Trademark Appeal Case
商標の全体観察と類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年異議第90534号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4221749号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成9年5月23日に登録出願され、「HARRY’S DOLCE」の文字と「ハーリーズ・ドルチェ」の文字とを二段に左横書きしてなり、第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同10年12月18日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
「HARRY’S NEW YORK BAR」、「HARRY’S BAR」及び「HARRY’S」の文字からなる商標(以下、これらを合わせて「引用商標」という。)は、申立人の業務に係るカクテルバーを表示するものとして取引者・需要者の間に広く認識されている商標であるから、商標権者が、本件商標をその指定役務に使用するときは、申立人の業務に係る役務とその出所について混同を生ずるおそれがあるので、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に該当する。
また、本件商標は、申立人の著名な略称「HARRY’S」を含む商標であり、かつ、引用商標の名声、顧客吸引力に只乗りしようとする意図を有するものであるから、同第8号及び同第19号に該当する。
したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標と引用商標とは、上記のとおりの構成よりなるところ、本件商標は、その構成全体をもって一体不可分の一連の商標とみるのが相当であるから、引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれからしても類似しない商標である。
また、申立人の提出に係る証拠を検討したが、引用商標中「HARRY’S NEW YORK BAR」及び「HARRY’S BAR」の商標が本件商標の登録出願時において申立人の業務に係るカクテルバーを表示するものとして取引者・需要者の間に一定程度認識されていたものと認め得るとしても、「HARRY’S」のみからなる商標が取引者・需要者間に広く知られていたものとは認められない。
してみれば、本件商標と引用商標との明らかな差異と相俟って、本件商標は、これをその指定役務に使用するも、該役務が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかのように、その役務の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
更に、本件商標と引用商標とは上記のとおり判断されるものであるから、本件商標は、他人の名称の著名な略称を含む商標に該当するものとはいえず、かつ、不正の目的をもって使用するものとも認められない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号、同第10号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものではない。
よって、結論のとおり決定する。
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