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Trademark Appeal Case

地名と一般名称の結合の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2004−753(T2004−753/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「横浜弁理士事務所」の文字を標準文字として表してなり、第42類に属する願書記載の役務を指定役務として、平成14年10月1日に登録出願されたものである。

そして、指定役務については、平成15年8月6日付けの手続補正書により、第42類「知的所有権に関する手続の代理又は鑑定その他の事務,訴訟事件その他に関する法律事務,知的所有権に関する登記又は供託に関する手続の代理」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶理由の要点

原査定は「本願商標は、本願指定役務の提供地を表したものと認められる『横浜』の文字と、本願指定役務中の『工業所有権に関する手続の代理又は鑑定その他の事務』との関係において、前記役務を提供する者(所)を単に表したものと認められる『弁理士事務所』の文字とを、一連に『横浜弁理士事務所』と標準文字で表してなるものであるから、これを前記指定役務に使用しても、『本願指定役務の提供地と提供者(所)』を表示したものと認識させるにとどまるものであり、自他役務の識別標識としての機能を有さないものであって、需要者が何人の業務に係る役務であるかを認識することができないものといわざるを得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、本願の他の役務である『登記又は供託に関する手続の代理』に使用するときは、該役務を「弁理士事務所」が提供できるものであるかの如く役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標の指定役務は、前述のとおり補正された結果、本願商標をその指定役務に使用しても、何ら役務の質について誤認を生ずるおそれはないものと認められる。

(2)本願商標は、「横浜弁理士事務所」の文字を表してなるところ、その構成中前半の「横浜」の文字は、神奈川県の県庁所在地であって、政令指定都市の一つとして広く知られる神奈川県東部の「横浜市」を容易に認識させるものである。

そして、本願商標の構成中「弁理士」の文字は、「特許・実用新案・意匠または商標に関する登録出願等の代理もしくは鑑定などを業とする者(一定の資格と弁理士登録簿への登録を要する)。」を表すものであることから、いずれも弁理士の資格を有する者が提供する役務である本願指定役務との関係においては、役務を提供する者の資格を表示する文字部分と認められるものである。

さらに、「事務所」の文字は、「事務を取り扱う所、オフィス。」(広辞苑第5版)の意を表す語であることから、「横浜」、「弁理士」及び「事務所」の各文字を一連に結合した「横浜弁理士事務所」の文字よりは、「横浜市に在る、特許・実用新案・意匠または商標に関するに手続を代理等をする弁理士の事務所」の意味合いを認識、理解させるに止まるものとみるのが相当である。

してみれば、本願商標をその指定役務について使用したときは、これに接する需要者は、役務の提供場所あるいは役務を提供する者の所在を表したものと認識するものといわざるを得ず、本願商標をもって自他役務の識別標識とは認識、理解し得ないものといわなければならない。

請求人は、本願商標は商標法第3条第2項の規定により登録されるべきものである旨主張し、資料1ないし同7を提出している。

ところで、登録要件を具備しないとされる商標が使用により識別力を有するに至った商標として登録が認められるのは、その商標と同一の商標及びその商標を使用している役務と同一の役務に関する場合に限ると解される。

そこで、提出にかかる資料を勘案するに、各資料において表示された商標は、本願商標と同一の構成態様と認め得るものであるとしても、本願商標をその指定役務について使用した期間、使用地域、営業の規模、広告宣伝の方法、回数及び内容等の使用状況に関する事実についての客観的証拠が充分でないことから、使用により識別力を有するに至った商標であるとの請求人の主張は採用することができない。

したがって、本願商標は、上記認定のとおり、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標といわざるを得ないから、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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