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Trademark Appeal Case

必須カルシウムの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2003−22139(T2003−22139/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「必須 カルシウム」の文字を標準文字として表してなり、第29類「牛乳,チーズ,その他の乳製品」を指定商品とし、平成14年10月15日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶理由の要点

原査定は、「本願商標は、『必須 カルシウム』の文字を標準文字により表してなるものであるが、本願の指定商品との関係において必ずカルシウムが用いられている商品であるとの意味合いを想起させるものであるから、これを本願の各指定商品に使用しても、単に上記の如き商品であると認識させるために商品の品質・原材料等を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する」旨、認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、「必須 カルシウム」の文字を表示してなるものであるところ、その構成中前半の「必須」の文字は、「必ずなくてはならない」等の意味を有する語である(広辞苑第五版によれば、「必須」に続いて、アミノ酸のうち、体内で合成できないか、または合成することが困難なため、食物として摂取しなければ発育・健康保持に障害を来すものを「必須アミノ酸」、食餌から摂取する必要がある脂肪酸を「必須脂肪酸」等のように記載されている。)。

そして、後半の「カルシウム」の文字は、「アルカリ土類の属する軽金元素。動物の骨組織の中にも含まれる。」を意味する語である(例文で読むカタカナ語の辞典 第二版 1994年4月1日 株式会社小学館発行)ことから、「必須 カルシウム」の文字は、全体として「欠くことのできないカルシウム」程度の意味合いを認識させるに止まるといえるものである。

ところで、身体に含まれる無機質の中には、生命を維持するのに欠くことのできない必須元素があり、なかでも、ナトリウム、カリウム、塩素、カルシウム、マグネシウム、リンの6元素は「主要ミネラル」と呼ばれ、食事からの摂取が重要とされているものである。そして、「乳・乳製品」は、現代人に不足しがちな「カルシウム」を栄養成分として豊富に含む食品であって、身体への栄養吸収がよいことはよく知られているところである。

そうとすれば、「欠くことのできないカルシウム」程度の意味合いを認識させる本願商標をその指定商品について使用したときは、栄養成分として「カルシウム」が含まれている商品であることを認識させるにすぎず、商品の品質・効能を表示したものといわざるを得ないことから、全体として、自他商品識別標識としての機能を有しないと判断するのが相当である。

したがって、同様の趣旨をもって本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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