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Trademark Appeal Case

承認申請と不使用取消

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2004−30289(T2004−30289/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4448010号商標中の第5類「薬剤」については、その登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4448010号商標(以下「本件商標」という。)は、平成10年2月17日に登録出願、「IQ」の欧文字と「アイキュー」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、第5類「薬剤,歯科用材料,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,医療用腕環,失禁用おしめ,人工受精用精液,乳児用粉乳,乳糖,はえ取り紙,防虫紙」を指定商品として、同13年1月26日に設定登録されたものである。

第2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証(商標登録原簿及び商標公報の写し)を提出した。

本件商標は、その指定商品のうち「薬剤」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者または通常使用権者のいずれも使用した事実が存在しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、本審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とするとの審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第5号証を提出した。

被請求人は、本件商標を名称として使用する一般用医薬品を販売すべく、本件商標の登録が認められた日から3年内に、かつ、本件審判請求日以前より、厚生労働省に医薬品製造承認申請を行っており、現在のところ、その申請に係る厚生労働省の承認を待っている状態にあることから、不使用の正当理由に相当するものと認められるものである。

よって、本件審判の請求は、成り立たない。

第4 当審の判断

商標法第50条第1項に規定する商標登録の取消審判の請求があったときは、同条第2項の規定により、審判請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品のいずれかについて登録商標の使用をしていることを被請求人が証明するか、又は、使用していないことについて正当な理由があることを被請求人が明らかにしない限り、その指定商品に係る商標登録の取り消しを免れない。

被請求人は、本件商標を使用していないことについて正当な理由があるとして、乙第1号証ないし同第5号証を提出している。

そこで、乙各号証をみるに、乙第1号証は、被請求人が平成15年9月26日付で医薬品製造承認申請を行っている一般医薬品(販売名)「ロートi.Q.コンタクト」の医薬品製造承認申請書の写しであり、乙第2号証は、被請求人が平成15年9月26日付で医薬品製造承認申請を行っている一般用医薬品(販売名)「なみだロートi.Q.」の医薬品製造承認申請書の写しであり、乙第3号証は、被請求人が平成15年10月31日付で医薬品製造承認申請を行っている一般用医薬品(販売名)「なみだロートi.Q.アイスチャージ」の医薬品製造承認申請書の写しであり、乙第4号証は、被請求人が平成15年10月31日付で医薬品製造承認申請を行っている一般用医薬品(販売名)「なみだロートi.Q.モイスチャージ」の医薬品製造承認申請書の写しであり、乙第5号証は、被請求人が平成15年11月17日付で医薬品製造承認申請を行っている一般用医薬品(販売名)「なみだロートi.Q.アクアチャージ」の医薬品製造承諾申請書の写しである。

これらの医薬品製造承認申請書が厚生労働大臣宛に提出されたのは、平成15年9月26日から平成15年11月17日にかけてのものであるから、本件商標の設定登録の日から3年内であり、かつ、本件審判請求日(平成16年2月27日)以前のものであることが認められ、上記医薬品製造承認申請書が提出された時期のみをみれば、被請求人の主張を認め得るとしても、該各申請書に掲げられている販売名との関係においては、被請求人の主張を認めることはできない。

すなわち、本件商標は、上記したとおり、「IQ」の欧文字と「アイキュー」の片仮名文字とを普通に用いられる方法で二段に表した構成からなるところ、その構成中の「IQ」の文字は、一般的には、単なるアルファベットの2文字と理解され、指定商品との関係からみれば、それのみでは識別力が認められない商品の記号・符号の一類型とみられるものであるから、本件商標は、「IQ」の欧文字と「アイキュー」の片仮名文字とを二段に表したその構成全体をもって、自他商品識別力を有するものとみるのが相当である。

これに対して、上記各申請書において、販売名の欄に記載されている名称は、「ロートi.Q.コンタクト」(乙第1号証)、「なみだロートi.Q.」(乙第2号証)、「なみだロートi.Q.アイスチャージ」(乙第3号証)、「なみだロートi.Q.モイスチャージ」(乙第4号証)、「なみだロートi.Q.アクアチャージ」(乙第5号証)であるから、申請に係る各販売名は、いずれも、本件商標とは明らかにその構成態様を異にするものであり、販売名称中の欧文字部分のみを抽出してみても、該欧文字は、「i」の文字が小文字で書されており、「i」と「Q」の各文字の右下にはピリオド「.」が付されているものであるから、本件商標における欧文字部分ともその構成態様を異にするものである。

そうとすれば、申請に係る各販売名は、その名称中に、本件商標の重要な構成要素である「アイキュー」の片仮名文字を含んでおらず、しかも、欧文字部分でさえ、その構成態様を本件商標とは異にするものである。

してみれば、上記各医薬品製造承認申請が承認され、それぞれの申請書に掲げられている販売名で医薬品が製造・販売されることになったとしても、それらの医薬品の販売名(商標)は、本件商標と社会通念上同一と認められる名称(商標)とはいえないから、該各医薬品製造承認申請書は、本件商標を販売名称とする医薬品の製造のための承認申請書とは認められない。

したがって、被請求人の答弁及びその提出に係る乙各号証のみによっては、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品「薬剤」について本件商標の使用をしていた事実は認められないばかりでなく、その請求に係る指定商品「薬剤」について、本件商標の使用をしていないことについての正当な理由があったものとも認められないから、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、指定商品中の「薬剤」について取り消すべきものとする。

よって、結論のとおり審決する。

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