結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2003−3178(T2003−3178/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、後掲に示したとおりの構成よりなり、第26類「糸つき針,漁網製作用杼,メリヤス機械用編針,針類,被服用はとめ,テープ,リボン,編みレース生地,刺しゅうレース生地,房類,組みひも,編み棒,裁縫箱,裁縫用へら,裁縫用指抜き,針刺し,針箱(貴金属製のものを除く。),腕止め,衣服用き章(貴金属製のものを除く。),衣服用バッジ(貴金属製のものを除く。),衣服用バックル,衣服用ブローチ,帯留,ボンネットピン(貴金属製のものを除く。),ワッペン,腕章,頭飾品,ボタン類,造花の花輪,造花(「造花の花輪」を除く。),つけあごひげ,つけ口ひげ,ヘアカーラー(電気式のものを除く。),靴飾り(貴金属製のものを除く。),靴はとめ,靴ひも,靴ひも代用金具」を指定商品として、平成14年2月19日に登録出願されたものである。
(1)本願商標は、その構成中に商品ボタンを意味する「button」「ボタン」の文字を含むものであるから、これを本願指定商品に使用した場合、本願商標に接する取引者・需要者は、該商品がボタン類であると認識するので、本願指定商品中ボタン類以外の商品に使用するときは、商品の品質について、誤認・混同を生ずるおそれがある。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。
(2)原査定が、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録第639846号商標は、「QUICK」の欧文字と「クイック」の片仮名文字とを上下二段に横書きしてなり、昭和37年12月10日登録出願、第16類「織物、編物、フェルト、その他の布地」を指定商品として、同39年3月31日に設定登録、その後、同50年5月26日、同59年8月23日、平成6年9月29日及び同16年4月6日の四回にわたり商標権存続期間の更新登録がなされ、また、指定商品については、同17年4月13日に指定商品の書換登録があった結果、第17類「石綿織物,石綿製フェルト」、第24類「織物,メリヤス生地,フェルト,不織布,オイルクロス,ゴム引防水布,ビニルクロス,ラバークロス,レザークロス,ろ過布」及び第26類「テープ,リボン,編みレース生地,刺しゅうレース生地,房類」とされたものである。
同じく、登録第740316号商標は、「クイック」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和40年11月11日登録出願、第20類「家具、畳類、建具、屋内装置品、屋外装置品、記念カツプ類、葬祭用具」を指定商品として、同42年4月25日に設定登録、その後、同53年4月6日、同62年11月17日及び平成9年4月18日の三回にわたり商標権存続期間の更新登録がなされたものである。
同じく、登録第784305号商標は、「QUICK」の欧文字と「クイック」の片仮名文字とを上下二段に横書きしてなり、昭和42年3月3日登録出願、第13類「針」を指定商品として、同43年7月4日に設定登録、その後、同53年7月3日、同63年8月24日及び平成10年4月28日の三回にわたり商標権存続期間の更新登録がなされたものである。
同じく、登録第2176137号商標は、「クイック」の片仮名文字と「QUICK」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、昭和58年1月17日登録出願、第19類「台所用品、日用品」を指定商品として、平成元年10月31日に設定登録、その後、同11年6月29日に商標権存続期間の更新登録がなされたものである。
同じく、登録第2535388号商標は、「クイック」の片仮名文字と「QUICK」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、平成元年6月30日登録出願、第21類「 装身具、ボタン類、かばん類、袋物、宝玉及びその模造品、造花、化粧用具(歯ブラシ、ヘアブラシを除く)」を指定商品として、同5年5月31日に設定登録、その後、同15年4月15日に商標権存続期間の更新登録がなされ、また、指定商品については、同16年9月15日に指定商品の書換登録があった結果、第21類「化粧用具(「電気式歯ブラシ・歯ブラシ・ヘアブラシ」を除く)」とされているものである。
同じく、登録第2546656号商標は、「クイック」の片仮名文字を横書きしてなり、平成元年3月24日登録出願、第13類「手動利器(但し、針類を除く)手動工具、金具」を指定商品として、同5年6月30日に設定登録、その後、同15年2月4日に商標権存続期間の更新登録がなされ、また、指定商品については、同16年7月21日に指定商品の書換登録があった結果、第3類「研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布」、第6類「かな床,はちの巣,金属製金具」、第8類「手動利器(「刀剣」を除く。),刀剣,手動工具(『すみつぼ類・皮砥・鋼砥・砥石』を除く。),すみつぼ類,皮砥,鋼砥,砥石」、第11類「水道蛇口用座金,水道蛇口用ワッシャー 」、第14類「キーホルダー」、第16類「装飾塗工用ブラシ」、第17類「ゴム製又はバルカンファイバー製の座金及びワッシャー,蹄鉄(金属製のものを除く。)」、第18類「かばん金具,がま口口金」、第20類「カーテン金具,金属代用のプラスチック製締め金具,くぎ・くさび・ナット・ねじくぎ・びょう・ボルト・リベット及びキャスター(金属製のものを除く。),座金及びワッシャー(金属製・ゴム製又はバルカンファイバー製のものを除く。),錠(電気式又は金属製のものを除く。)」、第21類「おけ用ブラシ,金ブラシ,管用ブラシ,工業用はけ,船舶ブラシ」及び第26類「被服用はとめ」とされたものである。
