の品番等と認識される数字『012」とをハイフンにより『TS−012』と一連に書してなる下段にその表音である『ティーエスゼロイチニ』の片仮名文字とを二段に書してなりますが、これをその指定商品に使用してもこれに接する需要者、取引者は商品の記号、品番等と理解するにとどまり、結局、何人かの業務にかかる商品であることを認識することができないものと認められる。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する」旨、認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前項1で述べたとおり、「TS―012」の文字と「ティーエスゼロイチニ」の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるところ、上段の「TS―012」の文字は特定の観念を有するものとは認められないし、また、下段の片仮名文字「ティーエスゼロイチニ」は、その構成態様からみて上段の「TS―012」の表音を併記したものと容易に理解されるものである。

ところで、化学業界をはじめとする本願商標を取り扱う業界においては、商品名(化学品名)を、欧文字又はこれらに数字を組み合わせたり、さらに、これら両者をハイフンで結合してその記号として表示することが、類型的に広く採択使用されていることは顕著な事実である。たとえば、フロン類を表す記号として、CFC−12、HFC−22、CFC−113等があり、その代替物質名の記号としてHCFC−22等が使用されており、さらに、AH−289(アンヒスタミン剤)、SH−261(エチルベンジル・アルコール)等が記号として使用されている。

そして、上記実情に鑑みると、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、これに接する取引者・需要者は商品の記号の一類型を表示したものと理解するに止まるものとみるのが相当であって、「TS―012」の文字とその表音と認められる「ティーエスゼロイチニ」の文字を上下二段に併記してなるものであるとしても、全体として、自他商品の識別標識としての機能を有しないものといわざるを得ない。

そうとすれば、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者、取引者は、商品の記号とその表音を表したものと、単に、理解するに止まり、何人かの業務にかかる商品であることを認識することができないものといわざるを得ない。

なお、請求人は、本願商標は、その指定商品に使用され、取引者間に出願人の業務に係る商品であると認知されている旨述べている。

しかしながら、請求人提出の資料をもってしては、本願商標に自他商品識別力が生じていたものと認めるに十分なものとはいえず、請求人の主張及び資料を総合してみても、本願商標それ自体が自他商品の識別標識としての機能を有するものとは認められないから、請求人の主張は採用できない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとした原査定を取り消しすることはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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