結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2003−31450(T2003−31450/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4280348号商標(以下「本件商標」という。)は、「OKリアタック」の文字(標準文字)を書してなり、平成10年3月13日に登録出願、第16類「紙類,文房具類」を指定商品として、平成11年6月4日に設定登録され、その商標権が現在存続しているものである。
請求人は、本件商標の指定商品中の商品「整型加工した粘着性ウレタンシートと基材からなり反復使用可能な掲示物あるいは展示物等のホルダー及びこれに類似する商品」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
(1)本件商標は、その指定商品「紙類,文房具類」中の商品「整型加工した粘着性ウレタンシートと基材からなり反復使用可能な掲示物あるいは展示物等のホルダー及びこれに類似する商品」については、本件審判請求の登録日前3年以上、一度も日本国内において、商標権者たる被請求人が使用していない事実があり、かつ、本件商標に関して専用使用権者が存在しないことも明白である。さらに、通常使用権者も存在しないものと思われる。よって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により、指定商品中の上記商品についての登録は、取り消されるべきものである。
(2)被請求人の提出した乙第1号証の商品見本帳には「OK−リアタック」の文字があるのみで、本件商標「OKリアタック」とは同一ではない。上記使用商標はその見本帳の中に最も数多く使用されているOKタック、すなわちOK(マーク)+タック(商品の普通名称)(指定商品の中のタックに使用されているので、この部分は商品名である)で使用されているものである。
次に、乙第2号証は「リアタック」すなわち「微粘着再剥離再接着タックのこと」を普通に用いられており(このことは乙第1号証の中で「OK−リアタック」が「微粘着再剥離再接着タック」として証明されている)、商標はその上に記載されているKWF70/F21/U8Bである。また、乙第3号証から乙第5号証には「OKリアタック」の文字が見えるが、これも乙第4号証に記載されているように「OK リアタック」として「OK」と「リアタック」とが分離されており、これらの証拠も本来乙第1号証と同様にOK印のリアタック「微粘着再剥離再接着タックのこと」を使用しているにすぎないものである。特に、これら乙第2号証ないし乙第5号証のものには「御見積書」や「書類送付案内書」として王子タック株式会社福岡支店から国際紙パルプ商事株式会社や日本紙パルプ商事株式会社へ出されている形式になっているが、これらには印鑑もなく、これらの見積書に基づいた納品書・領収書がない。したがって、これらの御見積書が果して既に発行されたものか(これらのものは本件取消審判の請求登録後にも作られることが容易なものである)、被請求人とその関連会社が作る当事者サイドだけのものであって客観性がない証拠である。
なお、乙第8号証は「KWF70」等の記載があるが、このことは乙第1号証の中の「情報記録用タック紙」の2枚目に記載していることを示しているのであろうか?しかし、そこには「KWF30/F44/L3W」との記載はあるが、品番が一致しているとはいえない。
被請求人の証拠は、本件商標と同一性を有する商標を使用したことを立証するものではないが、少なくともOK印の「微粘着再剥離再接着タック」の商品名を「リアタック」として使用しているものである。
そして、上記乙第1号証ないし乙第5号証のものには、被請求人が乙第1号証の補強証拠として乙第8号証を挙げられているように、公開性のある証拠はなく、登録商標の証拠として客観性がない。
(3)以上述べたように、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、その登録を取り消すとの審決を求める。
被請求人は、結論同旨の審決を求める、と答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第8号証を提出した。
