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Trademark Appeal Case

MASTERFILEの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2001−11589(T2001−11589/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「MASTERFILE」の文字を標準文字により書してなり、願書記載の第41類に属する役務を指定役務として、平成10年9月17日に登録出願されたものである。その後、指定役務及び区分について、同12年3月24日付け、同年5月31日付け及び同13年1月18日付けの手続補正書により最終的には、第42類「写真・イラスト・ビデオ・映写フィルムなどに記憶される画像の著作権利用の許諾,デジタル技術によって創造された画像の著作権利用の許諾,コンピュータソフトウエアによって創造された画像の著作権利用の許諾、著作権の利用に関する契約の代理又は媒介,写真・イラスト・ビデオ・映写フィルムなどに記憶される画像の著作権利用の許諾に関するコンサルティング,デジタル技術によって創造された画像の著作権利用の許諾に関するコンサルティング,コンピュータソフトウエアによって創造された画像の著作権利用の許諾に関するコンサルティング,その他の著作権利用の許諾に関するコンサルティング」に補正された。

2 原査定の拒絶理由

原査定は「(1)本願商標は、『基本ファイルともいい、特定の処理やシステムにとって必要な情報の全てをまとめた基準となるデータのファイル。一定期間を通してほとんど変わらない比較的永続性のあるデータ、例えば、給与計算システムでは、社員毎の台帳が、これに相当し、社員名、基本給や扶養家族などといった基本的なデータ、すなわち、マスター・レコードを記録するファイル』といった意味合いを有する『MASTERFILE』の文字を書してなるから、このような商標を、補正後の役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、上記した意味合いのためのもの、すなわち、役務の質(内容)、用途等を表示したものと把握するに止まり、自他役務識別標識としての機能を有するものとは認識しないとみるのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、また、これを前記に照応する役務以外の役務に使用するときには、役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。

(2)本願指定役務は、自発補正後の役務中にその内容及び範囲を明確に指定したものとは認められないものを包含する。したがって、本願は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しない。」旨を認定、判断して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標は、「MASTERFILE」の文字よりなるところ、これが特定の処理やシステムにおいて「マスター・レコードを記録するファイル」程の概念的な意味を有する場合があるとしても、これを本願指定役務に使用する場合において直ちに、この種の事業者や取引者等がかかる概念的な意味をもって、具体的な役務の質(内容)、用途等を認識するとはいい難いものである。

そして、本願商標を構成する「MASTERFILE」の文字が、その指定役務を取り扱う業界において、役務の質(内容)等を表示するものとして、取引上普通に使用されているとの事実も見出せない。

そうすると、本願商標は、その指定役務の役務の質(内容)、用途等を表すものは認め難く、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものとすることはできないから、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定の理由をもって、本願を拒絶すべきものとすることはできない。

(2)本願の指定役務は、上記1のとおり補正されているものであり、その補正後の指定役務及び区分を検討するに、指定役務の内容及び範囲は明確であるというべきであり、かつ、政令で定める役務の区分に従ったものになったことから、本願が商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しないとの拒絶の理由は妥当でない。

(3)以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するということはできず、また、本願が商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しないということもできないから、これらを理由に本願を拒絶すべきとした原査定は取り消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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