同じく、登録第2708463号商標は、「QUICK & QUICK」の欧文字と「QUICK」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、平成2年1月16日登録出願、第19類「食器類,パン入れ,つぼ,たる,菓子かん,茶かん,食料または飲料貯蔵器具(パン入れ,つぼ,たる,菓子かん,茶かんを除く),調理用具,その他の台所用品(流し台,調理台を除く),清掃または洗たく用具,標札,ネ−ムプレ−ト,国旗,のぼり,旗,旗竿,うちわ,せんす,ちょうちん,あんどん,石油ランプ,灯芯,ほや,ろうそく,ろうそくたて,湯たんぽ,あんか,かいろ,かいろ灰,火ばし,五徳,十能,火消しつぼ,はえ取り紙,はえたたき,ねずみ取り器,植木ばち,植物の茎支持具,家庭園芸用水耕式植物栽培器,金魚ばち,観賞魚用水そう,観賞魚用水そう内において使用する飾り岩・水車・風車・燈台・模造植物,観賞魚用水そうに用いる揚水ポンプ・エア−ポンプ・ろ過器,小鳥籠,犬小屋,犬の首輪,犬の胴輪,犬の胴着,犬の靴,犬のおしゃぶり,愛玩動物用ブラシ,食器,はしご,きゃたつ,郵便受け,便器,和式便器用椅子,しびん,洗浄機能を備えた便座,洋服ブラシ,紙製手ふき,衛生手ふき(薬品をしみこませたもの),帽子掛けかぎ,家庭用し尿処理そう,家庭用汚水浄化そう,脱臭器,買物かご,護身棒,貯金箱,お守り,印刷したくじ(おもちゃを除く),荷札,家庭用塵芥焼却炉(器),水そう,化学物質を充填してなる保温保冷具,ハンガ−ボ−ド,靴下の型崩れ防止用台紙,工具箱,裁縫用具」を指定商品として、同7年7月31日に設定登録されたものである。
同じく、国際登録第760989号商標は、「QUICK」の欧文字を横書きしてなり、平成13年(2001年)11月30日登録出願、指定商品については、第25類及び第28類に属する原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同14年(2002年)10月18日に設定登録されたものである。
また、原査定が、商標登録出願中のものについては、その出願に係る商標が登録されたときに、商標法第4条第1項第11号に該当することとなるとして引用した商標登録願2002−14246号は、その構成中に「QUICK」の欧文字を有する文字と図形の結合によりなり、平成14年2月26日に登録出願、第25類「履物,運動用特殊靴」を指定商品とするものであるが、本引用商標は、拒絶査定され、その査定が平成15年8月19日に確定しているものである。
(1)商標法第4条第1項第11号について
本願商標は、後掲に示したとおり、「buttonQuick」(「Q」の文字に相当する図形がボタンに糸を通している針の図形よりなる。)の欧文字よりなるものと容易に看取される図形込み文字と「ボタンクイック」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなるものである。
これに対し、引用各商標は、上記2(2)に示した構成よりなるものである。
ところで、「button」「ボタン」の文字は、「衣服などの合わせ目を留めるもの」を意味するものとして親しまれた語であり、「Quick」「クイック」の文字も「動作の速やかなさま」(何れも、広辞苑 第四版 岩波書店)を意味する同様に親しまれた語であるから、両語を結合してなる本願商標は、その構成中に有する「Q」の文字に相当する図形がボタンに糸を通している針の図形よりなることからしても、全体として「ボタンを付けることが速やかにできる」ことを表しているものと看取でき、また、その構成もそれぞれ一体的であり、これより生ずると見られる「ボタンクイック」の称呼も冗長なものでなく、その他、これらを殊更分離して観察しなければならないものと見るべき理由はない。
してみれば、本願商標は、一連の「ボタンクイック」の称呼のみを生ずるものといわざるを得ないから、本願商標より「クイック」の称呼をも生ずるとした上で引用各商標とを称呼上比較した原査定は、妥当なものということができない。
そして、本願商標と引用各商標は、外観上明らかに相違し、観念上も、本願商標が「ボタンを付けることが速やかにできる」程の暗示的観念が生ずるのに対し、引用各商標は、単に「動作の速やかなさま」の観念が生ずるにすぎないものであるから、相紛れるおそれはない。
してみれば、本願商標と引用各商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれより見ても、何ら相紛れるおそれのない、非類似の商標である。
(2)商標法第4条第1項第16号について
本願商標は、上記(1)認定のとおり、全体として「ボタンを付けることが速やかにできる」ことを表しているものと看取でき、該「button」「ボタン」の文字は、かかる本願商標の構成の一部を成し、従って単に商品の普通名称や品質を表すにすぎないものといい得ないものであるから、これを本願指定商品中ボタン類以外の商品に使用しても、商品の品質について誤認・混同を生ずるおそれはないものというのが相当である。
(3)結び
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第16号の何れにも該当するものでないから、これを理由として本願を拒絶した原査定は、取り消すべきである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
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