Trademark Appeal Case
称呼の順序入替と商標類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2002−15398(T2002−15398/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第9類「カラオケ装置,その他の電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,録音済みのコンパクトディスク,その他のレコード,メトロノーム,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みCD−ROM,その他の録画済みビデオディスク及びビデオテープ」及び第16類「印刷物,書画,写真,写真立て」を指定商品として、平成13年6月15日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4322652号商標(以下「引用商標)という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成10年5月11日に登録出願、第9類「電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具(テレビジョン受信機、ラジオ受信機、音声周波機械器具、映像周波機械器具を除く。)」を指定商品として、同11年10月8日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲(1)のとおり、黒塗りの円図形内に数字の2桁である「21」と「生態(生物と環境との関係)、自然環境、環境保護」(「ジーニアス英和辞典」大修館書店発行)を意味する英語「ecology」の略語である「eco」の文字とを球面状に描いたかのごとく手書き風に「21eco」と白抜きしてなるものである。
そして、構成中の「21」が、多くの産業分野において商品の種別、形式、品番等を表示するための記号・符号として使用されているとしても、今世紀「21世紀」を認識させる数字としても多数採択・使用されていることから、かかる構成態様においては、本願商標は、「21」と「eco」を結合した造語を表した標章として把握、理解されるとみるのが相当である。
また、「21」と「eco」からなる本願商標は、全体として「21世紀の環境保全に関するもの」の意味合いを想起させるものである。
本願商標が上記意味合いを想起させることは、例えば、各種商品を紹介するインターネットのホームページにおいて、以下のように使用されていることからも裏付けられるものである。
(1)「京都大学生存圏研究所
ECO
住宅
21
エコ住宅21プログラム
低環境負荷循環型
木造エコ住宅に関する研究・・プロジェクトの目的は、「木材という地球上で最も環境負荷の小さな材料を用いて、・・
21世紀
にふさわしい木造軸組み構法住宅の実現に資する基盤的技術の開発です。」
(http://www.rish.kyoto-u.ac.jp/project/EcoJu.html)
(2)「『アクション
ECO
ー
21
運動』 “ECO”アクションで
21世紀
の信頼される企業を目指す Engineering 環境エンジニアリング
環境負荷を効率的に減らし
、資源を有効に活用するためにはもの作りの基本に立ち返りエンジニアリングすることが最も重要と考えています。」
(http://www.sei.co.jp/env_rep/2003/2003_02.pdf)
(3)「『
21世紀ECO
化計画』 PXBioで実現させたい 燃費改善→黒煙減少→
環境保全 地球環境にGood
な関係」
(http://www.pxbio.com/html/)
してみれば、本願商標は、その構成文字に相応して「ニジュウイチエコ」の称呼と「21世紀の環境保全に関するもの」の意味合いを想起させるものである。
他方、引用商標は、別掲(2)のとおり、多少図案化してなる「ECO」の文字と「21」とを結合してなるものであるから、これより、「エコニジュウイチ」の称呼と「21世紀の環境保全に関するもの」の意味合いを想起させるものである。
そこで、本願商標と引用商標との類否について判断するに、本願商標からは「ニジュウイチエコ」の称呼、引用商標からは「エコニジュウイチ」の称呼が生ずるものであるが、両者は「21」と「eco」或いは「Eco」の文字の結合よりなり、該文字の位置が前後して表されているものである。
そして、商標の類否は、同一又は類似の商品に使用された商標が外観、観念、称呼等によって需要者に与える印象、記憶、連想等を総合勘案して全体的に考察すべきものであるから、構成文字を共通にする両者は、時と処を異にしてなされる商取引の実際にあっては、これらに接する取引者、需要者は
、「21」と「eco」又は「Eco」の文字を記憶するものの、いずれの文字が前又は後に配置されていたか判然と区別して認識されるものではなく、しばしば彼此混淆して認識されるおそれがあるものといわなければならない。
そうしてみると、本願商標から生ずる「ニジュウイチエコ」の称呼と引用商標から生ずる「エコニジュウイチ」の称呼とは彼此相紛れるおそれのあるものといわざるを得ない。
また、両商標は、共に取引者・需要者をして「21世紀の環境保全に関するもの」の意味合いを想起させるものである。
そうすると、両商標を全体的に考察すれば、両者は、外観において相違するものの、称呼と観念とをおなじくして取り扱われる場合が決して少なくなく、同一又は類似の商品に使用した場合、需要者をして、商品の出所を誤認混同させるおそれがあるものといわざるを得ない。
してみれば、本願商標は、外観の相違を考慮しても、称呼及び観念において、引用商標に類似する商標であり、かつ、本願商標の指定商品「カラオケ装置,その他の電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」も引用商標の指定商品に包含されるか又は類似の商品である。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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