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Trademark Appeal Case

「紅豆杉」の識別力と周知度

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2003−18456(T2003−18456/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「紅豆杉」の漢字を標準文字によりなり、第29類「タキサス(Taxus)属の樹木の材部を主原料とする粉状・粒状・錠剤状・カプセル状・液体状・ゼリー状の加工食品,その他の植物を主原料とする粉状・粒状・錠剤状・カプセル状・液体状・ゼリー状の加工食品」を指定商品として、平成14年11月8日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶理由

原査定は、「本願商標は、中国雲南省産のイチイ(学名タキサス)科の常緑樹である『紅豆杉』の文字を書してなるところ、この木については、『日本と米国(大手製薬会社BMSがこの木の皮の部分からタキソールを抽出し、抗ガン剤として使用)のみ例外的に市販が許可されたのを機に1998年に国内外の研究者が集まり、薬学、医学、生化学などの立場で、抗ガン作用、血糖効果作用、アレルギー体質改善作用等様々な効能について学術的に研究する学術団体「紅豆杉研究会」も発足されている』ほか、紅豆杉について書された書籍『中国歴代王朝幻の漢方秘薬−紅豆杉』(現代書林)が存在することからすれば、近年ではその存在が一般にも知られているものと認められるから、これを本願指定商品に使用する場合には、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」として、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記1のとおりの構成からなるところ、「紅豆杉」の文字は、中国雲南省産の薬用植物の一つを指称する語であるとしても、我が国の取引者、需要者の間においては、そのような植物の存在自体についてほとんど知られておらず、直ちに上記意味合いを有する語として認識し、理解されるものとはいい難く、むしろ特定の語義を有しない一種の造語を表したものとして認識されると見るのが自然である。

すなわち、出願人の提出に係る参考資料によれば、原査定において引用する「紅豆杉研究会」は、請求人(出願人)が関係する私的な団体であること、同様に、書籍「中国歴代王朝幻の漢方秘薬−紅豆杉」は、請求人(出願人)の関係者が執筆したものであり、請求人(出願人)の商品の宣伝・販売をも目的にしたものであること、インターネットのホームページに記載された情報も大半が請求人(出願人)の商品に関係するものであること等が認められ、これらを総合勘案すると、本願商標に接する取引者、需要者は、請求人(出願人)の商品に関連する語として認識することはあっても、薬用植物たる樹木の名称ないしは商品の原材料名等を表したものとして、認識することはないというべきである。

そうすると、本願商標は、その指定商品に使用しても、単に商品の品質を表示したものと認識されるようなことはなく、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものといわなければならない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものでなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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