sokuhyo

Trademark Appeal Case

固有名詞と一般名称の結合の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2003−23900(T2003−23900/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「高島易学研究所」の文字(標準文字による商標)を書してなり、第45類「占い,ファッション情報の提供,新聞記事情報の提供,結婚又は交際を希望する者への異性の紹介,婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供,葬儀の執行,墓地又は納骨堂の提供,施設の警備,身辺の警備,個人の身元又は行動に関する調査,身の上相談,家事の代行,衣服の貸与,祭壇の貸与,火災報知機の貸与,消火器の貸与,家庭用電熱用品類の貸与(他の類に属するものを除く。),動力機械器具の貸与,風水力機械器具の貸与,装身具の貸与」を指定役務として、平成15年1月22日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『高島易学研究所』の文字を書してなるものであるが、その構成中『高島易学』の文字は、高島嘉右衛門が創始者の『易、占い』の一種を表し、『研究所』は『物事について深く考えたり調べたりして真理を明らかにするところ』と理解されることよりすれば、全体として『高島易について研究をしているところ』と認識される。そうとすると、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する者はその指定役務、例えば『占い、身の上相談』などが『高島易学を研究している所で、高島易学に基づいて行われる』程の意味合いを認識させるものと判断され、本願商標は単に役務の提供の場所、役務の内容を表示するにすぎない商標と認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記のとおり「高島易学研究所」の文字を普通に表したもののみよりなるものである。

ところで、本願商標を構成する前半の「高島」の文字は、易占業界及びその需要者において、明治時代に易経を研究して著書「高島易断」を著し、独自の易占を創案した高嶋嘉右衛門(易号名は、高嶋呑象)の姓氏を表したものとして、広く知られているものと認められるものである。

また、中間の「易学」の文字は、「易や、それによる占いについて研究する学問」を意味する語として、更に、後半の「研究所」の文字は、「物事について深く考えたり、調べたりして審理を明らかにする所」を意味する語として、いずれも広く一般に使用される用語と認められるものである。

してみれば、これらの文字を連綴してなる本願商標は、「高嶋嘉右衛門(易号名は、高嶋呑象)の創案した易占を学問としてとらえ、これを深く考えたり、調べたりして審理を明らかにする所」、更には「そこで提供される研究に基づいた占い」等の意味合いを看取させる記述的にすぎないものというを相当とする。

しかして、易占業界においては、「○○研究所」とする名称の下、「占い、身の上相談、運勢鑑定、姓名判断」等が行われている実情が、例えば、以下のインターネットのホームページ情報からも十分に裏付けられるところである。

(1)http://www.citydo.com/prf/shizuoka/guide/sg/300000286.html

「易占い 小塚易学研究所」の見出しの下、「〜成功と幸福を手に入れるために〜 マーフィーの法則で有名なジョセフ・マーフィー博士など世界の高名な学者からも注目された易占いを中心に鑑定を行っています。この易占いは、傾向を示すだけの他の占いと違い、あなたの未来を正確に予知しますから結婚、恋愛、仕事などで今、あなたが迷ったり不安を感じている時、成功と幸福を手に入れるための最良の選択と方法を断定的にあなたに明示してくれるはずです。」とする記述がある。

(2)http://www.fujisawa-cci.or.jp/kigyou/a-keihou.htm

「阿部啓鳳易学研究所」の見出しの下、「人生のあらゆる悩み・問題を解決します。易は、最先端の進化をともなって、現代社会にプラスします。営業時間 午前9時30分〜午後8時まで 予約方法 お電話にて随時お申込み下さい。」とする記述がある。

(3)http://happytown.orahoo.com/murmur/

「納音占研究所 陰陽寮天歴屋敷」の見出しの下、「東洋占術師の摩利支 ミナです。四柱推命・易・東洋占いであなたの悩みに答えます。メール鑑定やお問い合わせは「メールフォーム」から、いつでも何度でもお気軽にどうぞ。(住所は不要です)納音占とは「なっちんせん」と読みます。陰陽師「安倍晴明」が行っていたのもこの「納音占」です。」とする記述がある。

(4)http://www1.odn.ne.jp/shifuu/Uranai/UranaiRoom.htm

「占いの部屋へようこそ!紫楓開運研究所 運命学教室 主宰 高嶋紫楓 ・(社)日本易学連合会会員(文部大臣認可) ・日本占術協会会員」の見出しの下、「★占的と占法について★占的とは占う的です。まず、占的を定めて占いたい(運命学的に知りたい)事柄によって、適した占法を駆使して運命鑑定を致します。あらゆる角度から鑑定することによって、運命学的に観た自分や対人や物事の事柄を的確に判断し、より確実な未来予測ができ、開運指導が可能になります。紫楓開運研究所では、ご相談内容によって下記の占法で鑑定を行います。」とする記述がある。

