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結論

勝訴(請求認容)

商標「NIT」と「MIT」の3文字略語の称呼識別(第4条第1項第11号|審判不服2004−4898(T2004−4898/J1))

審判番号
不服2004−4898(T2004−4898/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「NIT」引用商標「MIT」
争点(論点)
3文字略語の称呼識別
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2004−4898(T2004−4898/J1)・不服)は、本件商標「NIT」と引用商標「MIT」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「3文字略語の称呼識別」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「NIT」の欧文字を標準文字で書してなり、第42類に属する願書記載の役務を指定役務として、平成14年11月13日に登録出願されたものである。

2 原査定の引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4573636号商標(以下「引用商標」という。)は、「MIT」の欧文字を横書きしてなり、平成10年1月9日登録出願、第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として、同14年5月31日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり、「NIT」の欧文字を横書きしてなるものであるから、その構成文字に相応して「エヌアイテイ」の称呼を生ずるものであり、また、特定の語義を有するものとして一般に知られている語ではないから、一種の造語というべきものである。

他方、引用商標は、前記のとおり、「MIT」の欧文字を横書きしてなるものであるから、その構成文字に相応して、「エムアイテイ」の称呼を生じ、かつ、該文字は、「Massachusetts Institute of Technology」(マサチューセッツ工科大学)を表す略語の欧文字であることを否定するものではないが、これが、直ちにその大学名の略称と認識、理解するほどに一般世人に知られているとはいい難いことから、一種の造語からなるものとみるのが相当である。

そこで、本願商標から生ずる「エヌアイテイ」の称呼と引用商標から生ずる「エムアイテイ」の称呼とを比較するに、両称呼は、ともに6音構成からなるところ、第2音において、「ヌ」と「ム」の音に差異を有するものである。

しかして、該差異音の「ヌ」と「ム」の各音は、ともに母音(u)を共通にする通鼻音であるとしても、この種役務を取扱う業界、とりわけ、電子計算機の関連する分野においては、アルファベット3文字からなる略語が多数採択、使用されている中で、「N」と「M」の各文字のみを異にするアルファベット3文字からなる略語も相当数使用され、かかる業界の取引者、需要者がアルファベット3文字からなる語に接する場合には、これが成語であるか造語であるかにかかわらず、相当の注意を払って発音、聴別されているのが実情である。

そして、本願商標と引用商標とは、ともに、欧文字を綴り合わせてなる一連の成語を形成するものではなく、アルファベット3文字を羅列してなるもので、このような場合、発音に際しては一気一連というよりも、一文字一文字を区切って明確に発音される場合が多いといえるから、発音上のかかる事情を考慮すれば、両商標は、称呼上相紛れることなく区別し得るものというべきである。

また、両商標は、それぞれ前記の構成に照らし、その外観上判然と区別し得る差異を有しており、また、両商標は、ともに既成の親しまれた観念を有する語を表したものともいえないから、観念については、比較することができない。

してみれば、本願商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても、相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当ではなく、その理由をもって本願を拒絶することはできない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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