Trademark Appeal Case
称呼類似と役務の類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2002−13124(T2002−13124/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「COM−PATH」の欧文字を書してなり、第42類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成9年1月14日に登録出願され、その後、指定役務については、原審における同12年7月4日付け手続補正書をもって、第35類「電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)に関する商品の販売に関する情報の提供」と補正されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第3008373号商標(以下、「引用商標1」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなり、商標法の一部を改正する法律(平成3年法律第65号)附則第5条第1項の規定により使用に基づく特例の適用を主張し、平成4年9月22日登録出願、第35類「経営の診断及び指導」を指定役務として、同6年10月31日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
同じく、登録第3125973号商標(以下、「引用商標2」という。)は、別掲(2)のとおりの構成からなり、商標法の一部を改正する法律(平成3年法律第65号)附則第5条第1項の規定により使用に基づく特例の適用を主張し、平成4年9月30日登録出願、第35類「コンピューター通信による企業情報の提供」を指定役務として、同8年3月29日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標と引用商標1及び2との類否について判断するに、本願商標は、前記のとおり、「COM−PATH」の欧文字からなるところ、該文字は特定の意味合いを有しない造語からなるものであり、その構成文字に相応して「コンパス」の称呼を生ずるものと認められる。
他方、引用商標1は、別掲(1)のとおりの構成からなるところ、その構成中の「COMPASS」の欧文字は、「コンパス」の読み及び「羅針盤」の意味を有する英語として一般に広く知られているものであり、さらに、該「COMPASS」の欧文字及びその下方に配された「コンパス」の片仮名文字部分と該「COMPASS」の欧文字の上方に位置する図形部分とを常に一体不可分のものとして把握しなければならない特段の事情は見いだし得ず、かつ、その指定役務との関係において、該欧文字及び片仮名文字は、独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものと判断するのが相当であるから、該欧文字及び片仮名文字に相応して「コンパス」の称呼及び「羅針盤」の観念を生ずるものと認められる。
また、引用商標2は、別掲(2)のとおりの構成からなるところ、その構成中の「KOMPASS」の欧文字は、特定の意味合いを有しない造語からなるものであり、さらに、該「KOMPASS」の欧文字とその上方に赤色で大きく顕著に表された「K」の欧文字部分とを常に一体不可分のものとして把握しなければならない特段の事情は見いだし得ず、かつ、その指定役務との関係において、該欧文字は、独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものと判断するのが相当であるから、該欧文字に相応して「コンパス」の称呼を生ずるものと認められる。
してみれば、本願商標と引用商標1及び引用商標2とは、各々の外観及び観念の点を考慮するとしてもなお、「コンパス」の称呼を同じくする点で相紛らわしい類似の商標である。
次に、本願の指定役務と引用商標1及び引用商標2の各指定役務との類否について検討するに、本願の指定役務は、前記1のとおり、第35類「電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)に関する商品の販売に関する情報の提供」であるのに対し、引用商標1及び引用商標2の各指定役務は、それぞれ前記2のとおり、前者が第35類「経営の診断及び指導」、後者が第35類「コンピューター通信による企業情報の提供」であるところ、これらは、すべて企業の経営に関する役務であって、その需要者の範囲、提供の手段を同じくする場合が多い、互いに類似の役務といえるものである。
したがって、本願商標と引用商標1及び引用商標2とは、各々、「コンパス」の称呼を共通にする類似の商標であり、かつ、それぞれの指定役務も類似するものであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
なお、請求人は、原審における平成12年9月21日付け提出の上申書において、引用商標1及び引用商標2について、商標登録の取消しの審判の請求又は各商標権者との譲渡交渉を行うことを検討しており、暫時、審査の猶予を求める旨述べ、さらに、当審における平成14年11月18日付け提出の審判請求理由の追加の補正書において、引用商標1及び引用商標2の各商標権者と譲渡交渉をする所存であるから、暫時、審理の猶予を求める旨述べていたところ、その後、相当の期間を経過するも、進捗状況に関する何らの書面の提出もなされなかった。
そこで、審判長は、請求人に対し、平成16年11月5日付けで、その後の進捗状況について確認できる書面の提出を求める旨の審尋をしたところ、その指定期間内に応答がなく、その後、請求人からは本願又は引用商標1及び引用商標2に関して何らの手続もなされていないことから、請求人による譲渡交渉開始に関する意思表示からの期間及びその後の経過も考慮の上、これ以上、本件の審理を遅延させるべき理由はないものと判断し、結審することとした。
よって、結論のとおり審決する。
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