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Trademark Appeal Case

「セキカット」称呼と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年異議第91008号
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4259530号商標の登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4259530号商標(標準文字による商標、以下、「本件商標」という。)は、平成9年12月27日に登録出願され、「セキカット」の文字を横書きしてなり、第5類「薬剤」を指定商品として、平成11年4月9日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

本件商標は、登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の引用に係る下記の登録商標(以下、これらを一括して「引用商標」という。)とその称呼において類似する商標であって、引用商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(1)引用登録第46567号の1商標は、明治44年9月25日に登録出願され、「カット」の文字を縦書きしてなり、第1類「化学品、薬剤及医療補助品一切」を指定商品として、明治44年12月15日に設定登録された登録第46567号の商標権の分割に係るものであって、第1類「化学品、薬剤及医療補助品、但し、医療補助品を除く」を指定商品として昭和37年12月24日にその分割の登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

(2)引用登録第70167号の1商標は、大正3年12月15日に登録出願され、「CUT」の文字を横書きしてなり、第1類「化学品、薬剤及医療補助品一切」を指定商品として、大正4年2月2日に設定登録された登録第70167号の商標権の分割に係るものであって、第1類「化学品、薬剤及医療補助品、但し、医療補助品を除く」を指定商品として昭和37年12月24日にその分割の登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

(3)引用登録第2633673号商標は、昭和60年5月10日に登録出願され、「カット」の文字と「Cut」の文字とを二段に併記してなり、第1類「化学品、薬剤、医療補助品」を指定商品として、平成6年3月31日に設定登録されているものである。

さらに、本件商標は、その指定商品中の「鎮咳去痰剤」に使用しても商品の用途、効能を表示するにすぎず自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものであり、また、上記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。

したがって、本件商標は、その登録を取り消されるべきである。

3 当審の判断

本件商標は、「セキカット」の文字よりなるものであるところ、構成各文字は、外観上まとまりよく一体的に表されていて、しかも、全体をもって称呼しても簡潔に一連に称呼し得るものであり、たとえ、構成中の前半部の「セキ」の文字部分が指定商品中の「鎮咳去痰剤」の咳に通ずる場合があるとしても、かかる構成においては商品の品質、用途等を表示するものとして該部分を省略し、後半部の「カット」の文字部分を抽出して取引に当たるとはいい難いところであるから、むしろ構成全体をもって一体不可分のものと認識し把握されるとみるのが自然である。

そうとすれば、本件商標は、構成文字に相応して「セキカット」の称呼のみを生ずるものと認めるのが相当である。

他方、引用商標は、前記のとおりの構成よりなるものであり、それぞれの構成文字に相応して「カット」の称呼を生ずるものである。

そこで、本件商標より生ずる「セキカット」の称呼と引用商標より生ずる「カット」の称呼を比較するに、両者は、構成する音の音数が相違し、また、「セキ」の音の有無の差が両者の称呼全体を一連に称呼した場合、称呼に及ぼす影響は大きく、その語調、語感が相違し、明瞭に聴別され互いに紛れるおそれはないものである。

さらに、本件商標と引用商標とは、前記のとおりの構成よりなるものであるから、外観及び観念において類似するものとすることはできない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではない。

さらに、本件商標は、「セキカット」の文字が本件商標の指定商品を取り扱うこの種業界において、「セキ」が「咳」の意味を有し、「カット」が「切る、切り取る、カットする」の意味を有し、両語を結合した「セキカット」の文字全体として「セキ(咳)をカット(切り取る)」の意味合いを表し、指定商品中の「鎮咳去痰剤」についての用途、効能を表示するものとして普通に用いられている事実は見いだせないものであって、むしろ本件商標は、一種の造語よりなるものというべきである。

そうとすれば、本件商標は、その指定商品中の「鎮咳去痰剤」について使用しても商品の用途、効能を普通に用いられる方法で表わすものでなく、自他商品の識別標識としての機能を十分果たし得るものであり、前記商品以外の商品について使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものといわざるを得ない。

してみれば、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものとすることはできない。

よって、結論のとおり決定する。

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