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Trademark Appeal Case

不使用取消と通常使用権者

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2004−31058(T2004−31058/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4010316号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおり、図形と「SILVIO VALENTINO」の欧文字及び「シルビオ バレンチノ」の片仮名文字を三段に表してなり、平成7年9月8日に登録出願、第9類「眼鏡,電気アイロン,電気式ヘアカラー,電気掃除機,ウェットスーツ,浮き袋,水泳用浮き板」を指定商品として、平成9年6月13日に設定登録されたものである。

第2 請求人の主張

請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び同第2号証を提出した。

本件商標は、その全指定商品について継続して3年以上日本国内において使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。

第3 被請求人の主張

被請求人は、結論と同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第5号証(枝番を含む。)を提出した。

1.本件商標は、通常使用権者である「福井めがね工業株式会社」が、指定商品である「眼鏡」について継続的に使用しているものであるから、商標法第50条によってその登録は取り消されるものではない。

すなわち、福井県鯖江市北野町2丁目2番11号に本店を構え、高級めがねフレーム・サングラスの企画・製造・販売を業とする「福井めがね工業株式会社」に対し、本件商標の使用を許諾しており、通常使用権者たる地位を有する「福井めがね工業株式会社」が、指定商品である「眼鏡」に本件商標を付した上で継続的に製造・販売している。

2.(1)乙第1号証は、名称を「眼鏡綜合専門雑誌 眼鏡」とする業界専門雑誌である。この専門雑誌の発行時期は、「平成15(2003)年9月15日であることから、本審判請求の登録前3年以内であることは明かである。この専門雑誌「ブランドチェックリスト2004 ア〜サ行編」には、本件商標たる「シルビオバレンチノ(SILVIO VALENTINO)」も、当然に掲載されている。そして、そのブランドを扱う者として、通常使用権者たる「福井めがね工業株式会社」が紹介されていることから、前記社が、本審判請求の登録前3年以内に日本国内において、指定商品たる「眼鏡」に本件登録商標を使用していることは明かである。

(2)乙第2号証の1は、通常使用権者たる「福井めがね工業株式会社」が作成し頒布している商品カタログ(一部)である。このカタログの右上隅部分には本件商標が掲載されており、また、左レンズ部分に本件商標を付した眼鏡の写真が掲載されている。よって、通常使用権者たる「福井めがね工業株式会社」が、指定商品「眼鏡」について、本件商標を使用していることは明らかである。乙第2号の1証の2は、上記カタログに記載された品番SV−041に係る眼鏡の拡大写真で、左レンズ部分に本件商標が、右レンズ部分に品番がそれぞれ付されている。

(3)乙第3号証は、通常使用権者たる「福井めがね工業株式会社」の請求書(控)であり、この請求書の「請求所発行日」の欄に、「2003.8.21」と記載されていることから、この請求書の発行日は2003年8月21日であり、本審判請求の登録前3年以内であることは明かである。

そして、この請求書の請求元・請求先を示す箇所には、それぞれ「福井めがね工業株式会社」・「(株)内田屋」と記載されていることから、この請求書は通常使用権者たる「福井めがね工業株式会社」が発行するものであり、その請求先が、眼鏡関連卸売業を営む「株式会社内田屋」(本店所在地:大阪市天王寺区国分町17−22)(乙第4号証)であることが容易に理解できる。

さらに、この請求書の「品番 品名」の欄に、「SV−04−01 ゴールドレッド」、「SV−041−02 ピンク/G」、「SV−042−01 ゴールド」等と記載されていることから、通常使用権者たる「福井めがね工業株式会社」が、「株式会社内田屋」に対して、前記品番の商品を納品し、その代金を請求していることがわかる。

ここで、この請求書の前記品番と、乙第2号証のカタログの品番を対比すると完全に一致する。

したがって、通常使用権者たる「福井めがね工業株式会社」が、乙第2号証のカタログに掲載された眼鏡、すなわち、品番を「SV−04−01 ゴールドレッド」等とし、本件商標を付した眼鏡を製造し、「株式会社内田屋」に販売したことは明らである。

3.以上、乙第1号証ないし第5号証に照らせば、本審判請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標が、指定商品「眼鏡」について、通常使用権者によって使用されていたことは明かである。

第4 当審の判断

1.被請求人の提出した乙第1号証ないし同第5号証(枝番を含む。)によれば、次の事実が認められる。

(1)乙第1号証は、眼鏡綜合専門雑誌「眼鏡」9月号 通巻五六一号(平成15年9月15日 眼鏡光学出版株式会社発行)であり、「Brand Check List 2004」のリスト中の、ブランド名の欄には、「シルビオ バレンチノ」及び社名の欄には「福井めがね工業(株)」の記載があり、ライセンスを示す「L」の文字がある。

(2)乙第2号証の1は、福井めがね工業株式会社が作成した「眼鏡」の商品カタログの一部と思われるものである。

そして、このカタログの右上には、「S」と「V」のモノグラム及び「SILVIO VALENTINO」の欧文字が認められ、商品コード、「SV−040」、「SV−041」及び「SV−042」と記載された「眼鏡」の商品写真が掲載されている。

そして、乙第2号証の2は、商品を拡大して表したものであり、眼鏡の左レンズ中に「S」と「V」のモノグラム及び「SILVIO VALENTINO」の欧文字が認められ、右レンズ中には、商品コードである「SV−041」の文字が確認できる。

(3)乙第3号証は、福井めがね工業株式会社が(株)内田屋あてに発行した請求書(控)であり、請求書発行日は「2003年8月21日」、品番品名の欄に、商品コード、「SV−040−01 ゴールド レッド」、「SV−041−02 ピンク/G」、及び「SV−041−03 ゴールド」等と表示されているところ、これらの品番品名と、上記乙第2号証の1の「眼鏡」の商品カタログに記載されている商品に付された商品コードが一致することから、商品「眼鏡」を販売したことを推認し得る。

(4)乙第4号証は、福井めがね工業株式会社が商品「眼鏡」を販売した、上記(3)の株式会社 内田屋の会社概要である。

これによれば、同社は、眼鏡関連卸売全般を事業とする会社であり、その営業科目及び取引先メーカーの案内には、福井めがね工業(株)の記載がある。

(5)そして、上記(2)の使用商標は、本件商標とその称呼・観念を同一にするものであるから、本件商標と社会通念上同一の商標が、「眼鏡」に使用されていたと認めて差し支えがないものである。

2.「福井めがね工業株式会社」は、被請求人の主張及び乙第1号証におけるライセンスを示す記載を併せみれば、本件商標について、黙示的等、何らかの形で通常使用権を許諾された者であるというのが相当である。

そして、「福井めがね工業株式会社」が通常使用権者として、指定商品である「眼鏡」について継続的に使用しているものと認められる。

3.以上のとおり、本件審判請求の登録(平成16年9月1日)前3年以内に日本国内において、通常使用権者によって、本件の取消請求にかかる指定商品中「眼鏡」に、本件商標が使用されていたと認められるものである。

なお、請求人は前記の被請求人の答弁に対して、何ら弁駁するところがない。

4.したがって、本件商標は、継続して三年以上日本国内において、その指定商品について使用されなかったものということはできないから、商標法第50条の規定により、その登録を取消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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