Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90846(T2003−90846/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4712624号商標(以下「本件商標」という。)は、平成15年3月31日に登録出願、「Drex Joint ドレックスジョイント」の文字を標準文字とし、第17類「ガスケット,管継ぎ手(金属製のものを除く。),パッキング」を指定商品として、平成15年9月26日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立の理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標の登録は取り消されるべきであるとして、その理由を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第28号証を提出している。
本件商標は、下記の登録第2708537号商標(以下「引用商標」という。)と、その称呼において類似し、かつ、指定商品も同一又は類似のものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
本件商標は、構成中の「Joint」及び「ジョイント」の文字は「継ぎ手」の意味を有する英語であって、商品「管継ぎ手等」の「継ぎ手について商品を指称する語」としてこの種商品の当業者間において普通に採択使用されているのが実情である。そうとすると、本件商標の自他商品の識別標識としての機能を果たす部分は「Drex」及び「ドレックス」であるから、本件商標は「ドレックス」の称呼をも生じる。
引用商標は、「TREX/トレックス」の文字からなるものであるから、「トレックス」の称呼が生ずる。
そこで、「ドレックス」と「トレックス」の両称呼を比較すると、両称呼は共に4音構成よりなり、そのうち語頭音を除く3音を同じくするものである。そして相違する語頭音「ド」と「ト」は共に舌尖を前歯のもとに密着して破裂させて発する音の濁音と清音の徴差にすぎないから、これを一連に称呼するときには、全体の語感、語調が近似し、彼此聞き誤るおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本件商標と引用商標は、「ドレックス」と「トレックス」の称呼において類似する商標であり、かつ、その指定商品も同一又は類似のものである。
〈引用商標〉
登録第2708537号商標
商標の態様 「TREX」の欧文字と「トレックス」の片仮名文字を上下 二段に横書きしてなるもの。
登録出願日 昭和61年9月17日
設定登録日 平成7年7月31日
指定商品 第9類「塗装機械器具、その他本類に属する商品」
なお、その後、指定商品中「パルプ製造用・製紙用又は紙 工用の機械器具並びにその部品及び付属品,グラスファイバ ーシートの製造用加工機械器具並びにその部品及び付属品, プラスチックフィルムの製造・加工用機械器具,その他のプ ラスチック加工機械器具並びにその部品及び付属品,繊維又 は不織布の製造・加工用機械器具,その他の繊維機械器具並 びにその部品及び付属品」については、平成16年10月2 5日に、及び「金属加工機械器具,アーク溶接機,金属溶断 機,電気溶接装置,鉱山機械器具,石材加工機械器具並びに それらに類似する商品」については、同17年2月4日に商 標登録を取り消すべき旨の審決の確定登録がされている。
3 当審の判断
本件商標は、「Drex Joint ドレックスジョイント」の文字よりなるところ、これよりは「ドレックスジョイント」の称呼を生ずるものである。
また、申立人は、本件商標中の「Joint」及び「ジョイント」の文字は、「継ぎ手」の意味を有する英語であって、「継ぎ手について商品を指称する語」として、この種商品の当業者間において普通に採択使用されているのが実情であるから、本件商標の自他商品識別標識としての機能を果たす部分は「Drex」及び「ドレックス」であるから、本件商標は「ドレックス」の称呼をも生ずると主張している。
他方、引用商標は、「TREX」「トレックス」の文字に相応して「トレックス」の称呼を生ずるものである。
そこで、まず、本件商標より生ずる「ドレックスジョイント」の称呼と、引用商標より生ずる「トレックス」の称呼とを比較するに、両者はその構成音数、相違する各音の差により、称呼上顕著に相違すること明らかであるから、相紛れるおそれはない。
つぎに、「ドレックス」の称呼と、「トレックス」の称呼とを比較するに、両称呼は、称呼の識別上重要な要素を占める語頭音において「ド」と「ト」の差異を有しており、これが濁音と清音の差異にすぎないものであるとしても、共に4音という比較的短い音構成においては、この差異が両称呼の全体に及ぼす影響は大きいものといえるばかりでなく、本件商標の指定商品「ガスケット,管継ぎ手(金属製のものを除く。),パッキング」は、一般消費者が日常的に購入するような類のものではなく、特定の専門業者が取扱う商品であることも踏まえると、それぞれ一連に称呼した場合、これだけの差異があれば、相紛れるおそれはないものというべきである。
そして、両商標は、前記した構成よりみて、外観において相紛れるおそれ
はないものというべきである。
さらに、両者は特定の語義を有しない造語であることから、観念上比較し得ないものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれにおいても区別し得る非類似の商標といわざるを得ない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではない。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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