結論テキスト
審判費用は被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2004−89104(T2004−89104/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件商標第4449081号商標(以下、「本件商標」という。)は、「健食直送便」の文字(標準文字による。)を書してなり、平成12年2月2日に登録出願、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,みそ,ウースターソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,角砂糖,果糖,氷砂糖,砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ,ごま塩,食塩,すりごま,セロリーソルト,化学調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドック,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,酒かす,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,雑炊,かゆ」を指定商品として、同13年1月26日に設定登録されたものである。
請求人が本件商標の登録の無効理由に引用する登録第4320021号商標(以下「引用商標」という。)は、「健康直送便」の文字(標準文字による。)を書してなり、平成10年1月28日に登録出願、第29類「食肉,食用魚介類(生きているものを除く。),肉製品,加工水産物,豆,トマトピューレー,皮を剥いたトマトの缶詰,その他の加工野菜及び加工果実,冷凍果実,冷凍野菜,卵,加工卵,乳酸菌飲料,その他の乳製品,食用油脂,カレー・シチュー・ドリア・グラタン・リゾット又はスープのもと,野菜スープ,その他のスープ,パスタソース,なめ物,お茶漬けのり,ふりかけ,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,食用たんぱく」、第30類「きざんだ野菜又はマッシュルーム入りのピザソース,コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,その他の調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),米,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,ドリア,リゾット,ラザニヤ,カネロニ,ニョッキ,ポレンタ,菓子及びパン,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,酒かす」、第31類「あわ,きび,ごま,そば,とうもろこし,ひえ,麦,籾米,もろこし,うるしの実,コプラ,麦芽,ホップ,未加工のコルク,やしの葉,食用魚介類(生きているものに限る。),海藻類,獣類・魚類(食用のものを除く。)・鳥類及び昆虫類,(生きているものに限る。),蚕種,種繭,種卵,飼料,釣り用餌,果実,野菜,糖料作物,種子類,木,草,芝,ドライフラワー,苗,苗木,花,牧草,盆栽,生花の花輪,飼料用たんぱく」及び第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料,ビール製造用ホップエキス」を指定商品として、同11年10月1日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし同第8号証(枝番を含む。)を提出した。
(1)本件商標と引用商標の観念について
本件商標は、「健食」と「直送便」の文字を結合したと容易に看取させるものであるところ、その前半部の「健食」の文字は、健康によいとして売られている食品全般を指す「健康食品」の略語として広く一般に親しまれているといい得るものである(甲第4号証ないし同第6号証)。
そうとすると、「健康食品」の略語である「健食」の文字と「物を直接目的地(場所)へ送り届けること」の意味合いを理解させる「直送便」の文字とを結合してなる本件商標「健食直送便」をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者・需要者は、全体として「健康によい食品が購入者に直接送り届けられること」の意味合いを連想、想起するものといわなければならない。
他方、引用商標は、「健康」と「直送便」の文字を結合してなるものであるところ、文字通りにみれば「健康を直接送り届けること」の意味合いになるといい得るものではあるが、無形の「健康」自体を送り届けることば不可能であるから、その指定商品との関係からみれば、これに接する取引者・需要者は、むしろ「健康」の文字を健康によい商品であることを表示したものと理解し、本件商標と同様に全体として「健康によい食品が購入者に直接送り届けられること」の意味合いを連想、想起するものとするのが自然である。
(2)本件商標と引用商標の外観について
本件商標は「健食直送便」、引用商標は「健康直送便」の文字よりなるものであるから、両商標は、看者の注意を最初に惹き、かつ強く印象に残る冒頭の「健」及び後に続く3文字目以降の「直」「送」「便」の漢字4文字を共通にし、異なるところは2文字目における前者の「食」、後者の「康」の文字に差異を有するのみである。
そして、異なる「食」と「康」の文字とても、共に「健」と「直送便」の文字に挟まれた2文字目に位置するところから、その印象は自ずから稀薄になるということができる。