(1)本件商標は、指定商品中「微粘着再剥離再接着タック」について、通常使用権者である王子タック株式会社(旧商号は、王子タック販売株式会社。以下、同様。)によって、本件審判請求の登録前3年以内に使用されているものである(乙第1号証ないし乙第5号証)。以下、乙第1証ないし乙第5号証について説明する。
(ア)乙第1号証
乙第1号証は、通常使用権者である王子タック株式会社により1999年2月に発行された商品カタログ(見本帳)であって、使用に係る商品「微粘着再剥離再接着タック」に関する商標及び品番等が表示されているものである。
(イ)乙第2号証ないし乙第4号証
乙第2号証は、2001年5月24日付け「(国際紙パルプ商事株式会社宛)見積書」、乙第3号証は2002年2月28付け、乙第4号証は同年10月3日付け「(日本紙パルプ商事株式会社宛)見積書」であり、それぞれ通常使用権者である王子タック株式会社により作成されたものであり、品番及び商標等が記載されているものである。
(ウ)乙第5号証
乙第5号証は、2003年4月10日付けで通常使用権者である王子タック株式会社により作成された「(国際紙パルプ商事株式会社宛の)書類送付案内書」であり、品番及び商標等が記載されているものである。
(エ)商品
本件商標の使用に係る商品「微粘着再剥離再接着タック」は、本件商標の指定商品中「文房具類」に包含されることが明らかな商品である。
そして、「類似商品・役務審査基準(IPDL)」によれば、「文房具類」に属する商品は、全て類似する商品とされているものである(乙第6号証)。したがって、請求人が取消を求めている商品「整型加工した粘着性ウレタンシートと基材からなり反復使用可能な掲示物あるいは展示物等のホルダー」が、「文房具類」に包含される商品であるとするならば、取消の請求に係る商品「整型加工した粘着性ウレタンシートと基材からなり反復使用可能な掲示物あるいは展示物等のホルダー及びこれに類似する商品」は、「文房具類」に包含される全ての商品と解されるものである。
(2)乙第7号証及び乙第8号証により、通常使用権者である王子タック株式会社(旧商号は、王子タック販売株式会社)によって、本件審判請求の登録前3年以内に使用されているものであることを更に明らかにする。
(ア)乙第7号証
乙第7号証は王子タック株式会社の「履歴事項全部証明書」であり、これにより乙第1号証として提出した「商品カタログ(見本帳)」に記載の「王子タック販売株式会社」と乙第2号証ないし乙第4号証として提出した「見積書」、乙第5号証として提出した「書類送付案内書」及び乙第8号証として提出した「発注書」にそれぞれ記載されている「王子タック株式会社」とが同一の法人であることを明確にする。
(イ)乙第8号証
乙第8号証は、平成15年11月10日付け「(日本紙パルプ商事(株))の発注書」であり、品番、数量、納期等が記載されているものである。
ここに記載された品番は、「商品カタログ(見本帳)」(乙第1号証)の品番と合致し、該品番から商標が特定されるものである。
(3)以上述べたとおり、本件商標は、その通常使用権者である王子タック株式会社により、本件商標と社会通念上、同一の構成態様をもって、その指定商品中の「文房具類」に属する商品である「微粘着再剥離再接着タック」について、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において使用されていたことが明白である。
(1)請求人は、本件商標の指定商品中の商品「整型加工した粘着性ウレタンシートと基材からなり反復使用可能な掲示物あるいは展示物等のホルダー及びこれに類似する商品」についての登録を取り消す、としているが、そのうちの「整型加工した粘着性ウレタンシートと基材からなり反復使用可能な掲示物あるいは展示物等のホルダー」は、本件商標の指定商品中の「文房具類」に属する商品であり、これ以外の「文房具類」と類似する商品と認めることができる。
そうすると、請求人は、実質的には本件商標の指定商品中「文房具類」について、商標登録の取消請求をしているものといえる。
そして、乙第1号証(商品見本帳)、乙第3号証(2002年2月28日付け見積書)、乙第4号証(2002年10月3日付け見積書)、乙第7号証(履歴事項全部証明書)及び乙第8号証(平成15年11月10日付け発注書)並びに答弁の理由によれば、本件商標の通常使用権者である王子タック株式会社は、平成14年から平成15年に本件商標及び本件商標と社会通念上同一と認められる商標(「OK−リアタック」、「OK リアタック」)を「文房具類」に属する商品といえる「微粘着再剥離再接着タック」(各種被着体に対し再剥離性に優れ糊残りがなく、一度剥がした後再貼付しても良好な接着力を発揮するタック紙を用いた物流管理ラベルや表示ラベルなどのラベル)に使用した事実を認めることができる。
