1 本願商標
本願商標は、「電翔」の文字を標準文字で書してなり、平成15年1月16日に登録出願され、第9類、第35類、第41類及び第42類に属する願書記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務とするものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第3334500号商標(以下「引用商標」という。)は、「伝匠」の文字を横書きしてなり、平成7年5月24日登録出願、第9類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として同9年7月25日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
商標の類否は、対比される両商標が同一又は類似の商品若しくは役務に使用された場合に商品又は役務の出所につき混同を生ずるおそれがあるか否かによって決すべきと解されるところ、それには、そのような商品又は役務に使用された商標がその外観、観念、称呼等によって取引者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すべきである。
これを本件についてみるに、本願商標は、前記のとおり「電翔」の文字を書してなるところ、該「電翔」の文字は、「稲妻」等の意味を有する「電」の文字と「とびめぐる。空中をかける」等の意味を有する「翔」の文字との組み合わせから、全体として「稲妻がとびめぐる」との観念を想起させるものであり、これより「デンショウ」の称呼を生ずるというのが相当である。
他方、引用商標は、前記のとおり「伝匠」の文字を書してなるところ、該「伝匠」の文字は、「伝える」等の意味を有する「伝」の文字と「技巧」等の意味を有する「匠」の文字との組み合わせから、全体として「技巧を伝える」との観念を想起させるものであり、これより「デンショウ」の称呼を生ずるというのが相当である。
また、本願商標と引用商標とは、ともに漢字2文字からなるものであり、共通にする文字はないものであるから、両者は、外観において明らかに相違するものである。
してみると、本願商標と引用商標とは、「デンショウ」の称呼を共通にするものであるとしても、上記したとおり、外観及び観念において著しく相違するものであって、その外観、称呼及び観念を総合して全体的に考察すると、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等が異なるといえるから、両商標は、商品の出所の誤認混同を生ずるおそれのないものであり、全体として非類似の商標といわなければならない。
したがって、本願商標と引用商標とが称呼において類似するとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。