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Trademark Appeal Case

品種名と商標の類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2004−90158(T2004−90158/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4734596号商標の指定商品中「第31類 果実」についての商標登録を取り消す。
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4734596号商標(以下「本件商標」という。)は、「紅ほっぺ」の文字を標準文字で書してなり、平成15年4月28日に登録出願、第30類「菓子,パン」及び第31類「果実」を指定商品として、同15年12月19日に設定登録されたものである。

2 引用標章

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する標章(以下「引用標章」という。)は、「紅ほっぺ」の文字を縦書きしてなり、その構成中の「紅」の漢字部分の右に「べに」の振り仮名が縦書きされた構成よりなり、種苗法(平成10年法律第83号)第18条第1項の規定による品種登録(農林水産植物の種類「いちご」、平成14年7月10日登録、登録番号第10371号)を受けたものである。

3 登録異議の申立ての理由の要旨

(1)本件商標は、引用標章と称呼を同じくし、また、本件商標の指定商品中「第31類 果実」は、引用標章が使用される「いちご」と類似の商品である。

したがって、本件商標は、その指定商品中「第31類 果実」について、商標法第4条第1項第14号に該当するものである。

(2)引用標章が使用されるいちごは、優れた新品種として高い評価を得ており、知名度が高いものであるから、引用標章と類似する本件商標をその指定商品中の「菓子,パン」について使用した場合は、引用標章が使用されるいちごを原材料に用いた商品であると理解され、単に商品の原材料を表示するものであり、かつ、それ以外の商品について使用した場合は、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。

したがって、本件商標は、その指定商品中「第30類 菓子,パン」について、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものである。

4 取消理由通知の要旨

(1)本件商標は、前記のとおり、「紅ほっぺ」の文字よりなるものであるから、その構成文字に相応して、「ベニホッペ」の称呼及び「紅色の頬」なる観念を生ずるものである。

他方、引用標章は、前記のとおり、「紅ほっぺ」の文字と「紅」の漢字部分の振り仮名と認められる「べに」の文字よりなるものであるから、その構成文字に相応して、「ベニホッペ」の称呼及び「紅色の頬」なる観念を生ずるものである。

そうすると、本件商標と引用標章は、「ベニホッペ」の称呼及び「紅色の頬」の観念を共通にするものといわなければならない。

また、本件商標を引用標章は、「紅ほっぺ」の文字を共通にし、その差異は、わずかに「紅」の漢字に振り仮名が付されているか否かにすぎないものであるから、外観上においても、きわめて近似したものである。

したがって、本件商標と引用標章は、その称呼、観念を同じくし、外観においてもきわめて近似するものであるから、類似の商標というべきである。

(2)本件商標の指定商品中「第31類 いちご」は、品種登録を受けた引用標章が使用される植物の種類「いちご」と同一の商品であり、また、本件商標の指定商品中「第31類 いちご以外の果実」は、上記引用標章が使用される植物の種類「いちご」と、生産者、取引系統、販売場所等を共通にする場合が多いのみならず、いずれも一般の消費者を需要者とする点においても共通にする類似の商品ということができる。

(3)以上によれば、本件商標は、種苗法第18条第1項の規定による品種登録を受けた品種の名称と類似の商標であって、該品種と同一又は類似の商品第31類「果実」に使用するものである。

したがって、本件商標の登録は、その指定商品中「第31類 果実」について、商標法第4条第1項第14号に違反してされたものである。

5 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第14号について

本件に関し、審判長は、商標権者に対し、平成17年1月24日付けで、前記4の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もなかった。よって、前記4の取消理由は、妥当なものと認められる。

(2)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について

本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品である「第30類 菓子,パン」についてみるに、申立人は、引用標章が使用されるいちごは、優れた新品種として高い評価を得ており、知名度が高いものである旨主張するが、提出された新聞、雑誌等の資料は、そのほとんどのものが本件商標の登録査定日(平成15年10月31日)以降に発行されたのものであるから、引用標章が本件商標の登録査定時に著名性を獲得していたものであったと認めることはできない。

そうすると、本件商標は、これをその指定商品中「第30類 菓子,パン」について使用しても、その需要者がいちごの名称を表したと理解し、そのうえで商品の原材料を表したと認識することはきわめて低いといわざるを得ず、多くの場合は、造語の一種を表したと理解するというのが相当である。

したがって、本件商標は、これをその指定商品中「第30類 菓子,パン」について使用しても、自他商品の識別標識としての機能を発揮するものであって、かつ、商品の品質の誤認を生じさせるおそれもないものと認められる。

(3)以上のとおりであるから、本件商標の登録は、その指定商品中「第31類 果実」について、商標法第4条第1項第14号に違反して登録されたものといわなければならなず、商標法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものとし、また、指定商品中「第30類 菓子,パン」については、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものではなく、取り消すべき理由がないものであるから、同第4項の規定により登録を維持する。

よって、結論のとおり決定する。

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