sokuhyo

Trademark Appeal Case

モバイルストリーミングの記述性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2003−16796(T2003−16796/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「モバイルストリーミング」の片仮名文字と「Mobile Streaming」の欧文字とを上下二段に書してなり、第9類、第37類、第38類、第42類及び第45類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成14年11月5日に登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、原審における同15年7月18日付け手続補正書及び当審における同年8月29日付け手続補正書をもって、第9類「可動性火災報知機,可動性ガス漏れ警報器,可動性盗難警報器,業務用可動性テレビゲーム機,可動性理化学機械器具,可動性写真機械器具,可動性映画機械器具,可動性光学機械器具,可動性測定機械器具,可動性電気磁気測定器,可動性電気通信機械器具,可動性電子応用機械器具及びその部品,家庭用可動性テレビゲームおもちゃ,可動性液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路,可動性電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路,可動性電子出版物」、第37類「可動性写真機械器具の修理又は保守,可動性電子応用機械器具の修理又は保守,可動性電気通信機械器具の修理又は保守,配電用又は制御用の可動性機械器具の修理又は保守,可動性発電機の修理又は保守,可動性電動機の修理又は保守,可動性水質汚濁防止装置の修理又は保守,可動性浄水装置の修理又は保守,可動性廃棄物圧縮装置の修理又は保守,可動性廃棄物破砕装置の修理又は保守」、第38類「可動性機器を用いた電気通信(放送を除く。),放送,報道をする者に対する可動性機器を用いたニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の可動性通信機器の貸与」、第42類「可動性機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの可動性機械等により構成される設備の設計,可動性電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,可動性電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする可動性機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,可動性機械器具に関する試験又は研究,可動性電子計算機の貸与,可動性電子計算機用プログラムの提供」及び第45類「夜間警備,防犯用及び保安用可動性警報器による監視,可動性機器を用いた保安に関する助言」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『携帯電話等可動性機器のインターネット上で動画や音声のデータを読み込みながら同時に配信もする技術』程の意味合いを知覚させるのみの『Mobile Streaming』『モバイルストリーミング』の文字を普通に書してなるものであるから、これを本願指定商品・役務中の該技術を用いた商品・役務に使用するときは、単に商品の品質、役務の質を表示するに過ぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の商品・役務に使用するときは、商品の品質、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記のとおり、「モバイルストリーミング」の片仮名文字と「Mobile Streaming」の欧文字とを上下二段に書してなるところ、その構成中の「Mobile」の欧文字及びその読みを表したものと認められる「モバイル」の片仮名文字は、「携帯電話(の)」等の意味を有する語として、また、同じく、「Streaming」の欧文字及びその読みを表したものと認められる「ストリーミング」の片仮名文字は、「インターネット上で動画や音声データを読み込みつつ同時に配信する技術」の意味を有する語として(「現代用語の基礎知識2005」、発行所:自由国民社)、それぞれ一般に広く知られているものと認められることから、本願商標に接する取引者、需要者は、その構成全体から「携帯電話用のインターネット上で動画や音声データを読み込みつつ同時に配信する技術」という意味合いを容易に看取し、認識すると見るのが相当である。

