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Trademark Appeal Case

モバイルの記述性と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2002−21317(T2002−21317/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標(標準文字による商標)は、「ハッピーモバイル」の文字よりなり、第9類「アーク溶接機,ウエイトベルト,ウェットスーツ,エアタンク,オゾン発生器,ガス漏れ警報器,ガソリンステーション用装置,カメラ・その他の写真機械器具,スプリンクラー消火装置,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,スロットマシン,タイムスタンプ,タイムレコーダー,パンチカードシステム機械,ビリングマシン,メトロノーム,レギュレーター,レコード,ロケット,運動技能訓練用シミュレーター,映画機械器具,映写フィルム,加工ガラス(建築用のものを除く。),家庭用テレビゲームおもちゃ,火災報知機,回転変流機,眼鏡,救命用具,金銭登録機,金属溶断機,計算尺,検卵器,光学機械器具,硬貨の計数又は選別用の機械,作業記録機,事故防護用手袋,磁心,自動車用シガーライター,自動販売機,写真複写機,手動計算機,消火ホース用ノズル,消火器,消火栓,消防車,消防艇,乗物の故障の警告用の三角標識,乗物運転技能訓練用シミュレーター,水泳用浮き板,製図用又は図案用の機械器具,潜水用機械器具,測定機械器具,駐車場用硬貨作動式ゲート,調相機,抵抗線,鉄道用信号機,電解槽,電気アイロン,電気ブザー,電気計算機,電気磁気測定器,電気式ヘアカーラー,電気通信機械器具,電気溶接装置,電極,電子応用機械器具およびその部品,電線及びケーブル,電池,電動式扉自動開閉装置,盗難警報器,配電用または制御用の機械器具,発光式又は機械式の道路標識,票数計算機,浮袋,保安用ヘルメット,防じんマスク,防火被服,防毒マスク,遊園地用機械器具,郵便切手のはり付けチェック装置,溶接マスク,理化学機械器具,録画済ビデオディスク及びビデオテープ,録画済みCD―ROM」及び第38類に属する願書記載のとおりの指定商品及び指定役務として、平成13年6月18日に登録出願されたものである。そして、指定役務については、平成14年8月14日付け提出の手続補正書により、第38類「コンピュータネットワークの加入に関する情報の提供,データ通信に関する情報の提供,テレックスによる通信,テレビジョン送信機・ラジオ送信機その他の通信機器の貸与,テレビジョン文字多重放送,テレビジョン放送,テレビジョン放送・有線テレビジョン放送・ラジオ放送に関する情報の提供,ファクシミリによる通信,ラジオ放送,移動体電話による通信,電気通信に関する情報の提供,電子メール通信,電子計算機端末による衛星通信,電子計算機端末による通信のための通信回線の提供,電報による通信,付加価値通信網による通信(バンサービス),付加価値通信網の提供,報道をする者に対するニュースの供給,無線呼出し,有線テレビジョン放送」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定が、本願商標本願の拒絶の理由に引用した商標は、以下の各登録商標である。

(1)登録第2315837号商標(以下「引用商標A」という。)は、昭和62年10月5日登録出願、「HAPPY」の文字よりなり、第11類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、平成3年6月28日に設定登録されたものである。その後、同13年6月19日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、同14年6月25日に、第9類「電子計算機{中央処理装置およびその周辺機器(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路,磁気ディスク磁気テープを含む。)}電子応用静電複写」を指定商品とする指定商品の書換登録の申請がなされ、その登録が同16年2月4日になされ、現に有効に存続しているものである。

(2)登録第4549966号商標(以下「引用商標B」という。)は、平成12年5月10日登録出願、「e−HAPPY」の文字よりなり、第38類「電子計算機端末による情報通信ネットワークへの接続の提供」を指定役務として、同14年3月8日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、その構成中の「モバイル」の文字部分は、例えば、指定商品「電気通信機械器具、電子応用機械器具」との関係では、「携帯型パソコンと携帯電話を接続して、移動中に情報の送受信を行うこと、またはその情報携帯端末」(IT用語カタカナ・略語辞典,imidas2002別冊付録,第352頁)を意味するものである。そして、本願商標の指定商品を取り扱う業界においては、前記意味合いに相応する商品を「モバイル機器」と称している。また、モバイル機器を利用した、例えば、携帯電話で残高照会や振込などの銀行業務を扱えるサービスを「モバイルバンキング」と称している実情にある。

そうすると、「ハッピーモバイル」の文字よりなる本願商標の後半部の「モバイル」の文字部分は、モバイル機器に関わりのある指定商品及び指定役務との関係においては、きわめて識別力の弱い文字といえるものであるから、本願商標は、前半部の「ハッピー」の称呼をもって、取引に資される場合も決して少なくないと見るが相当である。

そして、本願商標を構成する「ハッピーモバイル」の文字が、常に一体不可分のものとして、一般の取引者・需要者に知られているものと認めるに足りる証拠も見いだすことができないものである。

してみれば、本願商標は、その全体より生ずるとみられる「ハッピーモバイル」の称呼のほか、構成中の「ハッピー」の文字に相応して「ハッピー」の称呼をも生ずるものというべきである。

他方、引用商標Aは、「HAPPY」の文字を書してなるものであるところ、その構成文字に照らして「ハッピー(幸せ)」の称呼・観念を生ずること明らかである。また、引用商標Bは、「e−HAPPY」の文字よりなるものであるところ、「e」の文字が商品の型番などを表すための記号・符号表示の一類型として使用されていることから、その構成文字に照らして「イーハッピー」の称呼のほか、「ハッピー(幸せ)」の称呼・観念をも生ずるものである。

よって、本願商標と引用商標A及び引用商標Bとは、外観において相違するとしても、「ハッピー(幸せ)」の称呼・観念を共通にする相紛れるおそれのある、類似する商標であるといわざるを得ない。また、本願商標の指定商品中のモバイル機器と関わりがあるといえる「電子応用機械器具、電子通信機械器具」は、引用商標Aの指定商品と、また、本願商標の指定役務は引用商標Bの指定役務と、同一又は類似するものである。

したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するものとする原査定は、妥当であって取り消すべき限りではない。

なお、請求人(商標登録出願人)は、本願商標構成中の「モバイル」の語は、識別力を有するとして既登録商標を例示しているが、先例は、それぞれにおいて具体的・個別的に判断されたものであって、本件についての判断において、過去の既登録例に必ずしも拘束されるものではない。

よって、結論のとおり審決する。

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