(5)http://www.interq.or.jp/mars/tozai/hajimete.html

「東西占星術研究所 インド〜東洋〜西洋占星術」の見出しの下、「■東西占星術研究所について このホームページを作成している東西占星術研究所は、占星術研究家羽田洋二先生を初代とし設立されたものです。当時は、まだほとんど日本に知られていなかったインド占星術を本格的に日本に紹介するためにこのホームページは開設されました。このホームページで紹介する占星術は、新旧・東西の占星技法を取り入れた、羽田洋二流の独特なシステムによるものです。そのため、今まで一般の西洋占星術の技法だけでは非常に難しかった出生時刻の修正を、インド占星術やその他の占術技法を駆使することにより、極めて正確な出生時刻修正サービスを提供することを可能にしました。現在、羽田先生は独自の研究のため東西占星術研究所の第一線を退いています。そのため羽田先生の一番弟子であるチャラカ研究員や、羽田先生の直接指導により育てられた研究員がこのホームページを運営しています。また現在は、岩田一男先生を東西占星術研究所にお招きして、寄稿・研究・指導などをしていただいています。岩田先生はこれまでも占星術を研究しておられましたが、羽田先生と出会ってインド占星術の手ほどきを受けた後は、インド占星術を中心に研究を進めています。現在、その研究成果をこのホームページに寄稿されています。また羽田先生の直接指導を受けた暁特別研究員、チャラカ特別研究員も、現在は岩田先生とともに東西占星術研究所の有料鑑定を行っています。」とする記述がある。

(6)http://www.toyouranai.com/kantei.html

「ようこそ!!東洋占星術研究所」の見出しの下、「霊視鑑定 霊感占い・霊視鑑定には生年月日及び誕生時間、性別が必要です。(生まれた時間がわからない場合でも鑑定はできます)性格・恋愛運・結婚運・二人の相性・家庭運・仕事運・健康運・財運・生涯運・今年の運勢・成功の秘訣などを鑑定いたします。特に詳しく占ってほしい内容があれば、それも詳細に鑑定いたしますので、お申し込みのときにご記入ください。」とする記述がある。

(7)http://www.genkuu.jp/me-ru.htm

「玄空學風水研究所」の見出しの下、「メール風水相談 メールにて風水相談を、受け付けます。部屋の模様替えによる運の向上は?どの向きで寝ると、運が向いてくるの?病気がちの時はどの部屋で寝たら良いの?財運を上げるには?試験に合格しやすい様にするには?など、様々な疑問や、運の向上にお役立てください。メール相談の仕方 郵便番号(8桁)、住所、氏名、相談内容によっては生年月日を記入して、相談内容をお書きの上、玄空學風水研究所までメールで御申し込みください。メールが届き次第、こちらより、確認のメールをお送り致します。相談内容には、誠意を持って的確にお答え致します、また、当然ですが秘密は厳守致します。」とする記述がある。

(8)http://www1.ttv.ne.jp/~f-hekikei/

「ようこそ 古谷五術研究所 へ!」の見出しの下、「占いのご用命は、下記にご連絡ください。必ず、お役に立ちます。運勢全般、姓名判断、相性、適職、造命、避凶、その他何でもご相談ください。FAX鑑定、電話鑑定、出張鑑定、宅占、その他 ご要望に応じます。ご相談ください。(とりあえず、名前を変えて別の自分を持ってみませんか。”吉名”多数あります。)連絡先 五術占い専門 五術鑑定士 古谷碧渓(フルヤヘキケイ)」とする記述がある。

(9)http://www.h2.dion.ne.jp/~amami/

「天泉易学研究所」の見出しの下、「名前と生年月日はあなたの人生を表している 恋愛 結婚 相性 仕事 住宅購入の時期 家相 命名(チャンスは一度) 鑑定 ご予約は電話・FAX・インターネットでどうぞ」とする記述がある。

以上によれば、「高島易学研究所」の文字よりなる本願商標をその指定役務中「占い、身の上相談」について使用した場合、需要者・取引者は、前記した事情よりして、その役務の質(内容)・提供の場所を表示したものと認識するにとどまり、これをもって自他役務の識別標識とは認識し得ないものというべきであり、また、前記役務以外の役務に使用するときは、その役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことができない。

なお、請求人は、過去の登録例を挙げて述べるところがあるが、それらは、本件とは事案を異にするものであるから、採用することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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