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Trademark Appeal Case

不使用取消審判の商標同一性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2004−30430(T2004−30430/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4240483号商標(以下「本件商標」という。)は、「CMC」の文字を標準文字で書してなり、パリ条約に基づくドイツ連邦共和国を最初の出願(1997年3月12日)とする優先権の主張を伴うものとして、平成9年9月12日に登録出願、第9類「測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電気磁気測定器,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、同11年2月12日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

第2 請求人の主張

請求人は、「本件商標の指定商品中『電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品』についての登録を取り消す。」との審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べた。

1 請求の理由

本件商標は、その指定商品中「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」については、その商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても継続して3年間以上日本国内において使用されていない。

2 答弁に対する弁駁

被請求人は、本件商標は被請求人の子会社で本件商標の通常使用権者であるリタール株式会社(以下「リタール社」という。)により、本件審判の請求前3年間内に使用されていたと主張し、乙第1号証ないし乙第9号証を提出した。

しかしながら、これらの書証は、以下のとおり、本件商標が過去3年間内に日本国内で使用されていたことを示す証拠とみることはできない。

(1)乙第1号証(リタール社発行のリタール社宛て受領書)は、社内の私文書の写しにすぎず、信憑性がない。

(2)乙第2号証(リタール社発行の住友電設株式会社(以下「住友電設」という。)宛て受領書)について、被請求人はリタール社宛て受領書としているが、これは誤りであろう。そして、これも社内の私文書の写しにすぎず、信憑性がない。

(3)乙第3号証(リタール社発行の住友電設宛て材料費請求書)は、私文書の写しにすぎず、信憑性がないばかりでなく、ここに記載されている商品は、配線用資材であり、電子応用機械器具でも電子応用機械器具及びその部品でもない。

(4)乙第4号証(リタール社発行の「CMC−TC 監視システム」カタログ)について、被請求人は、2003年8月にリタール社が発行したカタログのコピーであるとしているが、原本でない上、発行日の証明のないものであるから、被請求人の上記主張は採ることを得ない。

また、このカタログに記載されている商標は「CMC−TC」であり、商標法第50条の括弧書きにいう登録商標と同一の商標ではない。

(5)乙第5号証(「Network & Cabling Magazine」2003年10月号)中に表示されている商標は、「CMC−TC」及び「CMC−Top Concept」であり、いずれも商標法第50条にいう登録商標と同一の商標には該当しない。

(6)乙第6号証(被請求人発行のカタログ)について、被請求人は、2003年12月に被請求人により発行されたものであるとしているが、この書証は原本でない上、発行日の証明のないものであるから、被請求人の上記主張は採ることを得ない。この最終頁の「12/03−E539」の表示は、日本国内での発行日ではなく、外国で発行されたものであるから、日本国内で使用されたことは立証されていない。さらに、ここに表示されている商標は、「CMC−TC」及び「CMC−Top Concept」であり、いずれも商標法第50条にいう登録商標と同一の商標には該当しないものである。

(7)乙第7号証(被請求人発行のカタログ)について、被請求人は、2004年2月に被請求人により発行されたものであるとしているが、この書証は原本でない上、発行日の証明のないものであるから、被請求人の上記主張は採ることを得ない。この最終頁の「02/04‐04A1」の表示は、日本国内での発行日ではなく、外国で発行されたものであるから、日本国内で使用されたものではない。さらに、ここに表示されている商標は、「CMC−TC」及び「CMC−Top Concept」であり、いずれも商標法第50条にいう登録商標と同一の商標には該当しないものである。

(8)乙第8号証(2000年9月6日にリタール社が販売を開始したとされる商品「CMC 2(ローマ数字、以下同じ。)」の取扱説明書)には、日付として「06/09/00」の記載があることは認めるが、この書証が、本件審判の請求の登録前3年以内に、当該商品の購買者に納入製品に添えて引き渡されたことは立証されていない。この「CMC 2」なる製品は、乙第1号証ないし乙第3号証に記載されておらず、したがって、どこにも販売、納入された実績がなく、この書証も頒布された事実がないものと認められる。

