Trademark Appeal Case
著名商標と指定商品の非類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年異議第90631号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4228300号商標(以下「本件商標」という。)は、平成9年6月6日に登録出願され、「ナイキ」の文字を横書きしてなり、第6類「建築用又は構築用の金属製専用材料」を指定商品として、平成11年1月8日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、社会公共の利益に反するおそれのある商標であり、また、申立人の著名な名称を含むものであり、申立人の承諾を得ていないものであるから、商標法第4条第1項第7号、同第8号に該当する。
さらに、昭和29年11月9日に登録出願され、「NIKE」の文字を横書きしてなり、第65類「運動具、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和30年9月13日に設定登録された登録第470527号商標、昭和55年3月5日に登録出願され、「ナイキ」の文字を横書きしてなり、第24類「運動用特殊衣服、運動用特殊靴」を指定商品として、昭和59年2月23日に設定登録された登録第1662878号商標及び昭和55年3月8日に登録出願され、「ナイキ」の文字を横書きしてなり、第22類「はき物、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和59年3月22日に設定登録された登録第1667295号商標(以下、これらを合わせて「引用商標」という。)は、申立人の業務に係る「運動靴、運動用特殊靴、被服、運動用特殊衣服」を表示するものとして取引者・需要者の間に広く認識され、著名となっている商標であるところ、本件商標は、これに類似する商標であって、本件商標をその指定商品に使用するときは、申立人の業務に係る商品とその出所について混同を生ずるおそれがあり、さらに、不正の目的で使用するものであるから、商標法第4条第1項第第15号及び同第19号に該当する。
したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標及び引用商標は前記のとおりの構成よりなるところ、申立人提出の各証拠を検討し、職権により調査したところによれば、「ナイキ」が申立人の著名な略称であるとする点は認められないが、「NIKE」、「ナイキ」の文字からなる引用商標が申立人の業務に係る「運動靴、運動用特殊靴、被服、運動用特殊衣服」の商標として本件商標の登録出願前までに取引者・需要者の間において広く知られ著名になっていたことは認めることができる。
しかしながら、本件商標の指定商品は、上記引用商標の商品「運動靴、運動用特殊靴、被服、運動用特殊衣服」と、その用途、機能、需要者層、製造部門、販売部門、取引系統等を異にする異質の商品といわざるを得ないばかりでなく、先に商標権者が本件商標の登録出願時の審査の過程において提出した上申書及び意見書によれば、商標権者は「ナイキ」商標を30年以上前から「建築用又は構築用の金属製専用材料」に包含される商品に使用してきた取引の実情にあったことが推認できるものである。しかも、本件商標「ナイキ」は、ギリシャ神話の「ニケ(勝利の女神)」、及び「ナイキ(対空誘導弾の一種)」を意味する英語の「Nike」に通ずる語でもある点を併せ考慮すれば、本件商標をその指定商品について使用した場合、これから直ちに引用商標を想起させるものとは判断し難く、結局、本件商標は、申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれはないものといわざるを得ない。
以上の事情からすれば、本件商標は、その指定商品に使用することが国際信義に反するなど、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあるものは判断し難いし、申立人の商標の出所表示機能を希釈化させ、或いは、その名声を毀損させるなど、不正の目的をもって使用する商標とも認められない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第8号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものではない。
その他、本件商標の登録を取り消すべき理由及び証拠は、発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
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