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Trademark Appeal Case

不使用取消審判の使用立証

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第30449号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第554517号商標(以下、「本件商標」という。)は、「POWERTRON」の文字と「パワトロン」の文字とを二段に書してなり、第69類[電気機械器具及びその各部並びに電気絶縁材料」を指定商品とし、昭和34年4月16日に登録出願、同35年8月22日に登録され、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張

請求人は、本件商標の指定商品中「交流機、開閉器、調整器、電気制御器、整流機、配電盤、避雷器、電気安全器、電気用ヒューズ、電気抵抗器、蓄電器、充電器、絶縁電線、電気絶縁物」の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由を次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証及び同第2号証を提出した。

本件商標はその指定商品中の上記商品について継続して3年以上、日本国内において使用された事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。

3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求め、請求人の請求理由に対する答弁を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第9号証を提出した。

乙第1号証ないし同第3号証は、本商標権の通常使用権者であるエコン株式会社(東京都中央区日本橋堀留町1−10−19所在)の製造、販売する「位相制御型始動器」のカタログであり、この位相制御型始動器に本件商標が使用されている。

乙第4号証及び同第5号証は上記エコン株式会社の取引先からの注文書及び注文仕様書であり、共に平成9年の取引書類である。

なお、乙第1号証ないし同第3号証に示される商品は、米国NASAの特許第1134819号,同第1267978号及び同第1267996号(乙第6号証ないし同第8号証)の発明に基づき製造されているものであり、本商標権者は、上記各特許権について専用実施権を有しており、同時に米国NASAと本商標登録権者とエコン株式会社とは、乙第9号証に示される再実施権契約書に示す通り、エコン株式会社に再実施権が許諾されている。

したがって、本件商標の指定商品中「起動器」及び「制御器」については、取り消されることはあり得ず、その他の商品についての請求は却下されるべきである。

4 当審の判断

被請求人が本件商標の使用の事実を証明するものとして提出した乙号各証をみるに、乙第1号証ないし同第3号証は、本件商標の通常使用権者と認められるエコン株式会社のカタログであり、これによれば、「Powertron/パワートロン」の商標のもとに「位相制御型始動器」及び「消防法適用単独始動盤」が掲載されていることを認めることができ、また、乙第4号証の注文書によれば、住商マシネックス株式会社(東京都文京区大塚3−5−10住友成泉小石川ビル)は、平成9年6月13日付けをもってエコン株式会社へ「パワートロンショウボウホウテキヨウシドウバンENC132M362」の商品を注文したことを認めることができる。そして、該商品は、乙第3号証のカタログに掲載されている消防法適用単独始動盤の製品型式とも符合しているものである。

しかして、上記各カタログの記載によれば、「位相制御型始動器」あるいは「消防法適用単独始動盤」は、起動器であるとともに制御器でもあることが認められ、また、使用に係る商標は、本件商標と社会通念上同一のものと認識し得るものである。

してみれば、これらの各書証に乙第5号証ないし同第9号証(注文書、特許原簿、再実施権契約書)をも総合してみれば、本件商標は、審判請求の登録前3年以内に、日本国内において、本件商標の通常使用権者により、取消請求に係る指定商品に包含されている「電気制御器」について使用されていたものといわなければならない。

なお、被請求人は、「制御器」以外の請求に係る指定商品については、請求人に請求の利益がなく、その請求は却下されるべきである旨主張しているが、不使用による取消審判の請求は、請求された指定商品全体を一体とする一つの請求であって、個々の指定商品ごとに請求がある訳ではなく、被請求人によって請求に係る指定商品のいずれかについての使用が証明されれば足りること明らかであるから、この点についての被請求人の主張は採用できない。

したがって、本件商標の登録は、その指定商品中、請求に係る商品について、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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