そして、このことは、「モバイル」及び「ストリーミング」の各語が、例えば、平成11年(1999年)11月2日付け日刊工業新聞(13頁)に、「郵政省、ストリーミング技術などの研究会設置」の見出しの下、「郵政省は、『ストリーミング技術等の新技術を用いたコンテンツ流通ビジネスに関する研究会』(羽鳥光俊座長)を、5日に設置する。インターネット上でニュースや音楽コンサートの模様、スポーツ中継などをリアルタイムで流すストリーミング技術が発達しているのを受け、この動きが今後の産業界に与える影響や、ビジネスの可能性の分析を行う。郵政省は同技術とモバイル・DSL技術の進歩によってコンテンツの多様な流通が促進されると見ており、振興への道を探りたい考えだ。(後略)」との記載があること、同13年(2001年)3月14日付け日本工業新聞(5頁)に、「Jストリームがきょうからiモードで試聴サービス」の見出しの下、「インターネット放送サービスのJストリーム(社長・白石清氏、東京都港区、TEL03・3560・7100)は十四日、NTTドコモの『iモード』向けに、ネット上のストリーミング音声コンテンツ(情報の内容)配信サービスを提供する。同サービスは、『モバイル音声ストリーミング』。従来、KDDIグループの携帯電話向けネット接続サービス『EZウェブ』向けに、日本ビクターの子会社ビクターエンタテインメントが音楽の試聴システムとして提供している。『iモード』では、日本レコード協会が公式サイト『Jミュージックポケット』の試聴システムとして採用し、十四日から『第十五回日本ゴールドディスク大賞受賞作品試聴サービス』を開始する。同サービスは、ネット上のストリーミングデータを、コンピューターと電話の統合システムを通じて携帯電話へ配信する仕組み。」との記載があること、同年(2001年)9月25日付け化学工業日報(35頁)に、「65周年特集1部 ブロードバンド IT産業活性化の起爆剤」の見出しの下、「(前略)実際、インターネット上のコンテンツはデジタルメディア化が進展している。いまや、インターネットユーザーの九〇%が音声・動画を利用しており、ストリーミングコンテンツを利用する人もこの一年間で五倍に増加した。デジタル音楽やビデオのサイトの利用者は全インターネットユーザーの七〇%に達し、それにともなってモバイル環境でデジタル音楽を楽しむための携帯型プレーヤーの売り上げは、昨年から二三五%増加して百二十万台を超える勢いだという。(後略)」との記載があること、同14年(2002年)8月23日付け日刊工業新聞(7頁)に、「富士通、ワイヤレス変換装置に双方向映像配信を追加」の見出しの下、「(前略)ジオサーブSDSは、モバイル端末とインターネット網を接続し、コンテンツを同時に複数端末にストリーミング配信したり、パソコンとのテレビ電話サービスを可能にする変換装置。(後略)」との記載があること、「独立行政法人情報処理推進機構」のサイト中の「インターネットライブ放送における放送・視聴・コミュニケーション統合システムの開発」との表題の文章(http://www.ipa.go.jp/SPC/report/03fy-pro/mito/15-983d.pdf)において、「(前略)本ソフトウェアはライブストリーミング自体をソースとして扱うことができる。このため、例えばつくばをスタジオとして東京、大阪間の中継を行うことができる。また、無線LAN、携帯電話のパケット通信によるモバイルストリーミングを使えば、大きなイベント会場内の様子を中継することができる。(後略)」との記載があること及び「Stream NOW」のサイト中の同17年(2005年)6月3日付け「最新ブロードバンドビジネスニュース」(http://www.streamnow.tv/bbnews/05/0603/bn050603-03.html)に、「エイベックス、モバイル・ストリーミング配信でPara.TVと業務提携」の見出しの下、「エイベックスネットワーク株式会社(以下ANI、本社:東京都港区、代表:荒木隆司)は、携帯電話向け動画配信システム開発業務等を展開する株式会社Para.TV(本社:東京都港区、代表:秋月徹)と将来の資本提携を予定した業務提携を発表した。これは、ANIおよびエイベックスグループ各社が行う各種サービスにおける、主として携帯電話端末向け動画配信に関するインフラ及び技術の研究開発・保守管理と、Para.TVが管理運営する携帯電話端末向けサービスにおける、ANI/エイベックスグループ各社が権利を保有するコンテンツの利用などを目的に行われるもの。(後略)」との記載があることによっても裏付けられるものである。

してみれば、本願商標を上記補正後の指定商品及び指定役務中、例えば、「インターネット上で動画や音声データを読み込みつつ同時に配信する技術を応用した携帯電話、携帯電話用のインターネット上で動画や音声データを読み込みつつ同時に配信する技術を応用した可動性電子応用機械器具、携帯電話用のインターネット上で動画や音声データを読み込みつつ同時に配信する技術を応用した可動性電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守、携帯電話用のインターネット上で動画や音声データを読み込みつつ同時に配信する技術を応用した可動性電子計算機用プログラムの提供」等、前記意味合いに照応する商品又は役務について使用するときは、取引者、需要者は、商品の品質又は役務の質(内容)を表示したものと理解するにとどまり、自他商品又は自他役務の識別標識とは認識し得ないものというべきであるから、結局、本願商標は、商品の品質又は役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といわなければならない。

また、本願商標は、これを前記意味合いに照応する商品又は役務以外の商品又は役務に使用するときは、商品の品質又は役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであり、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。