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Trademark Appeal Case

不使用取消の商標同一性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第30440号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第2391896号商標(以下、「本件商標」という。)は、昭和61年9月1日に登録出願され、「FRUITFULL JELLY」の文字と「フルーツフルゼリー」の文字とを二段に横書きしてなり、第30類「ゼリー菓子」を指定商品として、平成4年3月31日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張

請求人は、本件商標の登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。どの審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。

(1)本件商標は、その指定商品「ゼリー菓子」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者、通常使用権者又は質権者のいずれも使用した事実が存しないものであり、又不使用についての正当理由も認められない。

よって本件商標は、商標法第50条第1項の規定によりその登録を取り消されるべきである。

(2)被請求人の答弁に対し、次のように弁駁する。

▲1▼本件商標

本件商標は、「FRUITFULL JELLY」と英文字を左横書きすると共に「フルーツフルゼリー」と片仮名文字を左横書きして、英文字と片仮名文字を2段に併記して構成されている。そして、「実りの多いゼリー」なる観念が生ずる。

▲2▼使用されている商標

被請求人は、本件商標の使用の事実を証明するために、乙第2号証乃至乙第5号証を提出している(登録商標の使用説明書参照)。そして、当該証に使用されている本件商標と関連する商標は、上段に「Fruits Jelly」の英文字、中段に「フルーツフル」の片仮名文字、下段に「ゼリー」の片仮名文字を3段に併記すると同時に当該文字部分を楕円形の枠で囲んで構成されている。前記乙号証には、このような構成・態様の商標が、大小大きさを変えて相似形で2箇所に表示されている。

▲3▼本件商標の使用

本件商標は、[FRUITFULL JELLY」と英文字を左横書きすると共に「フルーツフルゼリー」と片仮名文字を左横書きして、英文字と片仮名文字を2段に併記して構成されているのに対して、前記乙号証に使用されている商標は、上段に「Fruits Jelly」の英文字、中段に「フルーツ フル」の片仮名文字、下段に「ゼリー」の片仮名文字を3段に併記されている。

したがって、本件商標と同一の商標は、前記乙号証には使用されていないのである。

▲4▼英文字部分の使用

次に、本件商標と社会通念上同一と認められる商標が、前記乙号証において使用されているか否かを以下検討する。

先ず、本件商標の「FRUITFULL JELLY」の英文字部分が、使用されているか否かを検討するに、前記乙号証において使用されている商標は、「Fruits Jelly」であるため、本件商標の英文字部分と同一の商標は、使用されていないのである。

▲5▼片仮名部分の使用

第2に、本件商標の「フルーツフルゼリー」の片仮名文字部分が、使用されているか否かを検討するに、前記乙号証において使用されている商標は、「フルーツフル」であるため、本件商標の片仮名文字部分と同一の商標は、使用されていないのである。そして、前記乙号証の「フルーツ」と「フル」の語の間には、スペースが設けられているため、「果物がいっぱい」の観念が容易に生じても、本件商標の「実りの多いゼリー」なる観念は生じないものである。加えて、前記乙号証には、「Fruits Jelly(果物のゼリー)」なる表示がなされているため、余計に「フルーツ(果物)」の意義が強調され、本件商標の「実りの多いゼリー」なる観念は生じないものである。

3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証乃至乙第8号証を提出した。

本件商標は、アルファベット14文字と片仮名9文字を上下2段に「FRUITFULL JELLY/フルーツフル ゼリー」と書してなり、「ゼリー菓子」を指定商品とするものである。

一方、被請求人は、各種のゼリー菓子を製造販売し、そのゼリー菓子の1品種として商品名を「フルーツフル ゼリー」と称する商品(以下、「本商品」という。)も製造販売するものである。

本商品は、円形の透明プラスチック容器に充填し、その容器を2個づつを1包装単位として包装し、更にそれを箱詰めして出荷するのであるが、この2個単位の包装材料を乙第2号証乃至乙第4号証として提出する。

乙第2号証乃至乙第4号証は、各々メロン、うめ及び白桃を原材料の一部とする本商品のバラエティ品の包装材料であり、商品企画会社であるミード(株)を経由して、凸版印刷株式会社関西支社で製作され、被請求人に納品されたものである。

この包装材料は、1997年6月2日に納品され、乙第5号証はその納品書である。納品書中の品名の欄に「(F)」と記載するのは、商品名「フルーツフルゼリー」を記号で表したものである。

又、1997年9月末日付けの請求書(経理控)〔株式会社マルイチ産商甲府支店宛(乙第6号証)、山地食品(株)九州支店宛(乙第7号証)及び美奈登商事(株)宛(乙第8号証)〕には、各社へ請求した品名が記載されている。各請求書には、「フルーツフルゼリーメロン」、「フルーツフルゼリースウィーティー」、「フルーツフルゼリーいよかん」、「フルーツフルゼリーうめ」の品名が上がっている。

この様に、本件商標はここ3年以内にも使用されており、請求人の述べる請求の理由は全く根拠のないものである。

4 当審の判断

よって判断するに、被請求人の提出に係る乙第2号証乃至乙第4号証によれば、被請求人が「メロン及びうめ等を原材料に使用してなるゼリー菓子」に使用する商標(「以下、「使用商標」という。」)は、別紙に表示した通り、中央部に「フルーツフル」及び「ゼリー」の片仮名文字を二行に顕著に表してなるものである。そして、当該使用商標は、「フルーツフル」及び「ゼリー」の片仮名文字を二行に表してなるものの、本件商標の「FRUITFULL JELLY」の欧文字文字と同じ称呼を生じさせるばかりでなく、当該欧文字の下部に表されている振り仮名と認められる「フルーツフル ゼリー」とはその構成文字はもとより、称呼をも同じくするものである。そうとすれば、使用商標の「フルーツフル」及び「ゼリー」の文字が二行に表されているとしても、本件商標と使用商標とは、社会通念上同一性を有する商標と言わなければならない。さらに、乙第6号乃至乙第8号証の請求書(経理控)によれば、品名として「フルーツフルゼリーメロン」又は「フルーツフルゼリーうめ」と記載されていることが認められ、その文字中の「メロン」及び「うめ」の文字部分は、商品の原材料を表しているものと認められるものであるから、本件「フルーツフルゼリー」の商標が付された商品の販売代金を1997年9月1日、4日、11日、12日、16日に「山地食品(株)九州支店」及び「(株)マルイチ産商 甲府支社」に請求している事実が認められる。

そして、上記商標が使用されている商品は、いずれも「ゼリー菓子」と認められるものである。

してみれば、本件商標は、被請求人(商標権者)により、継続して本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、その指定商品について使用されていたものといわなければならない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すべき限りでない。

よって結論のとおり審決する。

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