Trademark Appeal Case
派生語の混同判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90595(T2004−90595/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4790447号商標(以下「本件商標」という。)は、「プリサイス」の文字と「Precise」の文字とを二段に書してなり、平成14年5月9日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同16年7月30日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、申立人が化粧品等の商品に使用する商標として著名な「プレシジョン」の文字と「PRECISION」の文字を二段に書してなり、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする登録第3369070号商標(平成4年12月2日登録出願、同10年2月27日設定登録、以下「引用商標」という。)と同一の商品について使用するものであり、両商標に語源を同じくする派生語の関係にあるという観念上の繋がりが認められることから、これに接する取引者・需要者は、恰も本件商標を付した商品について、著名である引用商標の使用者と経済的又は組織的に何らの関係がある者の業務に係る商品ではないかと誤認させ、その商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、前記のとおり「プリサイス」と「Precise」の両文字よりなるものであるところ、上段の「プリサイス」の文字が、下段の「正確な」を意味する英単語の「Precise」の読みを表したとみて何ら不自然なものではないから、これらの文字に相応して「プリサイス」の称呼及び「正確な」の観念を生ずるものと認められる。
これに対し、引用商標は、「プレシジョン」と「PRECISION」の両文字よりなるものであって、上段の「プレシジョン」の文字が、下段の「正確」を意味する英単語の「PRECISION」の読みを表したとみて不自然なものではないから、これらの文字に相応して「プレシジョン」の称呼及び「正確」の観念を生ずるものと認められる。
そうすると、本件商標と引用商標とは、「プリサイス」と「プレシジョン」の称呼においては、構成音数及び相違する各音の音質の差異により明瞭に区別し得るものである。また、観念においては、本件商標及び引用商標は、「正確な」又は「正確」の観念を生ずるものであり、取引者、需要者が、これらの観念を捉えて、一方から他方を直ちに連想、想起して取引にあたるとは認め難く、観念においても相紛れるおそれはないものといわなければならない。
また、両商標は、それぞれ上記の構成よりなるものであって、外観においても類似するものではない。
してみれば、本件商標は、引用商標と称呼、観念及び外観において類似するものではないといわなければならない。
そして、それぞれの構成より、両商標間に誤認混同を生じる事由は見出せないものといわざるを得ないから、本件商標をその指定商品に使用した場合、申立人又は申立人と関係のある者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれはないといわなければならない。
申立人は、本件商標と引用商標は、同一の商品について使用するものであり、両商標に語源を同じくする派生語の関係にあるという観念上の繋がりが認められるから、著名である引用商標の使用者と経済的又は組織的に何らの関係がある者の業務に係る商品ではないかと誤認させ、商品の出所について混同を生ずるおそれがある旨主張する。
しかしながら、我が国における英語の普及度を考慮しても、取引者、需要者の大多数が、両商標を、語源を同じくする派生語の関係にあると認識するものとはいい難く、また、著名商標と語源を同じくする派生語からなる商標が、その著名商標と同一の商品に使用された場合に、その著名商標の使用者の商品と混同を生ずる商取引の実情にあると認めるに足りる証拠もない。
申立人の主張は、上記判断を左右するものではない。
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものではない。
したがって、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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