Trademark Appeal Case
称呼同一と外観・観念の類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2003−23258(T2003−23258/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第43類「飲食物の提供」を指定役務とし、平成14年3月27日に登録出願された商願2002−24329に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同年11月26日に登録出願され、その後、指定役務については、同16年2月18日付け手続補正書により、第43類「中華料理の提供」と補正されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4463959号商標(以下「引用商標」という。)は、「彩香楼」の文字を標準文字で書してなり、平成12年2月4日登録出願、第42類「飲食物の提供」を指定役務として、同13年3月30日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
本願商標は、「菜香樓」の文字(本審決では、先頭の文字を三画の草冠からなる「菜」の文字で表す。)を横書きしてなるところ、該文字は、特定の語義を有しない造語と認められるものであり、これよりは「サイコウロウ」の称呼を生ずるものというのが相当である。
一方、引用商標は、「彩香楼」の文字を書してなるところ、該文字も特定の語義を有しない造語と認められるものであるから、これよりは「サイコウロウ」の称呼を生ずるものというのが相当である。
そうすると、両商標は、「サイコウロウ」の称呼を共通にするものである。
そして、両商標は、書体が相違し、かつ、先頭の「菜」と「彩」の各文字が相違するとしても、この「菜」と「彩」の文字は、「采」の部分を共通にするものであるうえ、中間の「香」の文字を共通にし、末尾においても「たかどの、やぐら」等の意味を有する「楼」の、旧字と常用漢字の差異を有するにすぎないものであるから、これらの外観における相違が、両商標における称呼の共通性を凌駕するほどのものということはできず、また、観念においては、本願の指定役務を取り扱う業界において、「○○楼」又は「○○樓」といった中華料理店の店名が広く採択、使用されている実情にあることから、いずれも中華料理店の店名を表したものと認められる両商標にあっては、明白な差異があって、両者を明確に区別できるということもできない。
ところで、請求人は、中華料理の提供を取り扱う業界において、同じ読みを生ずる店名の事例等をあげて、本願商標の構成中「菜」の文字は、「な。やさい」等の意味を有する語であり、引用商標の構成中「彩」の文字は、「いろどり」等の意味を有する語であるから、両文字は、その外観及び観念が相違し、両商標は、相紛れるおそれがない旨主張し、証拠として第1号証ないし第5号証(枝番を含む。)を提出している。
しかしながら、同じ読みを生ずる中華料理店があるとしても、これらが互いに出所の混同を生じていないとする証拠はないから、その事例をもって、直ちに、本願商標と引用商標とが出所の混同を生ずるおそれがないということはできず、また、両商標は、いずれも3文字からなるものであり、その構成文字は、一連一体に書してなるものであるから、殊更、先頭の「菜」及び「彩」の各文字部分に着目し、分離観察してみなければならない特段の理由も見あたらないばかりでなく、「菜」と「彩」の文字とは、「采」の部分を共通にする点において、全体の字形の印象が相似たものといい得るものである。
さらに、請求人の挙げた審決例は、商標の構成等において本件とは事案を異にするものであり、その判断が本件の類否判断を左右するものではない。
しかして、本願商標については上記認定のとおりであるから、請求人の主張は、いずれも採用することができない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、「サイコウロウ」の称呼を同じくする、全体として相紛れるおそれのある類似の商標とみるのが相当であり、これを覆すに足りる合理的な理由も見当たらず、かつ、本願商標の指定役務と引用商標の指定役務とは、同一又は類似のものである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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