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結論

勝訴(請求認容)

商標「日田天領水仕込み」の地名・製法表示の識別力(第4条第1項第16号・第3条第1項第3号|審判不服2003−22806(T2003−22806/J1))

審判番号
不服2003−22806(T2003−22806/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「日田天領水仕込み」
争点(論点)
地名・製法表示の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2003−22806(T2003−22806/J1)・不服)は、本件商標「日田天領水仕込み」について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「地名・製法表示の識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「日田天領水仕込み」の文字を標準文字により書してなり、第29類及び第30類に属する願書記載の商品を指定商品として、平成14年12月25日に登録出願されたものであるが、その指定商品については、同15年8月12日付けの手続補正書により、第29類「食用油脂,食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,豆,食用たんぱく」及び第30類「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,食品香料(精油のものを除く。),茶,コーヒー及びココア,氷,菓子及びパン,調味料,香辛料,コーヒー豆,穀物の加工品,アーモンドペースト,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『日田天領水仕込み』の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるが、指定商品との関係において、その構成中の『日田天領水』の文字部分は、大分県日田地方が古くは幕府の直轄地(天領)であり、この地方が日田盆地の中心で、筑後川の上流に位置することから、『日田地方又は日田盆地の水』の意に通じる語と認められ、『仕込み』の文字部分が「酒・醤油・味噌などを醸造するため、原料を混ぜ合わせて桶に詰め込むこと。中に作り入れること。』の意に通じる語と認められる。そうすると、本願商標をその指定商品中の『仕込みに水を用いてなる商品(例えば、『油揚げ、凍り豆腐、こんにゅく、豆腐、みそ、しょうゆ』等)」に使用するときには、これに接する取引者、需要者は、その商品が『日田地方又は日田盆地の水を仕込みに用いてなるものであること』の意を表示したものと理解するに止まり、単に商品の品質(内容、原材料、生産の方法)を表示するにすぎないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり「日田天領水仕込み」の文字を同書、同大、等間隔で外観上まとまりよく一体的に表されているものであって、その構成中の「仕込み」の文字部分が、原審説示の意味合いで使用されることがあり自他商品の識別力が弱い部分であると認めることができるとしても、その余の構成文字部分については、これが、直ちに特定の商品の原材料、品質等を具体的に表示するものとして一般に理解され、あるいは、取引者・需要者間において、それらの意味合いをもって取引上普通に使用されているといった事実も認められないところである。

そうとすれば、本願商標をその指定商品に使用した場合、取引者・需要者は、全体として特定の意味合いを看取し得ない一種の造語と認識し把握するとみるのが相当であって、自他商品の識別力を有しないものということはできないし、また、その品質について誤認を生じさせるおそれもないというべきである。

したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとはいえないから、これを理由に本願を拒絶すべきものとすることはできない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶をすべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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