してみれば、両商標は、同一書体(標準文字)で表されているばかりでなく、前述のように、そのいずれもが「健康によい食品が購入者に直接送り届けられること」の一連の意味合いで取引者・需要者に連想、想起されるものであることも併せ考慮すれば、上記差異が必ずしも正確に記憶されるものとはいい得ないから、これを時と所を異にして離隔的に観察したときには、外観上彼此相紛れるおそれのあるものというべきである。
(3)本件商標と引用商標の類否について
以上みてきたように、本件商標と引用商標は、その構成文字から共に「健康によい食品が購入者に直接送り届けられること」の意味合いを連想、想起させるものであること、及び、その構成文字中「健」「直」「送」「便」の4文字を共通にするばかりでなく、異なる2文字目の「食」と「康」の文字が差程印象に残らないものであること等を総合して全体的に観察すれば、両商標は、少なくとも外観、観念において紛らわしい関係にあることは明かである。
さらに、本件商標と引用商標の指定商品は、その多くが主婦層や子供等ごく一般的な人々が日常的に、かつ、気軽に買い求めるものであって、価格も一部例外を除けば左程高価なものではないから、これら商品に付された商標に対して払う需要者の注意力は低く、必ずしも、子細にその綴り字の一字一字の異動を吟味することなく、時には全体的直感に頼って買い求めるのが、経験則に照らせば、むしろ普通といい得るものであるから、この取引の実情からみても、両商標は、これが上記指定商品に使用された場合には、「健食直送便」と「健康直送便」とを見誤ることも決して少なくなく、その商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるもの判断するのが相当である。
(4)商標登録無効審判事件(無効2002−35487)について
請求人は、本件商標と同一構成よりなる登録第4449082号商標「健食直送便」に対して、本件引用商標「健康直送便」をもって商標登録無効の審判請求を行ったところ、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項により、その登録を無効とすべきものである。」旨の判断の下に、当該登録商標を無効にするとの審決がなされたものである(甲第8号証)。
したがって、本件無効審判の請求は、上記無効審判事件と、商標の対比において同一であり、商品も同じ食品関連の商品を指定商品とするものであるから、これと同様の判断がなされるべきである。
(5)結論
本件商標は、他人の先願に係る引用商標とその外観、観念において相紛らわしい類似の商標であって、当該引用商標の指定商品と同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
したがって、本件商標は、商標法第46条第1項により、その登録を無効とされるべきものである。
被請求人は、答弁していない。
本件商標は「健食直送便」の文字を標準文字で書してなるところ、本件商標の構成前半の「健食」の文字に接する取引者・需要者は、これが「健康食品」の略語であると理解する場合が少なからずあるものとみるのが相当であり、請求人提出に係る甲第4号証の1ないし6及び甲第5号証の1ないし5によっても、「健食」の文字が「健康食品」の略語として少なからず使用されている事実が認められる。
また、その構成後半の「直送便」の文字は、「直接購入者に輸送されるもの」程度の意味合いを認識するものとみるのが相当である。
そうすると、本件商標を構成する「健食直送便」の文字よりは、「健康食品が直接購入者に輸送されるもの」程度の意味合いを看取させるものである。
他方、引用商標は、「健康直送便」の文字を標準文字で書してなるものであるところ、当該文字より直接認識される意味合いは、「健康が直接購入者に輸送されるもの」であるが、「健康」の文字は「身体に悪いところがなく心身がすこやかなこと」を意味するものであって、「健康」そのものを需要者に送ることは不可能であるから、引用商標は、その指定商品等との関係からみて、「健康に良い商品が直接購入者に輸送されるもの」程度の意味合いを認識させる場合が多いものと判断するのが相当である。
また、本件商標と引用商標は、ともに漢字5文字よりなるところ、商標の構成中で最も看者の目に留まりやすい語頭における「健」の文字及び第3文字目から第5文字目の「直」「送」「便」の4文字を共通にするものであり、両商標の構成上の差違は、比較的看者の目に留まりにくいと認められる「健」と「直送便」に挟まれた第2文字目における「食」と「康」の文字にあるにすぎないものであって、全体としてみた場合、直ちにその差異を認識できるともいえないものである。
してみれば、本件商標と引用商標は、ともに標準文字で表され、その書体が同一であるばかりでなく、全体の文字構成が極めて近似しており、かつ、全体の観念においても前記したとおりの共通性があることから、称呼の相違があるとしても、両者を時と処を異にして離隔的に観察した場合、第2文字目が「食」であったか、「康」であったかの印象はうすれ、全体として近似した印象を受けるものであるから、外観において相紛れるおそれがあるものである。さらに、観念においても、両者から受ける意味合い・内容から相紛れるおそれがあるものといわざるを得ない。
また、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品中の第30類に属する商品とは同一の商品である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項により、その登録を無効とすべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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