(9)乙第9号証(リタール社発行の総合カタログ30)について、被請求人は、2002年8月にリタール社が発行したものであるとしているが、この書証は原本でない上、発行日の証明のないものであるから、この被請求人の主張は採ることを得ない。

また、このカタログに記載されている商標は「CMC 2」であり、商標法第50条にいう登録商標と同一の商標ではない。

(10)以上のように、乙第1号証ないし乙第9号証は、本件商標が日本国内で使用されたことを示すものではない。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第9号証を提出した。

1 本件商標の使用者

被請求人の日本法人であり、本件商標の通常使用権者であるリタール社は、「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」の概念に属する商品に本件商標を付して使用している。

2 使用に係る商品

本件商標は、コンピュータ、コンピュータネットワークの監視システムについて使用されている。

上記使用に係る商品の用途は、ネットワークケーブルで接続した電子機器の外部状況、稼働状態を常時監視し、必要に応じてその結果を、電気通信ネットワークを通じて遠隔地の管理者に通知することであり、電子機器及び電気通信機器として、監視対象の機器とともに、サーバーラック中等に配備されて用いられる。また、監視のみならず、温度・湿度調節など空調管理をすることも可能である。

3 使用の事実

(1)2003年3月5日出荷のCMC製品の納品に対するリタール社宛て「受領書(写し)」(乙第1号証)

(2)2003年3月19日出荷のCMC製品の納品に対するリタール社宛て「受領書(写し)」(乙第2号証)

(3)2003年3月20日付けリタール社発行のCMC製品の「請求書(写し)」(乙第3号証)

(4)2003年8月リタール社発行「CMC−TC監視システムカタログ(写し)」(乙第4号証)

(5)「Network Cabling Magazine2003年10月号(写し)」(NEWS Corp.発行)中、リタール社の広告(3頁)(乙第5号証)

(6)「CMC製品カタログ(写し)」(2003年12月Rittal GmbH&Co.KG発行)(乙第6号証)

(7)「CMC製品カタログ(写し)」(2004年2月Rittal GmbH&Co.KG発行)(乙第7号証)

(8)2000年9月6日販売開始の「『CMC 2』取扱説明書(写し)」(乙第8号証)

(9)「総合カタログ30(写し)」(2002年8月リタール社発行)中、「CMC製品」について(826〜839の頁)(乙第9号証)

このように、本件商標は、その通常使用権者により本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、請求に係る指定商品について使用されていることが明白である。

第4 当審の判断

1 乙第1号証ないし乙第4号証、乙第8号証及び乙第9号証によれば、以下の事実が認められる。

(1)乙第1号証は、本件商標の通常使用権者であるリタール社(争いのない事実)に宛てられた「発注元/住友電設(株)情報通信システム事業部」、「納入先/リタール(株)東京ショールーム」、「出荷日付」を2003年(平成15年)3月5日とする受領書(写し)であるところ、例えば、その1枚目の「No.1/品番7320100」の「品名」欄には「CMC−TC プロセッシングユニット」と、「No.4/品番7320470」の「品名」欄には「CMC接続ケーブルセンサーキット」と、「No.7/品番7320530」の「品名」欄には「CMC−TCドア 開閉センサー」と、また、同2枚目には、「No.4/品番7320500」の「品名」欄には「CMC−TC 温度センサー」と、「No.5/品番7200221」の「品名」欄には「CMC プログラミングケーブル」と記載されている。

(2)乙第2号証は、リタール社に宛てられた「発注元/住友電設(株)情報通信システム事業部」、「納入先/慶応義塾大学 矢上キャンパス 気付:住友電設(株) 小島様」、「出荷日付」を2003年3月19日とする受領書(写し)であるところ、例えば、「No.1/品番7320440」の「品名」欄には「CMC−TC 1U マウントキット」と記載されている。

