Trademark Appeal Case
商標周知性の立証責任
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90314(T2004−90314/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4751423号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成6年9月21日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同16年2月27日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、我が国において、「Indian」商標を用いたブランドビジネスを展開する登録異議申立人(以下「申立人」という。)の業務を妨害する目的で登録出願をし登録を得たものであるから、公正な競業秩序を害するものであり、公序良俗に反する商標である。
また、本件商標は、申立人がその販売又はライセンスに係るジャケット、シャツ等に使用する商標として本件商標の登録出願当時から需要者間に広く認識されていた「Indian」の文字からなる商標(別掲する本件商標中の「Indian」の文字と同一のもの。以下「Indianロゴ」という場合がある。)に類似し、ジャケット、シャツ等に使用するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号及び同第10号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標は、別掲のとおりの構成よりなるものであって、左向きのインディアンの図形と、その下部に筆記体で表された「Indian」の文字を配し、さらにその下部に「MOTOCYCLE」の文字を表してなるものであるから、その構成自体が矯激、卑猥、差別的な文字又は図形からなるものではない。また、本件商標を指定商品について使用することが社会公共の利益・一般道徳観念に反するものではなく、さらに、他の法律によってその使用が禁止されているものとも認められないものである。
申立人は、我が国において、「Indian」商標を用いたブランドビジネスを展開する申立人の業務を妨害する目的で登録出願をし登録を得たものであるから、公正な競業秩序を害するものである旨主張するが、申立人の提出に係る証拠には、本件商標が申立人の業務を妨害する目的で登録出願をし登録を得たものであり、公正な競業秩序を妨害するものであると認めるに足りる証拠はない。
してみれば、本件商標は、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標とは認められない。
(2)申立人は、Indianロゴ商標は同人がジャケット、シャツ、帽子等について使用し、ライセンス商標として本件商標の登録出願時には需要者の間に広く認識されていたと述べる。
確かに、1901年に創業し、ハーレーダヴィットソンと二分するといわれたオートバイのメーカーで、1959年に解散した米国のインディアン・モトサイクル社(以下「オリジナルインディアン社」という。)が復活すること、あるいは復活したとされるインディアン社がアパレル事業を開始し、これらの商品についてライセンス事業を行う等の記事が雑誌に掲載され(甲第8号証の1ないし21)、また、同様の内容が新聞でも報道されたことが認められる(甲第19号証)。
しかしながら、申立人の提出した証拠で、本件商標の登録出願前において、「Indian」の文字の配された羽根飾りを有する右向きのインディアンの図形商標、Indianロゴ商標などオリジナルインディアン社に関連する商標(以下、これらを「インディアンブランド」という。)の商品が申立人により我が国で販売されると記載されているものは、1993年7月24日付け「繊研新聞」(甲第26号証)、同日付け「日経流通新聞」(同第27号証)、雑誌「ポパイ」1993年11月10日号(同第28号証)、雑誌「CLIQUE」1994年1月号(同第29号証)にとどまる。
これらの証拠によれば、申立人又はその関連会社が本件商標の指定商品についてライセンス事業を我が国で開始すると記載されていることが認められるが、本件商標の登録出願前にそのライセンス商品が販売された事実を示すものはない。雑誌「旬刊ファンシー」1994年6月25日号(同第31号証)のマルヨシのライセンス商品は、本件商標の指定商品と同一又は類似の商品ではない。
そうすると、本件商標の登録出願前に、申立人又はその関連会社がインディアンブランドの商品を我が国において販売すると記載して報じられたのは、新聞、雑誌においてそれぞれ2回あったにとどまるものであり、ライセンシーの存在も確認することができないといわざるを得ない。
また、申立人は、この間における商品の販売数量、売上高について主張、立証していない。
そして、上記各号証におけるインディアンブランド商品に関する記事は、申立人あるいはその関連会社が米国の会社からライセンスを受けて我が国でインディアンブランド事業を行い商品の販売を開始するというものであり、申立人あるいはその関連会社が、独自のブランドとしてインディアンブランド事業を展開すると理解されるものではない。
そうとすれば、本件商標の登録出願の時に、Indianロゴ商標が申立人の商標として需要者の間に広く認識されていたものとは判断することができない。
してみれば、申立人の上記主張も採用の限りでない。
(3)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第7号及び同第10号のいずれにも違反して登録されたものではない。
したがって、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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