結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2004−89083(T2004−89083/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4322249商標(以下「本件商標」という。)は、「CARTE BLANCHE」の文字(標準文字)を書してなり、平成10年12月18日に登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」、第9類「眼鏡」、第14類「貴金属製コンパクト,貴金属製ボンネットピン,貴金属製バッジ,メダル,貴金属製バックル,ネックレス,イヤリング,ブレスレット,宝石ブローチ,貴金属製のがま口及び財布,ペンダント,時計,身飾品(「カフスボタン」を除く。),カフスボタン,宝玉及びその模造品,ロケット,ネクタイピン,ネクタイ止め」、第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ」、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」及び第26類「ボタン類,衣服用バックル,腕止め,頭飾品,造花(「造花の花輪」を除く。),衣服用ブローチ,ボンネットピン(貴金属製のものを除く。),帯留」を指定商品として、同11年10月8日に設定登録されたものである。
請求人が本件商標の登録無効の理由に引用した登録第1668790号商標(以下「引用商標」という。)は、「カルテ」の文字と「CARTE」の文字とを二段に書してなり、昭和53年10月27日に登録出願、第4類「化粧品、その他本類に属する商品」を指定商品として、同59年3月22日に設定登録、その後、平成6年3月30日及び同16年1月20日に商標権存続期間の更新登録がされ、また、平成16年11月17日に指定商品を第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料」及び第30類「食品香料(精油のものを除く。)」とする指定商品の書換登録がされたものである。
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第5号証を提出した。
(1)請求の理由
本件商標は、その構成する「CARTE」と「BLANCHE」の文字が、一文字程度の間隔を開けて表されていて、これらの各文字を結合したと容易に理解できるものである。
そして、当該「CARTE」と「BLANCHE」の文字は、前者が「厚紙、地図、名刺」、後者が「白い、白色の」の意味を有する比較的平易な仏語(甲第3号証)であって、後者の「BLANCHE」の文字は、外来語としても一般に親しまれていると認められるものである(甲第4号証)。
しかしながら、本件商標は、その構成各文字がそれぞれ前記の意味を有する語であるとしても、全体としては直ちに特定の意味合いを取引者・需要者に理解させるものとも、また、特定の意味合いを有する熟語を構成するともいい難いものである。
そうとすると、本件商標は、これを外観及び観念の点からみて、常に一体不可分のものとしてのみ捉えなければならない理由はないものといわなければならない。
ところで、二つの語(文字)を結合してなる商標においては、これを構成する各文字が一様に連なり、その各語に対応する文字の大きさや形態に差異がない場合であっても、右二つの語のうちの一方が日常使用されない特異な語であるなど、その語自体が特別顕著な印象を与えるとか、その称呼が全体として殊更冗長であるなどの特段の事情が存するときは、これをいずれかの語(文字)に分離して観察すべきものと解される。そして、右二つの語のうちの一方が商品の品質、色彩を表示する語と認められる場合においても、前記特段の事情が存するものに該当し、もう一方の語(文字)を分離抽出して観察すべきである。
これを本件商標についてみると、本件商標中、後半部の「BLANCHE」の文字は、「白い、白色の」の意味を有する平易な仏語であって、外来語としても親しまれていることは前述のとおりであるが、「化粧品,せっけん類」等を取り扱う業界においては、商品のネーミングなどで仏語が好んで使用される実情にあることも併せ勘案すれば、取引者・需要者をして、前記「白い、白色の」の意味合いの語として容易に把握、理解されるといい得るものである。
なお、「ブランシュ」の文字よりなる出願商標に係る審決(甲第5号証)において、「『ブランシュ』の文字は、『白い、白色の、純白の』の意味を有するフランス語『Blanche』の語音を片仮名書きしたものとして理解せしめる。」旨の判断がなされていることや、その審決後、本件商標の出願時において、我が国における仏語の普及度はかなり高まっていたと認められることなどからみても、前記請求人の主張は妥当なものとして是認できる。
