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Trademark Appeal Case

品番と一般名称の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2003−10036(T2003−10036/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「SH‐Mobile」の欧文字を横書きしてなり、第9類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年3月14日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については同15年2月14日付け手続補正書により、第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,磁心,抵抗線,電極,事故防護用手袋,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,防火被服,眼鏡,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,運動用保護ヘルメット,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,電話機,その他の電気通信機械器具,半導体素子,CPUを含む半導体集積回路,電子回路,半導体素子・CPUを含む半導体集積回路・電子回路の開発・設計等のためのプログラムを記憶させた磁気ドラム・磁気ディスク・磁気テープ・CD−ROM・電子回路・その他の記録媒体,その他の電子応用機械器具及びその部品」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『SH‐Mobile』の欧文字を書してなるところ、構成中の『SH』の文字部分は、商品の品番・規格等を表示する記号・符号として、『Mobile』の文字部分は、『移動性の、可動性の』等の意味を有するものとして一般に使用されているものであるから、これを本願指定商品中、例えば『モバイルコンピューター』に使用しても、需要者・取引者は、商品の品番等が『SH』という『モバイルコンピューター』と理解・把握するに止まり、何人かの業務に係る商品であるかを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり、「SH」と「Mobile」の欧文字をハイフン「‐」で結合した構成よりなるところ、その構成全体をもって特定の語義を生ずるものとはいい難く、また、常に一体不可分のものとして把握、認識しなければならないとする格別な事情も見出せないものである。

ところで、一般に、欧文字の1文字ないし2文字が、商品の規格、品番等を表すための記号又は符号として商取引上類型的に採択使用されていることは、本願の指定商品を取り扱う家電・情報機器関連の業界においても例外でなく、例えば、インターネット情報(価格.COM/i)によれば、PHS携帯電話について、(株)ウイルコム製の製品には「AH−J3003S,AP−K202S」等の型番が、また、テレビについて、(株)ソニー製の製品には「KD−28SR300,KV−14DA75」等、シャープ(株)製の製品には「VT−14GH10」等の如く、欧文字の2文字が型番・品番を表示するものとして取引上普通に使用されている事実が認められる。

そうとすれば、本願商標を構成する「SH」の文字は、その構成・態様及び当該指定商品を取り扱う業界における取引の実情に基づき、個別的・具体的にみれば,商品の規格,品番等を表すための記号、符号表示の一類型を表したものと認識されるというべきである。

また、構成中後半の「Mobile」の文字は、一般に「モバイル」又は「モビール」と読まれ、「動きやすい、可動性の、移動性の」等の意味合いで親しまれている平易な英語と認められるところ、本願商標の指定商品に含まれる商品である情報機器を取り扱う業界において「Mobile」の語は、一般に「モバイル」と読まれ、「電子手帳(PDA)、ノート型コンピュータ、携帯電話」など、小型で持ち運べる情報機器類を意味する語として用いられており、また、このような携帯可能な小型の情報関連機器類を「モバイル機器」等と称して宣伝広告を行っていること、そして、「Mobile」ないし「モバイル」の語が、インターネットホームページや日刊新聞記事において、上記の意味合いを有する語として多数掲載されていることが認められる。

そうとすれば、「Mobile」の文字は,当該商品を取り扱う業界又はこの種商品の取引業界においては,小型で持ち運べる情報関連機器(モバイル機器)そのもの又はそれら商品の機能,用途を表示するものとして,取引上普通に使用されているものというべきである。

してみると、商品の型番又は品番を表示するものとして用いられることのある「SH」の文字及び携帯可能な小型の情報関連機器類を意味するものと一般に理解される「Mobile」の文字とをハイフン「−」で結合したにすぎない本願商標を、補正後の指定商品中「電話機,その他の電気通信機械器具,半導体素子,CPUを含む半導体集積回路,電子回路,半導体素子・CPUを含む半導体集積回路・電子回路の開発・設計等のためのプログラムを記憶させた磁気ドラム・磁気ディスク・磁気テープ・CD−ROM・電子回路・その他の記録媒体,その他の電子応用機械器具及びその部品」に使用した場合、これに接する一般の取引者・需要者は、前記事情からして、商品の規格又は品番が「SH」の「モバイル機器」であると認識するにすぎず、何人かの業務に係るものであるとは認識し得ないとみるのが相当であり、これをモバイル機器以外の上記指定商品に使用した場合には、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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