Trademark Appeal Case
著名商標JAVAと混同のおそれ
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90258(T2004−90258/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4745831号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成15年7月25日に登録出願、第9類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成16年1月20日に登録査定、同年2月6日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標の登録は取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べている。
本件商標は、申立人の所有する著名な商標「JAVA」を含むものであるから、これが申立人と何等関係のない者によって使用された場合、その商品又は役務が「JAVA」に対応したものであるかの如く、また、申立人と経済的又は組織的に何らかの関係がある者の業務に係る商品又は役務であるかの如く、その商品及び役務の出所について混同を生ずるおそれがある。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
3 本件商標に対する取消理由の要旨
当審において、平成17年2月28日付けで商標権者に対し通知した取消理由は、要旨次のとおりである。
(1)本件商標構成中の「JAVA」の文字部分は、例えば、英和コンピュータ用語大辞典第2版(日外アソシエーツ株式会社1996年7月22日第1刷発行)の「Java」の項によれば、「米国Sun Microsystems社が開発したC++類似のオブジェクト指向プログラミング言語。Javaで作成したアプリケーションはアプレットと呼ばれ、プラットフォームに依存せずに動作する。」と記載されており、また、現代用語の基礎知識1997(自由国民社1997年1月1日発行)の「Java(ジャバ)」の項によれば、「サン・マイクロシステムズ社のプログラミング言語。Javaで作られたプログラムは各種OS上のインタプリンタの上で実行されるためどんな機種でも動作する。またセキュリティー対策が施されており通信で安心して使用できる。WWWのアプレットを記述するための特色を持った言語である。」旨記述されている。
また、申立人 サン マイクロシステムズ インコーポレイテッドの提出に係る申立人のホームページには、「Javaは、今日のネットワーク・コンピューティングに最も適したプラットフォームです。サーバはもちろん携帯電話やICカードでも利用できるJavaは、ビジネスインフラを1つに統合する役割を果たし、安全でシームレスなネットワーク・プラットフォームを創出します。」(甲第8号証)とあり、また、「Javaテクノロジーはあらゆる場面で活躍しています。たとえばオフィスでWebブラウザを使う場合、訪問先のサイトがJavaテクノロジーを使って重要な情報やビジネスプロセスを提供している確率は90%を超えるでしょう。Javaテクノロジー対応の携帯電話を持っている人は膨大な数に上り、EメールやWeb、インスタントメッセージ、オンラインゲームなどにいつでもセキュアにアクセスできます。市場調査会社は、2007年までに携帯電話のほぼ100%がJavaテクノロジー対応になる、と予想しています。」(甲第10号証)と記述されている。そして、申立人は、「JAVA」の商標を世界135の国と地域において商標登録しており(甲第11号証)、我が国においても、「JAVA」の文字からなり、第9類「電子計算機用プログラムを包含する電子応用機械器具及びその部品」等を指定商品とする登録第4359456号商標及び「JAVA」の文字からなり、第42類「電子計算機用プログラムの設計・作成又は保守」等を指定役務とする登録第4136807号商標をはじめ、第9類を中心として、「JAVA」の文字からなり、あるいはその構成中に「JAVA」の文字を含む登録商標を数多く所有している(甲第2号証ないし甲第7号証)。
(2)上記で認定した事実を総合すると、「JAVA」の商標は、申立人の業務に係る「電子計算機用プログラムまたはコンピュータ・ソフトウェア」を表示する商標として、本件商標の登録出願時においては既に、我が国における取引者・需要者の間において広く知られていたものと認めることができ、その著名性は登録査定時においても継続していたものということができる。
(3)本件商標は、別掲のとおり、装飾的な楕円輪郭状の図形の中に、「JAVASYRA(Yの文字は小文字で表されている。)」の欧文字を横書きした構成からなるところ、全体として、特定の意味合いを認識し得る語義的一体性も認められない。
そして、本件商標の指定商品及び指定役務は、申立人の業務に係る商品と共通する「電子計算機用プログラム」を含み、関連する商品及び役務を含むものである。
(4)してみれば、本件商標は、その構成中に、商品及び役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与える「JAVA」の文字を含むものであるから、商標権者が本件商標をその指定商品及び指定役務について使用するときは、これに接する取引者・需要者は、前半部の「JAVA」の文字より、申立人が「電子計算機用プログラムまたはコンピュータ・ソフトウェア」に使用して広く知られている「JAVA」の商標を直ちに連想、想起し、該商品及び役務が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品及び役務であるかのように、その商品及び役務の出所について混同を生ずるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものである。
4 商標権者の意見
商標権者に対し、上記3の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。
5 当審の判断
本件商標は、上記3で述べたとおり、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定に基づき、その商標登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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