Trademark Appeal Case
称呼・観念の類否判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90376(T2004−90376/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4756045号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成15年8月8日登録出願、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、平成16年3月12日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)本件商標は、平成10年5月14日に登録出願され、「TOMMY」の文字を書してなり、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、平成11年6月18日に設定登録された登録第4284728号商標(以下「引用商標」という。)と称呼において類似するものであり、かつ、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とは互いに抵触するものである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してなされたものであるから、取り消されるべきである。
(2)引用商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の商標として外国及び日本において広く一般に知られているものであるところ、本件商標は、これと類似するものであるから、本件商標がその指定商品に使用された場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してなされたものであるから、取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標と引用商標との類否について
本件商標は、別掲のとおり、上から下に向かって、「トミエ」「TOMIE」「とみえ」「富恵」の文字構成及び順序で四段に表されてなるところ、その構成中の「トミエ」「とみえ」及び「富恵」の各文字部分が、いずれもその構成文字に相応して「トミエ」の称呼を生ずるものであり、「女性の名前」を想起、連想させるものであると認められることからすれば、その構成中の「TOMIE」の文字部分についても、前記各表示と同一の称呼及び女性の名前を、欧文字をもって表したとみるのが自然であるから、構成全体として「トミエ」の称呼、「女性の名前」の観念を生ずるというのが相当である。
なお、申立人は、審査基準における「白梅」の例をあげ、本件商標は構成中の「TOMIE」の文字部分から「トミー」の称呼をも生ずる旨主張するが、本件商標は、上述したとおり、一人の女性の名前を、文字の種類の差異により、四段に表したと認識される事案であるのに対し、申立人の引用する審査基準は、「2以上の自然称呼を有する文字商標は、その一方を振り仮名として付した場合であっても、他の一方の自然の称呼をも生ずるものとする。」というもので、本件事案に適用し得るものではなく、かつ、本件商標構成中の欧文字部分「TOMIE」を「トミー」と称呼することは、男性の名前を連想させるものであって、本件商標の構成を称呼、観念において統一的に理解できなくなる不合理なものであるから、採用することができない。
そして、引用商標は、上述したとおり「TOMMY」の文字よりなるところ、その構成文字に相応して「トミー」の称呼を生じ、欧米の「男性名」の観念を生ずるものである。
そこで、本件商標より生ずる「トミエ」の称呼と引用商標より生ずる「トミー」の称呼を比較するに、両者は、語尾音において「エ」と「ミー」の顕著な音の差異を有するものであるから、それぞれを一連に称呼した場合には、語調・語感が相違し、彼此聞き違えるおそれがあるとはいえないものである。
また、両商標は、前記の構成よりみて外観上、十分に区別し得る差異を有するものであり、さらに観念についても前記のとおり相違するものである。
そうすると、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点よりみても非類似の商標といわざるを得ない。
(2)出所の混同の有無について
申立人より提出された証拠によれば、本件商標の登録出願時、ファッションデザイナーのトミー・ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)の名前が相当程度知られており、引用商標が申立人の業務に係る商品「被服、香水」等について使用され、また「TOMMY」の文字についても、前記デザイナーの略称としてある程度知られていることが認められるとしても、本件商標は、前述のとおり「トミー」の称呼を生ずるものではなく、引用商標とは、何ら相紛れるおそれのない別異の商標といえるものであるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これより申立人の引用商標を連想・想起させることはなく、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。
(3)したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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