そうとすると、本件商標は、その指定商品に使用された場合、これに接する取引者・需要者をして、後半部の「BLANCHE」の文字を「白色の商品」若しくは「白く仕上がる商品」であること、すなわち、その商品の品質、色彩を表示するにすぎないものと理解し、前半部の「CARTE」の文字が自他商品の識別標識としての機能を果たすものと認識して、これより生ずる称呼をもって取引に当たる場合も決して少なくないと判断するのが相当である。
してみれば、本件商標は、その構成中前半の「CARTE」の文字部分に相応して、「カルテ」「カルト」の称呼をも生ずるというべきである。
他方、引用商標は、「カルテ/CARTE」の文字を表してなるものであるところ、その構成中上段の「カルテ」の文字部分に相応して「カルテ」の称呼を生ずるほか、下段の「CARTE」の文字部分に相応して、仏語読みに「カルト」の称呼を生ずるといい得るものである。
したがって、本件商標と引用商標とは、それぞれ生ずる「カルテ」「カルト」の称呼を同じくする互いに類似の商標とすべきものである。
加えて、本件商標中の独立しても自他商品の識別標識たり得る「CARTE」の文字と引用商標を構成する「カルテ/CARTE」の文字は、欧文字部分の綴り字を同じくするものであるから、外観においても類似することは明らかである。
(2)結論
本件商標は、他人の先願に係る引用商標とその称呼、外観において相紛らわしい類似の商標であって、当該引用商標の指定商品と同−又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
以上のとおり、本件商標は、商標法第46条第1項の規定により、その指定商品中、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」についての登録を無効とされるべきものである。
被請求人は、答弁していない。
本件商標は、前記のとおり「CARTE BLANCHE」の文字よりなるところ、「CARTE」と「BLANCHE」の両文字が一文字程度の間隔を開けて表されており、これら各文字より構成されていると解されるものであって、前半部の「CARTE」の文字が「厚紙、地図、名刺」を、後半部の「BLANCHE」の文字は「白い、白色の」をそれぞれ意味する仏語であり、特に後半部の「BLANCHE」の文字は、「rouge」(赤色)の語などと共に色彩を表す語として我が国においても親しまれている仏語であるといえるものである。
そして、化粧品、ファッション関連の商品を取り扱う業界においては、商品の広告、宣伝あるいは商品のネーミングなどに仏語が好んで用いられる実情にあることは一般に知られているところであるから、本件商標がその指定商品に使用された場合、これに接する取引者・需要者は、後半部の「BLANCHE」の文字を「白く仕上がる商品」であること、すなわち、その商品の品質を表すにすぎないものと理解し、この文字自体では自他商品識別標識としての機能を果たし得ないものとして認識するというべきである。
そうすると、本件商標は、前半部の「CARTE」の文字が自他商品識別機能を果たす重要な部分というべきであるから、この文字部分を捉えて、これより生ずる称呼をもって取引に資される場合も決して少なくないものと判断するのが相当である。
してみれば、本件商標は、全体の文字に相応した「カルテブランシュ」「カルトブランシュ」の称呼のほか、前半部の「CARTE」の文字に相応して「カルテ」「カルト」の称呼をも生ずるものといわなければならない。
これに対し、引用商標は、「カルテ」と「CARTE」の両文字よりなり、「カルテ」の文字は「CARTE」の文字の読みを特定すべく併記したものというべきであるから、これら両文字に相応して「カルテ」の称呼を生ずるもの認められる。
そうとすれば、本件商標は、引用商標と「カルテ」の称呼を同一にするものであるから、称呼において類似の商標といわなければならない。
また、本件商標の指定商品中、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」は、引用商標の指定商品と同−又は類似の商品である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、商標法第46条第1項の規定により、その指定商品中、結論掲記の商品についての登録を無効とすべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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