なお、乙第2号証に係る商品(KWF70/F21/U8B、リアタック)については、巻紙状の長さ2000メートル又は7000から9000メートルに及ぶ商品であって、「紙類」に属する商品でないかと思われるものであるため、「文房具類」に属する商品と認めることはできない。
(2)請求人は、乙第1号証には本件商標と同一でない「OK−リアタック」(以下「使用商標1」という。)の文字が使用されており、乙第3号証には「OKリアタック」(以下「使用商標2」という。)の文字、乙第4号証には「OK」と「リアタック」の文字とを分離した「OK リアタック」(以下「使用商標3」という。)の文字が使用されているが、これら商標の使用は、OK印の「微粘着再剥離再接着タック」の商品名を「リアタック」として使用しているものであるから、被請求人の提出された証拠によっては、本件商標と同一性のある商標の使用が立証されていない旨、主張している。
しかしながら、不使用による商標登録の取消しの審判(商標法第50条)における登録商標の使用の判断にあたっては、比較される商標の単なる物理的同一にこだわらず、取引社会の通念に照らしてその同一性が判断されるべきものであるところ、本件商標と使用商標1とは、確かに「OK」と「リアタック」の文字間のハイフンの有無に相違が認められるが、両者は、それぞれより生ずる称呼(オーケーリアタック)を同じくするものであり、また、使用商標1は「OK印のリアタック」としての使用であるとの被請求人の主張も、本件商標が字体の異なる「OK」と「リアタック」の文字を結合したものであることからみれば、これよりも同様に「OK印のリアタック」と認識される場合のあること少なからずあるものといい得るから、本件商標と使用商標1とは、それぞれより生ずる称呼、観念を同じくする、他に、出所識別標識としての機能を異にするとの理由を見いだすことのできない社会通念上同一の商標と認められる。
そして、使用商標3は、「OK」と「リアタック」の文字間に間隙があるとはいえ、その間隙は極めて僅かなものであり、本件商標との比較において該間隙が外観上大きな影響を及ぼすものとはいえないから、両者は、外観、称呼、観念のいずれよりみても社会通念上同一の商標と認められる。また、使用商標2は、本件商標とその構成、態様を同一にするものである。
してみると、上記各乙号証によっては、本件商標と同一性のある商標の使用が立証されていないとの請求人の主張は、採用することができない。
請求人は、また、乙第2号証ないし乙第5号証は王子タック株式会社福岡支店から国際紙パルプ商事株式会社や日本紙パルプ商事株式会社へ出された形式の「御見積書」や「書類送付案内書」であって、これらには印鑑もなく、見積書に基づいた納品書・領収書がないから、これらの見積書が実際に発行されたものであるか否か、客観性がない旨主張している。
しかしながら、乙第8号証によれば、被請求人と日本紙パルプ商事株式会社(仙台支店)とは、平成15年11月10日付けで乙第1号証の微粘着再剥離再接着タック(OK−リアタック)と品番を同じくする商品「上質(KWF70/F21/U8B)」に関する取引を行っていることが認められ、かかる両者の取引関係からみれば、両者間における乙第3号証及び乙第4号証に基づく「御見積書」に関連する取引も事実として行われていたことを推認し得るところであるから、乙第3号証及び乙第4号証における本件商標の使用をもって、本件商標をその取引書類に使用していたものといい得るものである。
そうすると、本件商標は、本件審判の請求の登録(平成15年11月19日予告登録)前3年以内に通常使用権者が、「文房具類」に属する商品である前記「微粘着再剥離再接着タック」に使用したものである。
(3)したがって、本件商標の商標登録は、請求に係る指定商品について商標法第50条の規定により取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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