結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2004−30746(T2004−30746/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第1147852号商標(以下「本件商標」という。)は、「ルマン」の文字を書してなり、昭和46年8月28日に登録出願、第12類「自転車、自転車の部品および附属品」を指定商品として、同50年8月25日に設定登録、その後、昭和60年11月14日及び平成8年1月30日に商標権存続期間の更新登録がされたものである。
請求人は、結論と同旨の審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁の理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び同第2号証を提出した。
(1)請求の理由
本件商標は、その商標登録原簿の記載より明らかなとおり、何人にも専用使用権又は通常使用権の設定の登録はなされていない。
また、請求人は、本件商標が請求に係る指定商品について使用された事実については不知である。
したがって、被請求人により請求に係る指定商品に、本件商標の使用事実の証明がなされないと、本件商標は、商標法第50条第1項に規定する「継続して3年以上日本国内において商標権者等が指定商品についての登録商標の使用をしていない」の要件に該当するものである。
よって、本件商標は、商標法第50条第1項の要件を充足し、その登録は取消を免れ得ないものである。
(2)被請求人の答弁に対する弁駁の理由
(ア)被請求人の提出に係る証拠によって、「自転車のタイヤ又は自転車のチューブ」に商標「ルマン」が付され、使用されている事実は何ら立証されていない。
「miyata」自転車に「ルマン」ステッカー貼付の車種に適合するサイズのタイヤ又はチューブの注文がなされたとして、それは、適合車種を明示しての取引であり、本件取消の対象である「自転車のタイヤ又は自転車のチューブ」それ自体に商標が付され、使用されて販売されている事実の証明ではない。
このことは、商標「ルマン」の付された「自転車のタイヤ、自転車のチューブ」の写真がないことからも明白である。
よって、乙各号証によっては、商標法第50条第1項の要件に関する使用実績は示されていない。
(イ)
なお、請求人は、各証明書の証明者に対し、証明事実を確認するため「証人尋問」を申請する。
被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第23号証を提出した。
(1)被請求人においては、本件商標の登録後、今日に至る迄、本件商標を指定商品「自転車、自転車の部品及び附属品」に継続して使用している。
(2)現在、被請求人においては、登録商標「ルマン」を表示したタンデム車(乙第2号証ないし同第12号証)と、登録商標「ルマン」を表示するオリジナル・ジュニアマウンテン車(以下「マウンテン車」という。)、自転車の量販店「サイクルワールド」を展開する株式会社セキチュー(以下「セキチュー」という。本社群馬県高崎市倉賀野町所在)との共同企画商品(乙第13号証ないし同第23号証)を販売している。
登録商標「ルマン」を表示したタンデム車の販売先及び台数は、乙第5号証ないし同第8号証の各リストのとおり、コンピューターを打ち出して立証する。
タイヤ・チューブは、消耗品であり、この登録商標「ルマン」で特定されて注文があるが、その売上日2001年から2004年において、その販売先及び数量をリスト(乙第9号証及び同第10号証)のとおり、同じく、コンピューターを打ち出して立証する。
前記、タイヤ・チューブが、登録商標「ルマン」により注文されたことに相違ないことを代理店、小売店の代表者の証明書(乙第11号証及び同第12号証)により立証する。
(3)次に、2002年(平成12年)よりセキチューと被請求人との特別の共同企画商品、登録商標「ルマン」を表示するマウンテン車が販売されている(乙第13号証ないし同第20号証)。
係る2003モデルの「ルマン」用タイヤとして、注文を受けて納品されている事実を乙第21号証及び同第22号証により立証する。
本件商標「ルマン」の表示のマウンテン車の購入後、タイヤが摩耗、損傷等の原因で交換の必要が生じたときには、購入店に来店し、「ルマン」の展示車(乙第23号証)の前で、店員にこの「ルマン」の自転車のタイヤが欲しいことを告げ、取り寄せ依頼をして、後日、入荷次第、タイヤの交換をするものである。
