Trademark Appeal Case
著名商標の結合商標の混同
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2001−9064(T2001−9064/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「SharpView」の欧文字を標準文字で表してなり、第9類「放射線応用技術の分野で使用される電子計算機用プログラムを記憶させた記録媒体,放射線応用装置及びその構成要素,医療分野で使用される電子集積回路及びその他の電子部品,科学用・航海用・電気用・写真用・映画用及び光学用の機械器具,電子計算機及びその周辺機器,電子計算機用プログラムを記憶させた記録媒体,その他の電子応用機械器具及びその部品,露光済みX線フィルム,工業用の放射線スクリーン,X線装置(医療用のものを除く。),フィルター(写真用のもの),カメラ,走査電子顕微鏡,画像診断用の電気機械器具・写真機械器具・光学機械器具」を指定商品として、2000年1月6日付けでアメリカ合衆国においてなされた商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張をして、平成12年7月5日に登録出願されたものである。
2 原審での通知書及び原査定の拒絶の理由の要旨 (1)通知書
平成12年11月8日付けで、審判請求人(出願人)に対し、「本願はパリ条約に基づく優先権の主張がなされているが、本願に係る商標の態様は、提出された優先権証明書に示されている商標の態様と相違するので、本願についての優先権は認められない。したがって、本願は通常の商標登録出願として処理した。」旨通知した。
(2)拒絶査定
原査定において、「本願商標は、大阪市阿倍野区所在の『シャープ株式会社』が電子計算機や家庭用電気製品などに使用して、本願商標出願時には既に著名な『Sharp』の文字を、その構成中に有するものであるから、このような商標を本願指定商品について使用するときは、あたかも上記会社と何らかの関係を有する商品であるかの如く商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。」旨認定、判断し本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「SharpView」の欧文字を横書きしてなるところ、その構成中第1文字の「S」及び第6文字の「V」は、大文字で、他の文字を小文字で書してなることから、視覚上「Sharp」の文字と「View」の文字とを結合してなるものと看取されるばかりか、両語が結びついて一般に親しまれた熟語等を形成するとも認められない。
そして、取引者、需要者の注意力を比較的強く惹く位置にある前半部の「Sharp」の文字は、シャープ株式会社(大阪市阿倍野区長池町22‐22)が家庭用電気製品、電気通信機械、電子応用機械等の各種商品に代表的出所表示として使用する周知、著名性を獲得した標章「Sharp」(例えば、登録第1111387号商標、登録第1911145号商標)と同一又は類似するものである。
そうとすれば、本願商標の指定商品は、シャープ株式会社が使用する商品と同一又は密接に関係する商品であることを勘案するに、本願商標をその指定商品について使用すると、本願商標に接する取引者、需要者は、該商品が前記会社の業務に係る商品であると誤信されるおそれがありばかりか、該商品が前記会社と経済的又は組織的に何らかの関係のある者の業務に係る商品であるかの如く誤信されるおそれがあり、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものというべきである。
追って、請求人(出願人)は、「Sharp」の文字と他の文字と結合した商標が登録されている事例を挙げ本願商標の登録性を主張するが、本願商標に係る登録可否の判断は、個別、具体的に行われるもので、過去の登録例を参考にすることはあっても拘束されるものでない。
つぎに、平成12年11月8日付け「通知書」について、同人は、「本願商標は『SharpView』であり、優先権証明書に示された商標は『SHARPVIEW』である。いずれの態様においてもその商標は『Sharp(SHARP)』の文字と『View(VIEW)』の文字との結合商標であり、実質的に同一であることは明らかである。従って、優先権の主張は認められるべきである。」旨主張している。
しかしながら、本願商標「SharpView」と優先権証明書に示された商標「SHARPVIEW」とは、第1文字の「S」と第6文字の「V」以外の文字部分において大文字と小文字の差異があり、外観上商標が一致していないこと明らかであるから、本願に係る優先権の主張は認められない。
したがって、同人の主張は、何れも採用の限りでない。
なお、付言するに、本願商標は、優先権主張の有無に拘わらず、前述のとおり、拒絶の理由が内在している商標と認められるものである。
以上のとおり、本願商標を商標法第4条第1項第15号に該当するとした原査定は、妥当であって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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