(3)乙第3号証は、リタール社が住友電設に宛てた2003年3月20日付け材料費請求書(控、写し)であるところ、その1枚目の「品目コード/品名」欄には、「7320500/CMC−TC 温度センサー」、「7200221/CMC プログラミングケーブル」、「7320440/CMC−TC 1U マウントキット」と、また、同2枚目には、「7320530/CMC−TC ドア開閉センサー」と、さらに、同3枚目には、「7320100/CMC−TC プロセッシングユニット」、「7320470/CMC 接続ケーブルセンサーキット」と記載されている。

(4)乙第4号証は、「CMC−TC 監視システム」、「画期的なラックセキュリティを提供」との表題があるリタール社の取扱いに係る商品のカタログ(写し)と認められる。

(ア)同2頁には、「ネットワークおよび生産設備におけるデータの損失やシステム障害は、・・企業の存続すらも危ぶまれるような事態を引き起こす場合があります。そのため、安定した情報と生産の流れを確立して、企業の『生命線』を守ることが重要となってきます。・・広範な品揃えを誇るリタールが、新世代のラック内監視システムを発表いたしました。」、「部外者によるドアの開閉を集中監視/サーバーユニットに対する部外者の侵入を集中管理することは、コンピューターセンターやオフィスシステムのセキュリティを守る上で重要な要素といえる・・部外者がラックのドアやパネルを開けることのないようにドア開閉センサーが監視します。」、「・・優れた冷却効果で最大限の性能を引き出します/ネットワークにおいても、生産工程においても、・・・ラック内部温度の監視および空調管理によって機器から発生する熱を効果的に排出することはきわめて重要・・」と記載されている。

(イ)同3、4頁には、「CMC−TC 監視システム−リタールの画期的なラック監視システム」、「リスクを最小化する最新コンセプト」として、「新たに導入された非集中管理型の機能ユニットにより、お客様はそのご要望に応じて製品をお選びいただけます。」と記載されている。

(ウ)同12、13頁には、「CMC−TC プロセシングユニット」(品番7320.100)について、「プロセシングユニットは、CMC−TCシステムのベースとしての役割を果たします。」など商品の説明が記載されている。

(エ)同17頁には、「ケーブル/取付アクセサリー」の表題のもと、「プログラミングケーブル」(品番7200.221)と「1Uマウントキット」(品番7320.440)について、前者は、「プロセシングユニットおよびマスターユニットのネットワークパラメータを設定する際にはインターフェイスケーブルが使用されます。」などと、また、後者は、「・・最大3台のセンサーユニットまたはプロセシングユニットを取り付けることができます。」と商品の説明が記載されている。

(オ)同18頁には、「ケーブル/取付アクセサリー」の表題のもと、「接続ケーブル」(品番7320.470)について、「このケーブルは、プロセシングユニットとセンサーユニット間の電源供給およびデータ交換に使用されます。」と商品の説明が記載されている。

(カ)同19頁には、「内部セキュリティ」の表題のもと、「温度センサー」(品番7320.500)について、「温度監視機能を備えたセンサーです。・・接続ケーブルでセンサーユニットに接続します。」と商品の説明が記載されている。

(キ)同21頁には、「外部セキュリティ」の表題のもと、「ドア開閉センサー」(品番7320.530)について、「・・ネットワークラック内のドア、サイドパネル、窓などを監視します。ドアが開かれる・・と、リードが外れ、回路が作動し、CMCでアラームが発生します。」と商品の説明が記載されている。

(ク)同27頁には、「CMC監視システム/CMC用ソフトウェア」について、「最新のCMC−TCマネージャーで、すべてのリタールSNMPエージェントを単一のソフトウェアパッケージで管理できるようになりました。」、「・CMC 2(7200.100)」、「・PCU Webソケット(7200.000)」、「・CMC−TCプロセシングユニット(7320.100)」、「タイプまたはロケーションごとに各種製品(PCU、CMC 2、CMC−TC)を並べ替えて表示できます。」と商品の説明が記載されている。

