Trademark Appeal Case
称呼の近似音判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2003−12777(T2003−12777/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第28類「おもちゃ,遊園地用機械器具(業務用テレビゲーム機を除く。),遊戯用器具,運動用具」を指定商品とし、平成14年5月1日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4212003号商標(以下「引用商標」という。)は、「レッドホーン」の文字を書してなり、平成9年1月31日に登録出願、第28類「遊戯用器具,ビリヤード用具,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,おもちゃ,人形」を指定商品として、同10年11月20日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標は、別掲のとおり、電話に4つの車輪を組み合わせた図形とその上下に「Red Phone」の文字と「DIRECT LINE」の文字を配してなるものである。
ところで、岩波書店発行の広辞苑第5版によれば、英語「phone」の文字部分を含む外来語として、「イヤホーン(earphone)」「インターホン(interphone)」「サクソフォーン(saxophone)」「テレフォン(telephone)」「ヘッドホン(headphones)」及び「マイクロフォン(microphone)」等の記載が認められ、英語「phone」は、「フォン」と発音される以外にも、「ホン」「フォーン」又は「ホーン」と発音される場合も少なくないというのが相当である。
そうとすると、本願商標は、該「Red Phone」と「DIRECT LINE」の文字は書体を異にするものであって、図形をはさんで離れて配され、常に一体不可分のものとして認識されるべき格別の理由もないことから、それ自体独立して看取されるとみるのが相当であるから、上部に書された「Red Phone」と電話の図形部分より「レッドフォン」「レッドフォーン」及び「レッドホーン」の称呼と「赤電話」の観念を生ずるというのが相当である。
他方、引用商標は、「レッドホーン」の片仮名文字を書してなるものであるから、これより、「レッドホーン」の称呼を生ずること明らかである。
(2)引用商標から生ずる観念について検討するに、請求人は、引用商標から「赤い角(red horn)」の観念を生ずる旨主張している。
しかしながら、前記のとおり、「ホーン」の文字を含む外来語が必ずしも「角」等の意味合いを看取させるものでないことは、「phone」の英語を含む外来語がその部分を「ホーン」と発音する場合も少なくないことが認められ、引用商標の「ホーン」の文字部分が必ずしも「角(horn)」の意味合いを看取させるものとはいえず、「レッドホーン」と片仮名文字により書された引用商標は、全体として「赤い角(red horn)」のみならず「赤電話(red phone)」の観念をも想起させる場合も少なくないというべきである。
したがって、引用商標は、必ずしも特定の観念を看取させるものとはいえないものであるから、請求人の主張は、採用することができない。
(3)本願商標から生ずる称呼と引用商標から生ずる称呼を比較するに、両者は、「レッドホーン」の称呼を共通にするものである。
また、本願商標から生ずる「レッドフォン」及び「レッドフォーン」と引用商標から生ずる「レッドホーン」の称呼を比較しても、その差異音である「フォ」と「ホ」は、明確にその差異を聴取し難い近似音である。しかも、該差異音に長音の有無があるとしても、該長音は、前音の延長として発音されることによって、その前音の母音(o)に吸収され、加えて、称呼の中間に位置することもあって、必ずしもそれ自体明瞭に称呼され、聴取されるものともいい難いことから、その有無が称呼全体に及ぼす影響は僅かなものであって、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語感、語調が極めて近似したものとなり、彼此聞き誤るおそれがあるものといわなければならない。
(4)以上よりすれば、本願商標と引用商標とは、外観において差異を有し、観念において差異を有する場合があるとしても、称呼において前述のとおり類似する商標というべきであり、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品を包含するものである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すべきでない。
よって、結論のとおり審決する。
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