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Trademark Appeal Case

普通名称の識別力と称呼

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2003−21850(T2003−21850/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第38類に属する願書記載の役務を指定役務として、平成12年5月11日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、下記の3件(以下、これらをまとめて「引用各商標」という。)である。

(1)登録第4228285号商標(以下「引用A商標」という。)は、「ENICOM」の欧文字と「E−net」の欧文字とを2段に横書きしてなり、平成9年5月21日登録出願、第38類に属する商標登録原簿記載の役務を指定役務として同11年1月8日に設定登録されたものである。

(2)登録第4228286号商標(以下「引用B商標」という。)は、「ENICOM」の欧文字と「E−netステップ」の文字とを2段に横書きしてなり、平成9年5月21日登録出願、第38類に属する商標登録原簿記載の役務を指定役務として同11年1月8日に設定登録されたものである。

(3)登録第4228287号商標(以下「引用C商標」という。)は、「ENICOM」の欧文字と「E−netパーソナル」の文字とを2段に横書きしてなり、平成9年5月21日登録出願、第38類に属する商標登録原簿記載の役務を指定役務として同11年1月8日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記したとおり、図案化された「e−net」の欧文字を籠字で下段に表し、その上部に籠字の「e」の欧文字とこれを180度反転した黒塗りの「e」の欧文字を組み合わせた図形と2本の波線を配した構成よりなるところ、籠字で表された「e−net」の欧文字部分は、未だ、普通に用いられる方法で表示する域を脱しない程度に書してなるものとみるのが相当である。

一方、引用A商標は、前記したとおり、「ENICOM」と「E−net」の各欧文字を書してなるものである。

また、引用B商標は、「ENICOM」の欧文字と「E−netステップ」の文字とを、引用C商標は、「ENICOM」の欧文字と「E−netパーソナル」の文字とをそれぞれ書してなるものである。

ところで、本願商標の構成中の「e」の欧文字は、「電子の、インターネットの」等を意味有する「electronic」の略語として、また、構成中の「net」の欧文字は、「通信網、放送網」等を意味する「network」の略語として、それぞれ広く使用されているものであるから、該「e−net」の文字部分からは「インターネットの通信網」の如き意味合いを生ずるものと需要者・取引者に認識、理解されると認められ、また、引用各商標構成中の「E−net」の文字部分からも上記と同様の意味合いを生ずるものである。

しかして、インターネットが広く普及し、これを用いた通信が一般に行われている実情があるなか、「e−net」又は「E−net」の文字が、インターネットを利用した取引において広く使用されていることからすると、該文字は、本願商標及び引用各商標の指定役務との関係においては、自他役務の識別標識としての機能を有していないか、または、極めて弱いものというのが相当であるから、殊更、該文字を分離、抽出して、これらより生ずる「イーネット」の称呼をもって取引に資されるということはできず、他に、該文字部分のみが独立して認識されるとみるべき格別の事情を見出せない。

そうすると、本願商標の「e−net」の文字部分及び引用各商標の「E−net」の文字部分が、自他役務の識別標識としての機能を果たすとしたうえで、これより生ずる「イーネット」の称呼のみをもって取引に資される場合もあるとし、そのうえで、本願商標と引用各商標とが称呼上類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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