(ケ)同最終頁の右下に、「08/03 J521」と記載されている。

(5)乙第8号証は、リタール社の取扱いに係る「CMC 2」に関するカタログ(写し)と認められるところ、表紙には、「CMC 2/DK 7200.100」の表題のもと、「Rittal CMC」の表示がある商品の写真が掲載され、その下には、「date:06/09/00」、「取扱説明書 リタール ラック監視システム CMC」などと記載され、また、同2頁には、「リタール CMC ラック監視システムは、エンクロージャー、ネットワークキャビネット、サーバーラックを監視するためのマイクロプロセッサ制御のシステムです。」と商品の説明がされている。

(6)乙第9号証は、リタール社の取扱いに係る商品の総合カタログ(写し)と認められるところ、表紙(2枚目)の最下段には「08/02 J920」と表示され、また、826頁以降、「CMC 2−ラック監視システム」の表題のもと、「CMCの接続」、「CMC ベースユニット」、「CMC マネジャーはSNMPソフトウェアパッケージで、CMC専用に作られています。」、「CMC ウェブマネジャー・・CMC関連のすべてのデータの抽出、問い合わせ、編集を行うことができます。」などのように、随所に「CMC」の文字が表示されている。

2 前記1で認定した事実及び答弁の理由を総合すると、以下のとおり認定するのが相当である。

(1)本件商標の通常使用権者であるリタール社は、コンピュータネットワークの監視システムに関連する商品(以下「使用商品」という。)の製造、販売を業務の一つとしていること。

(2)2003年(平成15年)3月ころに、リタール社と住友電設との間で取引があったとこを推認させる取引書類には、例えば、「プロセッシングユニット」(品番7320100)、「プログラミングケーブル」(品番7200221)、「1Uマウントキット」(品番7320440)、「接続ケーブル」(品番7320470)、「温度センサー」(品番7320500)、「ドア開閉センサー」(7320530)について、「CMC−TC」、「CMC」の文字よりなる商標を表示したこと。

(3)リタール社は、「CMC−TC 監視システム」と表示した2003年(平成15年)8月に発行されたカタログ(乙第4号証)に、多くの商品について、「CMC−TC」の文字を冠して掲載したが、例えば、「ドア開閉センサー」のように「CMCによってアラームが発せられます。」の表現や「CMC用ソフトウェア」において「タイプまたはロケーションごとに各種製品(PCU、CMC 2、CMC−TC)を並べ替えて表示できます。」と記載されているように、「CMC」の表示は、使用商品の基幹となるべく商標であることが窺えること。また、このことは、乙第8号証において、「CMC 2/DK 7200.100」なる商品が本件審判の請求の登録前3年以内に発売が開始されたものではないとしても、その装置に「Rittal CMC」の表示があること及び「取扱説明書 リタール ラック監視システム CMC」との記載があること、並びに乙第9号証において、「CMCの接続」、「CMC ベースユニット」、「CMC マネジャーはSNMPソフトウェアパッケージで、CMC専用に作られています。」、「CMC ウェブマネジャー・・CMC関連のすべてのデータの抽出、問い合わせ、編集を行うことができます。」などの記載があることから首肯し得るところであり、これらのことから、使用に係る商標中の「CMC−TC」の要部は、「CMC」の文字部分であるとみるのが相当であること。

(4)コンピュータネットワークの監視システム関連のハードウェア及びソフトウェアは、電子応用機械器具の範疇に属する商品とみるのが相当であり、コンピュータネットワークの監視システム関連のハードウェアに専用される商品も同様に解されるところから、本件使用に係る「CMC用ソフトウェア」は、電子応用機械器具の範疇に属する商品であることはいうまでもなく、また、「プロセシングユニット」、「プログラミングケーブル」、「1Uマウントキット」、「接続ケーブル」、「温度センサー」、「ドア開閉センサー」は、コンピュータネットワークの監視システム関連のハードウェアに専用される商品と認められるから、電子応用機械器具の範疇に属する商品というのが相当であること。

