Trademark Appeal Case
著名商標と称呼の非類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90349(T2004−90349/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4753440号商標(以下「本件商標」という。)は、平成15年8月21日に登録出願され、「MIFIL」の文字を標準文字で書してなり、第16類「紙類,文房具類」を指定商品として、平成16年3月5日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の所有に係る平成8年8月8日に登録出願され、「MIFFY」の文字を横書きしてなり、第16類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成10年12月25日に設定登録された登録第4224841号商標(以下「引用商標」という。)と称呼において類似するものであり、かつ、本件商標の指定商品は引用商標の指定商品と類似するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
(2)また、「Miffy」(以下「申立人商標」という。)は、1955年にその原型が登場してから今日に至るまで長年、世界中の子供から大人まで幅広い層で愛され続けてきた著名な商標であるところ、本件商標は、これと類似するものであるから、本件商標がその指定商品に使用された場合、「Miffy」シリーズと関連付けられて、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
さらに、本件商標は「Miffy」の名声にフリーライドしようという意図が伺われ、不正の利益を得る目的が推認されるものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同第19号に違反して登録されたものである。
3 当審の判断
(1)本件商標と引用商標との類否について
本件商標は、前記のとおり「MIFIL」の文字よりなるところ、その構成文字に相応して「ミフィル」の称呼を生ずるものと認められる。
他方、引用商標は、前記のとおり「MIFFY」の文字よりなるところ、その構成文字に相応して「ミッフィー」の称呼を生ずるものと認められる。
そこで、本件商標より生ずる「ミフィル」と引用商標より生ずる「ミッフィー」の両称呼を比較するに、両者は、語頭で「ミ」と「ミッ」の音が、また、語尾において「ル」と「フィー」の音の顕著な差異を有するばかりでなく、後者は、促音「ッ」を伴い、「ミッ」と強く発音され、一拍分の間をおいて語尾音「フィー」が続いて発音されるため、全体として滑らかな語調、語感の称呼とは言い難いのに対し、本件商標から生ずる「ミフィル」の称呼は、平滑に称呼されるものであるから、それぞれを一連に称呼した場合には、語調、語感を異にし、聴き誤るおそれはないものと判断するのが相当である。
そして、本件商標は、特定の観念を生じ得ない造語と判断されるから、本件商標と引用商標とは観念上比較し得ないものであり、また、それぞれの構成よりみて外観上も十分に区別し得るものである。
してみると、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点よりみても類似する商標ということはできない。
(2)出所の混同等の有無について
申立人より提出された証拠によると、本件商標の登録出願時、引用商標及び申立人商標が、ディック・ブルーナ氏の創作に係る絵本に登場する「うさぎのキャラクター」の名前として、相当程度知られていることが認められるものの、それは描かれた「うさぎのキャラクター」の図形が広く知られるに至ったことによるものと推認し得るものであって、引用商標及び申立人商標に係る「MIFFY」又は「Miffy」の文字のみが、独立して本件商標に係る指定商品の取引者、需要者の間に広く知られていたとは認められないものである。
また、本件商標と引用商標及び申立人商標とは、前記(1)のとおり、類似しない別異の商標といえるものであるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これより直ちに申立人商標等を連想・想起させることはなく、その商品が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。
さらに、本件商標は、前述のとおり引用商標及び申立人商標と類似するものではないことはもとより、引用商標等の出所表示機能を希釈化させたり、又は、その名声を毀損させるなど、不正の利益を得る目的をもって出願されたものとは認められない。
(3)したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。