Trademark Appeal Case
安心フラットの記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90291(T2004−90291/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本件商標
本件登録第4747324号商標(以下「本件商標」という。)は、「ネピアテンダー」の片仮名文字を上段に、「安心フラット」の文字を下段に、それぞれ横書きしてなり、平成15年2月24日に登録出願、第5類「失禁用おしめ,生理用ナプキン」を指定商品として、平成16年1月8日登録査定、同年2月20日に設定登録されたものである。
第2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、商標法4条1項11号に違反してされたものであり、本件商標の登録は取り消されるべきであると申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし同第3号証を提出した。
1 本件商標は、商標法4条1項11号に該当する
本件商標は、平成8年10月8日に登録出願、「安心のフラット」の文字を籠字により現してなり、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,耳帯,眼帯,生理帯,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,絆創膏,包帯,包帯液,失禁用おしめ」を指定商品として、平成11年5月14日に設定登録された登録第4271164号商標(以下「引用商標」という。)と類似するものであり、かつ、両者の指定商品は同一又は類似するものであるから、商標法4条1項11号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきものである。
第3 当審の判断
本件商標について、当審は、平成17年2月28日付で「取消理由通知書」を発したところ、これに対する同年4月15日付の「意見書」に添付された、「第1カタログないし第3カタログの写し(2004年ないし2005年に作成されたものと推認される。)」によれば、商標権者は、本件商標の指定商品である「大人用紙おむつ」に「フラットタイプ(男女共用)」として「安心フラットタイプ」との表示をしていることが認められる(このことは、同商品カタログに表示された「http://www2.nepia.co.jp」とのインターネットアドレスを検索した結果においても確認できるところである。)。
また、上記意見書に添付された「第1他社商品(写)」との大人用紙おむつの商品の包装袋の写しには、「あんしん」との文字が使用されており、「第2他社商品(写)」との大人用紙おむつの商品の包装袋の写しには、「安心フィット」の文字が使用され、さらに、「第3他社商品(写)」との大人用紙おむつの商品の包装袋の写しには、「フラットタイプ」の文字が表示されているところである。
さらに、職権による調査によれば、以下の事実が認められるところである。
1 新聞記事情報
(1)「市場NOW/福祉機器(3)大人用おむつ、車いす、ポータブルトイレの市場動向」との見出しのもと、「【大人用おむつ(2)】九七年の大人用紙おむつの生産額は五百七十億円(九六年は五百億円)と二ケタ成長を記録、二〇〇〇年には七百五十億円規模が予測される。タイプ別ではフラットタイプが二五%、パンツタイプ二〇%弱、その他パッド類といった構成だが、今後はパンツタイプの急増が見込まれる。(年間一人当たり使用量は千三百枚前後)。・・・」との記事(1999年1月19日付 流通サービス新聞 3頁)。
(2)「多様化する大人用紙おむつ メーカーが知識普及に電話相談」との見出しのもと、「自分で上げ下げできるパンツ型、動きやすい薄型など大人用の紙おむつが最近、急速に多様化している。・・・<1>おむつカバーと併用して使う平らな「フラット型」 <2>おむつカバーとおむつが一体化、腰の両わきをテープで留めてパンツのような形にして使う「テープ型」 <3>初めからパンツの形をしている「パンツ型」 <4>おむつやパンツの中に入れて補助的に使う「パッド型」の4タイプだ。」との記事(1998年8月14日付 東京朝刊 18頁)。
2 インターネット情報
(1)大人用紙おむつについて「サニーク 安心フラットタイプ」「 さわやか吸収層とたっぷり吸収層の2層構造で、安心・快適。交換しやすいロングサイズ設計。」との表示をもって商品の宣伝がされていること(http://www.cotton.co.jp/FlatDiaper.html)。
(2)「大人用紙おしめ ポリマー入りフラットタイプ まどかプラス」との表示をもって商品の宣伝がされていること(http://www.yamatokj.co.jp/goods/home/index9/goods87.htm)。
(3)「介護用品専門店 ひまわり」「紙おむつ(フラットタイプ) ひまわり エコフラット」との表示をもって商品の宣伝がされていること(http://www.rakuten.co.jp/himawari-kaigo/411755/443067/)。
(4)「エルモア いちばんフラットタイプ 4パックセット」「エルモア いちばんフラットタイプ オムツ用長おしめ」「・おむつサイズで、おむつカバー併用で経済的。安心の消臭加工。」 との表示をもって商品の宣伝がされていること(http://www.rakuten.co.jp/drug-yamashin/605870/619491/)。
(5)「リフレ フラットタイプ ワイドシート 4パックセット」「リフレ フラットタイプ ワイドシート オムツ用長おしめ」「・おむつカバー併用タイプ。ゆとりの吸収力で長時間も安心で、消臭ポリマーで臭いも安心。」 との表示をもって商品の宣伝がされていること(http://www.rakuten.co.jp/drug-yamashin/605870/618974/)。
3 本件商標構成中の「安心」「フラット」の文字について
本件商標構成中の「安心フラット」の文字については、特定の意味合いを有する既成語とは認められないものであるが、これを構成する「安心」及び「フラット」の各語については、それぞれ、「心配・不安がなくて、心が安らぐこと。また、安らかなこと。(安心)」、「平らなさま」(いずれも広辞苑第五版)との意味を有する語であることが認められるところである。
4 以上の1ないし3の事実を総合して勘案すれば、本件商標構成中の「安心フラット」の文字は、その指定商品との関係においては、その商品が「安心して使用できるフラット(平ら)な形状の商品」であることを認識・理解させる商品の品質ないしは形状を表示したものというのが相当である。
そうであれば、本件商標構成中の「安心フラット」の文字部分は、自他商品の識別機能を果たし得ないか、極めて弱い部分というべきであって、本件商標からは、「アンシンフラット」の称呼は生じないものというべきである。
してみれば、本件商標から、「アンシンフラット」の称呼をも生ずるとし、そのうえで、本件商標が商標法4条1項11号に違反して登録されたとする申立人の主張は、これを採用することができない。
したがって、本件商標は、商標法4条1項11号に違反して登録されたものではない。
よって、商標法43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持することとし、結論のとおり決定する。
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