(5)上記(1)ないし(4)によれば、本件商標の通常使用権者は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、請求に係る指定商品中の電子応用機械器具の範疇に属する「コンピュータネットワークの監視システム関連のハードウェア及びソフトウェア」について、本件商標又はこれと社会通念上同一と認められる商標を使用していたと認めることができる。

3 請求人の主張について

(1)請求人は、乙第1号証ないし乙第3号証は、私文書の写しにすぎず、信憑性がない旨主張し、さらに、乙第3号証に記載の商品は、配線用資材であるから、電子応用機械器具でも電子応用機械器具及びその部品でもない旨主張する。

しかし、一般に取引書類は私文書であり、私文書、特にその写しのすべてに信憑性がなく、原本でなければならないというのであれば、使用の事実を立証する被請求人の負担は増大するばかりでなく、特許庁における不使用取消審判の事務処理がきわめて煩雑となり、ひいてはその審理に要求される迅速性に多大な影響を及ぼすことが予想されるとうべきであるから、たとえ写しではあっても、取引一般からみて、それが不自然なものといえない限り、使用の事実を証明する証拠として採用することができるものは採用するというのが合理的であるといわなければならない。そして、本件における乙第1号証ないし乙第3号証についてみれば、取引書類として何ら不自然なところはなく、これが偽造されたとみるべき特段の理由は存しない。

また、乙第3号証に記載の商品中、例えば、「温度センサー」、「プログラミングケーブル」、「1U マウントキット」、「ドア開閉センサー」、「プロセッシングユニット」、「接続ケーブルセンサーキット」が電子応用機械器具の範疇に属するコンピュータネットワークの監視システム関連商品に専用される商品であることは、前記認定のとおりである。

なお、請求人は、乙第2号証に関し、被請求人のいう「リタール社宛て受領書」は誤りである旨主張するが、これは、例えば、納品をする会社が納品をする際に、納品書と同時に受領書を作成し、これらを同時に相手方に交付し、相手方の受領印をもらうことは取引一般で普通に行われているところであるから、上記取引の実情を考慮すれば、乙第2号証について、「リタール社宛て受領書」であるとする被請求人の主張が誤りであるということはできない。

(2)請求人は、乙第4号証について、原本でない上、発行日の証明のないものであるから、被請求人のいう「2003年8月発行」は、失当である旨主張する。

しかしながら、提出に係る証拠が必ずしも原本である必要がないことは、上記(1)で述べたとおりである。また、カタログ等の発行日を表示する場合、乙第4号証にあるように、「08/03 J521」と記載することは、取引上普通に行われているところであり、その記載中「08/03」が「2003年8月発行」を意味するとみることに、何ら不自然なところはない。

(3)請求人は、乙第4号証に表示された「CMC−TC」は、本件商標の使用ではない旨主張する。

しかしながら、前記2(2)で認定したように、乙第4号証、乙第8号証及び乙第9号証を総合すれば、リタール社のコンピュータネットワークの監視システム関連商品に使用される商標の要部は、「CMC」であって、「CMC−TC」中の「TC」は、商品の規格、機種等を表示するための記号、符号等を表したと理解されるとみるのが相当であるから、使用に係る「CMC−TC」は、本件商標と社会通念上同一の商標といわざるを得ない。

(4)したがって、上記に関する請求人の主張は、いずれも理由がない。他に、前記認定を覆すに足る証拠の提出はない。

4 むすび

以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、通常使用権者が請求に係る指定商品中に含まれる「コンピュータネットワークの監視システムに関連する商品(ハードウェア及びソフトウェア)」について、本件商標及びこれと社会通念上同一と認められる商標を使用していたことを証明したものといわざるを得ない。

したがって、本件商標の登録は、その指定商品中「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」について、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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