すなわち、需要者は、展示販売車のタイヤ単体を注文するとき、展示車のタイヤと同一のタイヤを注文したいので、登録商標「ルマン」に基づいて指名するものである。
よって、自転車の表示商標は、需要者には、その部品の商標として機能する。取引者においても、メーカーに注文を取り次ぐとき、間違いを避けるため同一の商標でその部品、すなわち、タイヤを注文するから、取引者にも部品の商標として機能するのである。
(4)以上、被請求人においては、前述したように、本件審判の請求登録日の3年前より継続して、本件商標「ルマン」を表示するタンデム車を販売し、また、その部品としてタイヤ・チューブについて、同じく、本件審判の請求登録日の3年前より継続して、本件商標と同一商標で、取引者及び需要者に販売しているのである。
また、2002年(平成13年)4月より、本件商標「ルマン」を表示したマウンテン車をセキチューとの共同企画商品として販売し、また、その本件商標「ルマン」を表示したマウンテン車のタイヤの注文を独立に受けて、納品をしているので、本件商標を請求に係る指定商品について使用しているものである。
被請求人の提出に係る証拠によれば、申立人は、タンデム車といわれる二人乗り自転車を平成12年から同15年に乙第5号証ないし同第8号証に記載の数量販売し、これらのタンデム車には「LEMANS」及び「ルマン」商標が使用されていることが認められる。
しかしながら、タンデム車用のタイヤ、チューブを販売した証拠とする乙第9号証及び同第10号証(枝番を含む。)には、これらが販売されたことを認め得る記載はあるものの、これらのタイヤ、チューブに「ルマン」商標が使用されたと確認し得る記載はない。
また、乙第11号証及び同第12号証(枝番を含む。)の証明書には、被請求人が株式会社ミツワ商会及び市村輪店に、登録商標「ルマン」を表示したタンデム車の「ルマン」用タイヤ、チューブを納品した旨の記載はあるけれども、納品されたタイヤ・チューブに「ルマン」商標が使用されていたと認め得る記載はない。
次に、マウンテン車(乙第13号証及び同第14号証)については、乙第15号証ないし同第20号証の証明書によれば、申立人は、セキチューに「ルマン」商標の使用された2002年モデル及び2003年モデルのマウンテン車を販売し、セキチューは、販売広告チラシにこれらの自転車を掲載して宣伝広告をしたことが認められる。
しかしながら、2003年モデルの「ルマン」用タイヤの納品事実を証するとする乙第22号証の証明書には、被請求人がセキチューに登録商標「ルマン」のマウンテン車の2003年モデルの「ルマン」用タイヤを納品した旨の記載があるが、納品されたタイヤに「ルマン」商標が使用されていたと認め得る記載はない。
他に、「ルマン」商標が「自転車のタイヤ・チューブ」に使用されたと認め得る証拠はない。
被請求人は、需要者は展示販売車のタイヤ単体を注文するとき、展示車のタイヤと同一のタイヤを注文したいので、登録商標「ルマン」に基づいて指名するものであり、自転車の表示商標は需要者にはその部品の商標として機能する。取引者においても、メーカーに注文を取り次ぐとき、間違いを避けるため同一の商標でその部品、すなわち、タイヤを注文するから、取引者にも部品の商標として機能する旨主張する。
しかしながら、上記取引の場合、需要者は、自転車の車種を指定してタイヤを注文する、あるいは展示車と同一のタイヤを注文する、いいかえれば、純正の部品を求める場合があるというに止まるものであり、このような取引をもって常に自転車の商標が自転車のタイヤの商標として機能すると解するのは困難であるというほかない。被請求人の主張は採用し得ない。
してみれば、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者が、本件商標を請求に係る指定商品「自転車のタイヤ、自転車のチューブ」について使用した事実を証明したとはいえないものといわざるを得ない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、その指定商品中結論掲記の商品について取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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