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結論

勝訴(請求認容)

商標「フルニッケル」の結合語の品質表示性(第4条第1項第16号・第3条第1項第3号|審判不服2003−14959(T2003−14959/J1))

審判番号
不服2003−14959(T2003−14959/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「フルニッケル」
争点(論点)
結合語の品質表示性
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2003−14959(T2003−14959/J1)・不服)は、本件商標「フルニッケル」について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「結合語の品質表示性」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「フルニッケル」の片仮名文字を標準文字により横書きしてなり、第1類及び第40類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成14年5月27日に登録出願、その後、指定商品及び指定役務については、同15年4月10日付けの手続補正書をもって、第1類「金属めっき用剤,フッ素樹脂コーティング剤,シリコン樹脂コーティング剤,金属表面処理用化学品,その他の化学品」及び第40類「金属めっき,金属(非鉄金属を含む。)・ゴム・プラスチック・コンクリート・セラミックス・木材・紙・パルプ・石材・ガラスの表面への樹脂コーティング加工,金属(非鉄金属を含む。)・ゴム・プラスチック・コンクリート・セラミックス・木材・紙・パルプ・石材・ガラスの表面へのセラミックコーティング加工,金属(非鉄金属を含む。)・ゴム・プラスチック・コンクリート・セラミックス・木材・紙・パルプ・石材・ガラスへの表面処理加工,金属の加工,プラスチックの加工,セラミックスの加工」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定において、「本願商標は、『満ち足りた、完全な』等の意味を有する『フル』の文字と、酸化しにくく合金やめっき用に用いられる金属元素の一つ『ニッケル』の文字とを、一連に『フルニッケル』と普通に用いられる方法で書してなるところ、指定商品又は指定役務との関係から、全体として『ニッケルメッキで満ち足りた、完全にニッケルメッキで覆われた』という程度の意味合いを認識・理解するにとどまるのであるから、これを本願指定商品中『めっき用剤』等、又は本願指定役務中『表面処理加工』等に使用した場合、単に商品の品質又は提供する役務の質(内容)を表示しているにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品又は役務以外の商品又は役務に使用するときは、商品の品質又は役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、「フルニッケル」の文字を横書きしてなるが、構成中前半の「フル」の文字及び同後半の「ニッケル」の文字部分が、それぞれ「満ち足りた、完全な」及び「金属元素の一つである、ニッケル」の意味合いを有するものであるとしても、これらの文字を結合して一連に表してなる本願商標の全体からは、直ちに原審説示の如き意味合いを看取させるものとはいい難く、また、補正後の商品・役務の業界において、かかる意味合いの語として一般に理解され、あるいは取引上普通に使用されているとする事情は見いだせない。

そうすると、本願商標をその指定商品又は指定役務について使用しても、これに接する取引者、需要者は、当該商品又は役務の品質等を直接的かつ具体的に表示するものとは認識し得ないものと判断するのが相当である。

してみれば、本願商標は、商品又は役務の品質又は質を表すにすぎないものということはできず、むしろ、一種の造語を表したものとみるのが相当であって、これを本願指定商品又は指定役務に使用した場合、自他商品・役務の識別標識としての機能を十分に果たし得るものであり、また、いずれの商品・役務に使用してもその品質等の誤認を生じるおそれもないものといわなければならない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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