Trademark Appeal Case
INSIDE形式の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90507(T2004−90507/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4771960号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成14年12月10日に登録出願、第9類「配電用又は制御用の機械器具,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、同16年5月21日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件登録異議の申立ての理由に引用する、登録第4060597号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、登録第4400293号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなるものである。同じく、登録第4348443号商標(以下「引用商標3」という。)及び登録第4378304号商標(以下「引用商標4」という。)は、共に「INTEL INSIDE」の欧文字を横書きしてなるものである。同じく、登録第4431588号商標(以下「引用商標5」という。)は、「INTEL INSIDE XEON」の欧文字を横書きしてなるものである。同じく、登録第4233497号商標(以下「引用商標6」という。)及び登録第4222888号商標(以下「引用商標7」という。)は、共に「THE COMPUTER INSIDE」の欧文字を横書きしてなるものである。同じく、登録第4492276号商標(以下「引用商標8」という。)は、「THE JOURNEY INSIDE」の欧文字を横書きしてなるものである(以下これらをまとめて「引用各商標」という。)。
(2)商標法第4条第1項第15号について
本件商標は、申立人の商品及び役務の出所識別標識として著名な引用商標1ないし引用商標8に共通して用いられている「〇〇〇〇INSIDE」の形式と同じ形式を採用している。
そして、本件商標は、申立人が取り扱う「半導体製品」と同一又は類似の商品に使用されるものである。
したがって、本件商標が使用された場合には、申立人若しくは申立人と経済的若しくは組織的な関係を有する者の取扱いに係る商品であると誤信され、その商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
(3)商標法第4条第1項第7号について
本件商標は、商標権者が申立人に係る引用商標を使用している事実について不知で、偶然に本件商標を採択したとは考えられない。
さらに、商標権者による「〇〇〇〇INSIDE」を用いた本件商標の採択使用は、申立人のビジネスモデルを模倣するものであり、その形式を不当に利用し、申立人によって獲得された「intel/inside」及び「〇〇〇〇INSIDE」の形式の顧客吸引力に便乗するものである。
また、商標権者によって、本件商標が使用されれば、著名商標「intel/inside」並びに「〇〇〇〇INSIDE」形式の出所表示機能が希釈される結果、申立人に損害を与えるものである。
よって、本件商標は、公正な商取引秩序の維持を旨とする商標法の精神、周知著名商標の保護、さらには、国際信義に反するものであり、公序良俗に反する。
(4)よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同第7号に違反してなされたものであるから、その登録を取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第15号について
申立人の提出に係る甲第10号証ないし甲第65号証(枝番を含む)によれば、申立人は、1968年7月18日にアメリカ合衆国カリフォルニア州で創業された世界的な半導体製品メーカーであり、我が国においては1971年10月「インテルコーポレーション日本支社」により営業が開始され、1997年に「インテル株式会社」と名称変更して現在に至っていること、1970年に世界初のICメモリ「1103」を、1971年に世界初のマイクロプロセッサ「4004」を開発し、現在に至るまで「INTEL386」、「INTEL486」、「Pentium」、「Pentium II」及び「Pentium4」等を開発、製品化し、マイクロプロセッサの世界市場の約80%を占有していることが認められる。
そして、1991年に引用商標1を採択し、「intel/inside」のロゴマークと「インテル、入ってる」のキャッチコピーを用いての宣伝広告を行い、その後、インテル・インサイド・プログラム」と称する「intel/inside」に関するライセンス方式を導入し、申立人のプログラムを搭載したライセンシーの製造に係るパソコン等に「intel/inside」のロゴマークを貼付させ、使用を許容していたことが認められる。
以上の事情よりすれば、「intel」、「intel/inside」、楕円状の図形内に「intel inside」が表示されているもの(引用商標1及び引用商標2)及び「INTEL INSIDE」(引用商標3)は、申立人らが、我が国において、本件商標の登録出願時及び登録査定時まで継続して、「半導体製品及びその関連商品」に使用された結果、我が国のみならず世界的に相当程度広く知られている商標といわなければならない。
しかしながら、前記のとおり、上記各引用商標は「intel」又は「intel/inside」の商標として知られているものと判断するのが相当であって、「inside」の文字自体や「〇〇〇〇inside」が、申立人の商品又は役務の形式、あるいは出所表示の機能を有するものとして、広く知られているものとは言い難い。
そこで、本件商標と引用各商標を比較するに、本件商標は、別掲(1)のとおり、四角形と円からなる幾何図形を背景とし、やや図案化した「ASTPLANNER」の文字と該文字に比し小さく書された「inside」の文字とを併記してなるものであるところ、その構成全体あるいは「ASTPLANNER inside」の文字全体をもって認識されるというべきである。
これに対し、引用各商標は前記のとおりの構成よりなるものであり、「intel」、「intel/inside」の文字部分及びその構成全体をもって把握、認識されるといい得るものである。
そうとすると、本件商標と引用各商標とは、構成中に「inside」の文字を有することを共通にするものの、 両商標はそれぞれの構成全体及び構成文字全体より、全く別異の商標というべきであって、本件商標をその指定商品に使用した場合、引用各商標を連想、想起させるものとはいえず、また、申立人あるいは申立人と経済的、組織的の関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれがあるものということはできない。
(2)商標法第4条第1項第7号について
本件商標は、前記(1)のとおりの構成よりなるところ、その構成自体が、矯激、卑猥なものでなく、また、その構成中に「inside」の文字を有するとしても、前記3(1)のとおり「〇〇〇〇INSIDE」が申立人のビジネスモデル及び形式として広く知られているものとは認められないから、これを商標権者が商標として採択使用しても、「〇〇〇〇INSIDE」を模倣し、不当に利用し、申立人の使用する引用各商標の顧客吸引力に便乗する目的で本件商標を採択・使用するものとはいえず、他に申立人の主張の根拠は見あたらない。
(3)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。
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