結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2004−30549(T2004−30549/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4419649号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成11年3月31日に登録出願、第7類「金属加工機械器具,印刷用又は製本用の機械器具,プラスチック加工機械器具,半導体製造装置,集積回路製造装置」、第9類「配電用又は制御用の機械器具,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,製図用又は図案用の機械器具,アーク溶接機,金属溶断機,電気溶接装置」、第37類「金属加工機械器具の修理又は整備,印刷用又は製本用の機械器具の修理又は整備,プラスチック加工機械器具の修理又は整備,半導体製造装置の修理又は整備,集積回路製造装置の修理又は整備,配電用又は制御用の機械器具の修理又は整備,電気通信機械器具の修理又は整備,電子応用機械器具及びその部品の修理又は整備,製図用又は図案用の機械器具の修理又は整備,アーク溶接機の修理又は整備,金属溶断機の修理又は整備,電気溶接装置の修理又は整備」を指定商品及び指定役務として、平成12年9月22日に設定登録されたものである。
請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。
(1)請求の理由
本件商標は、その指定商品中の「第9類 電気通信機械器具」及び指定役務中の「第37類 電気通信機械器具の修理又は整備」について継続して3年以上日本国内において使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
(2)弁駁の理由
(ア)乙第1号証及び乙第2号証とも、日立生産管理システムの装置及びソフトウエアに関する説明資料であるとしているが、乙第1号証には顧客先欄が一切なく、乙第2号証にも顧客先欄が黒塗りされている。また、承認後返却用とされた欄にも顧客の承認の記載がない。してみると、乙第1号証及び乙第2号証は、未だ内部使用文書にとどまるものであって、顧客にこの資料は示されたのか否か明らかではない。よって、商標が使用されたことを示す証拠としての証拠価値は極めて低い。
また、乙第1号証及び乙第2号証は、複写して作成した単なる写しにすぎず、その成立の真正について重大なる疑義がある。
さらに、本件商標の使用時期については、乙第1号証に記載がなく、乙第1号証にある著作権表示は、商標の使用時期とは論理的に何の関係もない。被請求人は、乙第1号証のシステムが乙第2号証と実質的に同一であるから乙第1号証も同じ時期に使用されたとするが、その論拠は全く不明である。
(イ)使用に係る商標「Via」(以下「使用商標」という。)は、乙第1号証及び乙第2号証の右肩上部に記載されており、使用しているとする「生産管理システム」に関連づけられて、例えば、生産管理システムの表示箇所の近傍に付されてはいない。このことは、使用商標は、具体的な商品の商標として使用がされているのではなく、被請求人の企業ロゴとして、会社の用紙箋に定型的に印字されているだけであると解される。よって、乙第1号証及び乙第2号証は、使用の事実を立証する証拠としては全く無価値のものであると断ぜざるを得ない。
なお、被請求人のホームページ(甲第1号証)の右側中程の「日立Viaとは・・」という箇所をクリックして印字したのが甲第2号証である。甲第2号証より、使用商標が企業ロゴであることがわかる。甲第3号証は、甲第1号証の電子部品加工装置のプリント基板外形加工機の箇所をクリックしたときの頁である。いずれの商品も個別の商標を付され、使用商標の使用はない。このことから、使用商標が個別具体的な商品の出所を示す商標ではなく、単に企業ロゴを示しているとの請求人の上記の主張に添うものである。
(ウ)被請求人は、「基板加工機の個別の装置の面からみると、『RS232C』で示される装置(以下「『RS232C』装置」という。)が存在するが、これは、電気通信機械器具の範疇にはいる」旨主張する。
しかし、指定商品の分類表に明記されている電気通信機械器具と基板加工機は、あくまで別物であり、また、基板加工機を構成する部品、ソフトその他の付属品は、あくまで基板加工機として認識されるべきものである。
また、「RS232C」装置に本件商標が使用されていることを示す証拠はない。
(エ)以上のとおりであるから、被請求人の答弁には理由がない。
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証及び乙第2号証を提出した。
(1)被請求人は、乙第1号証及び乙第2号証に示すとおり、本件商標と同一態様の使用商標を付した生産管理システム用の装置及びソフトウエアの販売を行っている。
