Trademark Appeal Case
結合商標の要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2003−19323(T2003−19323/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「イッツモアカード」の文字(標準文字による商標)を書してなり、第36類「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期預金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定著物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,割賦購入のあっせん,前払式証票の発行,ガス料金又は電気料金の徴収の代行,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,株式市況に関する情報の提供,商品市場における先物取引の受託,生命保険契約の締結の媒介,生命保険の引受け,損害保険契約の締結の代理,損害保険に係る損害の査定,損害保険の引受け,保険料率の算出,建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供,骨董品の評価,美術品の評価,宝玉の評価,中古自動車の評価,企業の信用に関する調査,慈善のための募金,紙幣・硬貨計算機の貸与,現金支払機・現金自動預け払い機の貸与,クレジットカードの利用者に代わって行う支払代金の清算,クレジットカード会社に代わって行う会員の募集及び会員の管理」を指定役務として、平成14年11月26日に登録出願されたものである。
2 原査定の引用商標
原査定において、拒絶の理由に引用した登録第3063680号商標(以下「引用商標」という。)は、後掲のとおりの構成よりなり、平成4年9月29日に登録出願、第36類「クレジットカ―ド発行の取り次ぎ」を指定役務として、同7年7月31日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記1のとおり「イッツモアカード」の文字を書してなるところ、その構成前半の「イッツ」の文字部分は、原審説示のように「それは〜である」の意味を有する英語「It is」の短縮形である「It’s」の表音片仮名表記と認められるものである。
しかして、該英語「It’s」は、通常それに続く語を説明又は強調するために用いられる一般に親しまれた語であることから、これがその表音片仮名表記された「イッツ」の文字においても、これに接する需要者・取引者は、それに続く語を説明又は強調するために用いられる語と理解・把握するにすぎないものと見るのが自然である。
さらに、構成後半の「モアカード」の文字部分は、当審において職権をもって調査するに、文政12年(1829年)に創業、岡山市に本店を構え、岡山県3店、広島県6店、鳥取県1店、香川県1店の計11店舗の百貨店を展開し、その従業員数1,925名、売上高1,481億円(2004年度)、更に、株式会社天満屋ストアや株式会社天満屋ハピーマート等のスーパーマーケットを中心とした総合小売業、ホテル業、不動産業その他の関連グループの売上高も含めれば、2,868億円(2004年度)にものぼる、中国地方では老舗の地方百貨店である株式会社天満屋が、資金の貸付け、クレジットカードの発行の取次ぎ、ポイントカードの発行等の役務について使用する標章「天満屋モアカード」、「モアカード」、「MORE CARD」等と同一又は類似するものと認められるものであり、これらの標章を付したポイントカードは、前記した株式会社天満屋及びその関連グループはもとより、ホテル、飲食、レジャーなど全国1,000店以上の提携店で優待サービスが受けられることから、中国地方を中心に全国各地でも利用され、知られているものというのが相当である。
そうとすれば、本願商標の文字構成にあっては、「イッツ」の文字と「モアカード」の文字とは、軽重・主従の関係が強く、しかも、その全体の構成文字より生ずる「それはモアカードである」とする意味合いからしても「モアカード」の部分に強い識別力が認められることから、簡易迅速を尊ぶ取引の場において、本願商標に接する取引者、需要者は、強い識別力を有する「モアカード」の部分に着目して、該文字部分をもって取引に当たることも決して少なくないというべきである。
してみれば、本願商標は、その全体の構成文字より生ずる「イッツモアカード」の称呼のほか、「モアカード」の文字部分に相応して「モアカード」の称呼をも生ずるものといわなければならない。
他方、引用商標は、後掲のとおり「MORE CARD」の欧文字よりなるものであるから、その構成文字に相応して「モアカード」の称呼が生ずるものである。
したがって、本願商標と引用商標とは、それぞれの外観及び観念を考慮してもなお、「モアカード」の称呼を共通にする類似する商標であり、かつ、本願商標の指定役務は、引用商標の指定役務と同一又は類似する役務を含むものであるから、結局、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
なお、請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標と引用商標とは非類似である旨主張しているが、出願商標と引用商標との類否判断は、両商標について個別具体的に行えば足り、過去の登録例の判断に拘束されることなく検討されるべきものであるから、請求人の主張は、採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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