このシステムは、全体としてみれば、基板加工機のためのものであって、システム構成が主としてパソコンであるとしても、そのパソコンは、基板加工を管理するネットワークの中で専ら使用されるものであり、システムの機能の面からみて、データ転送、遠隔監視・遠隔制御装置としての主要な側面を有することからすれば、電気通信機械器具としての要素も併せ持つものというべきである。
また、このシステムを構成する個別の装置の面からみると、乙第1号証の「システム構成」に示されているように、「DNC制御パソコン」の情報を受信し、「基板加工機」に伝達し、「基板加工機」の情報を「DNC制御パソコン」に送信するための「RS232C」装置が存在するが、これは、電気通信機械器具の範疇に属するものということができる。そして、その装置を含むシステムの各構成装置は、「基板加工機」の増設等の場合に単独でも取引されるものであり、被請求人は、これらの修理や整備も業として行っている。
なお、乙第1号証によっては、本件商標の使用時期が必ずしも明確ではないが、「Copyright(c)1996−2003」の表示及び「システム構成」が乙第2号証のものと実質的に同一であることからすれば、少なくとも乙第2号証(ソフトウエア納入仕様書)の日付である2003年3月当時には、本件商標が被請求人により上記商品に使用されていたものということができる。
(2)そうすると、本件商標は、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても指定商品について使用されなかっということはできない。
よって、本件商標は、被請求人により本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において本件請求に係る指定商品について使用されていたものである。
(1)乙第1号証及び乙第2号証に示される生産管理システム(以下「本件生産管理システム」という。)は、パソコンをその主たる構成要素として有しているものと認められるが、前記パソコンは、本件商標の指定商品中、第9類の「電子応用機械器具」の範疇に含まれる商品である「電子計算機」の一種であって、第9類の「電気通信機械器具」の範疇に含まれる商品でないことは明らかである。そして、本件生産管理システムにおける前記パソコンが、被請求人が主張するようにデータ転送、遠隔監視・遠隔制御装置としての主要な側面を有するものであっても、そのことにより、前記パソコンが本件商標の指定商品中、第9類の「電気通信機械器具」の範疇に含まれる商品となるものでもない。
また、本件生産管理システム中に「RS232C」装置が存在すると認められるところ、乙第2号証の第1頁によれば、図示された「DNC制御パソコン」に接続する「RS232C増設ボックス」が「DNC制御パソコン」の直ぐ下に図示されていることからすると、「RS232C」装置は、「DNC制御パソコン」に組み込まれているが必要に応じて増設されることがあるものと認められるから、「DNC制御パソコン」に組み込まれている部品というべき装置又はこの装置を外部増設用としたものであって、「DNC制御パソコン」の部品というのが相当である。そして、本件生産管理システムの主たる構成要素としてパソコン(DNC制御パソコン)が「電子応用機械器具」の範疇に含まれる商品であることは、前記認定のとおりであるから、「RS232C」装置は、第9類の「電子応用機械器具及びその部品」の範疇に含まれ、「電気通信機械器具」の範疇に含まれる商品ということはできない。
(2)被請求人は、「RS232C」装置は、「基板加工機」の増設等の場合に単独でも取引されるものであり、被請求人はこれらの修理や整備も業として行っている旨主張する。
しかし、被請求人は、上記主張の事実を立証する証拠を何ら提出していないから、その主張は採用することができない。
また、「RS232C」装置は、前記認定のとおり、第9類の「電気通信機械器具」の範疇に含まれる商品ということはできないから、仮に、「RS232C」装置の修理又は整備の役務について、本件商標を使用したとしても、それをもって本件商標が第37類「電気通信機械器具の修理又は整備」の指定役務に使用されたことにはならない。
そして、他に本件商標が本件請求に係る指定商品及び指定役務について使用された事実を認め得る証拠資料はない。
(3)以上によれば、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が本件本件請求に係る指定商品及び指定役務について、本件商標を使用した事実を証明し得なかったといわざるを得ず、また、使用をしていないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。
したがって、本件商標の登録は、本件請求に係る指定商品及び指定役務について、商標法第50条の規定により、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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