Trademark Appeal Case
結合商標の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2003−13559(T2003−13559/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「VisualITSolutions」の文字(標準文字による)を書してなり、第9類「耳栓,加工ガラス(建築用のものを除く。),アーク溶接機,金属溶断機,電気溶接装置,オゾン発生器,電解槽,検卵器,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,自動販売機,ガソリンステーション用装置,駐車場用硬貨作動式ゲート,救命用具,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,スプリンクラー消火装置,火災報知機,ガス漏れ警報器,盗難警報器,保安用ヘルメット,鉄道用信号機,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,潜水用機械器具,業務用テレビゲーム機,電動式扉自動開閉装置,乗物運転技能訓練用シミュレーター,運動技能訓練用シミュレーター,理化学機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極,消防艇,ロケット,消防車,自動車用シガーライター,事故防護用手袋,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,防火被服,眼鏡,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,スロットマシン,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,運動用保護ヘルメット,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,計算尺,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物」及び第42類「気象情報の提供,建築物の設計,測量,地質の調査,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計,デザインの考案,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,農業・畜産又は水産に関する試験・検査又は研究,機械器具に関する試験又は研究,著作権の利用に関する契約の代理又は媒介,社会保険に関する手続の代理,計測器の貸与,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供,理化学機械器具の貸与,製図用具の貸与」を指定商品及び指定役務として、平成14年7月23日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『視覚の,目に見える,光学上の』の意味を有する英語として親しまれた『Visual』の文字と、『information technology(情報技術)』の略語である『IT』の欧文字、及び『問題解決。新しい情報システムやビジネスモデルによる企業の問題解決』の意を指称する語として広く一般に使用されている英語『Solution』の複数形である『Solutions』の文字とを一連に『VisualITSolutions』と書してなるので、このようなものを本願の指定商品・役務について使用しても、単に『視覚的なもの或いは光学上のものに対する、情報技術を駆使した企業の問題解決の手法に対応した商品・役務』のごとき意味合いを認識させるにすぎず、需要者が何人かの業務に係る商品・役務であることを認識することができない商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記のとおり、「VisualITSolutions」の文字を書してなるところ、その構成中の「Visual」の文字は、「視覚の、視覚的、視覚資料、(説明・宣伝用の)視覚に訴えるもの」等の意味を有する英語として、一般に広く知られており、かつ、表音片仮名表記「ビジュアル」は、例えば、「ビジュアルコミュニケーション(視覚伝達。目を通しての伝達方式。)」、「ビジュアルデザイン(視覚デザイン。絵や写真など視覚に訴えることを強調した広告設計。)」(「コンサイスカタカナ語辞典」(第2版)、発行所:株式会社三省堂)のように普通に用いられているのが実情である。
また、同じく、「ITSolutions」の文字は、「情報技術」の意味を有する英語「information technology」の略語として、一般に広く知られている「IT」の文字と、「問題解決」等の意味を有する英語として、一般に広く知られている「Solution」の複数形である「Solutions」の文字とを結合したものであって、全体として「情報技術を応用した(企業の)問題解決」という意味合いを容易に想起させるものというのが相当であり、このことは、例えば、平成12年(2000年)4月21日付け日経産業新聞(6頁)に、「伊藤忠テクノサイエンス、ITソリューションのセミナー(短信)」の見出しの下、「ITソリューションのセミナー 伊藤忠テクノサイエンス(CTC)はインターネットを中心とした最先端IT(情報技術)を利用した企業向けソリューション(問題解決策)を紹介する『CTC スマート・コンピューティング・サーカス2000』を五月十一日、赤坂プリンスホテル(東京・千代田)で開催する。(後略)」との記載があること、同13年(2001年)8月27日付け日本経済新聞(夕刊2頁)に、「『ビジネス・ストラテジー2001』展示会を開催」の見出しの下、「“競争と強調〜勝ち抜く企業経営とIT活用”をテーマに『ビジネス・ストラテジー』展示会を9月4日(火)から2日間、東京国際フォーラム(東京・有楽町)で開催します。企業経営状況の迅速な分析、把握、意思決定を支援するためのコンサルティング、ITソリューション/テクノロジーが集結し、経営戦略と密接に連携した情報システムの構築を提案します。(後略)」との記載があること、同15年(2003年)5月26日付け日本経済新聞(朝刊15頁)に、「方正が新システム、雑誌制作を完全電子化」の見出しの下、「情報システム会社の方正(東京・品川、管祥紅社長)は雑誌出版社の業務のほとんどを電子化するシステムを開発、発売した。雑誌の編集や広告の製作工程は現在、手作業が中心で効率化が難しかった。新システムを全面的に使えば、コストを二−三割削減できるという。発売した『出版社向けITソリューション』は五種類のシステムを用意。基本の広告・台割管理システムは雑誌制作の作業をすべて電子化でき、編集や広告の担当者らがページの割り付けや、記事・広告作業の進行状況をパソコン上で把握・管理できる。(後略)」との記載があること、同年(2003年)7月8日付け日経産業新聞(16頁)に、「協和エクシオ、システム販売、定額のネット画像会議−通信工事以外の柱に」の見出しの下、「通信工事大手の協和エクシオはソフトウェアの販売など建設以外の事業を拡充する。情報技術(IT)系サービスの目玉として、このほどインターネットを使う画像会議システムの販売を始めた。(中略)同社は六月二十七日付で『ITソリューション本部』を設置、約四百三十人を配置した。企業向けの情報通信インフラの設計や施工、そのインフラを使った業務ソフトの販売を手掛け、さらにシステム全体の運用・保守管理まで一貫受注を進める。(後略)」との記載があること及び同17年(2005年)2月28日付け日経流通新聞(13頁)に、「第2部eリテール特集−食の信頼、情報で守る、生産履歴の徹底追求」の見出しの下、「食品メーカーからフードチェーンに至るまで食にかかわる者が競争に勝ち残るために欠かすことのできないキーワードが「食の安全」と「業務の効率化」。生産者は卸業者、小売りにレストランなど多くの機能が広範な物流網に介在し、しかも鮮度が命の商品も少なくない。複雑に分散・偏在する情報を瞬時に収集・伝達できる情報技術(IT)によるソリューション(問題解決)追及の手を緩めることはできない。(後略)」との記載があることによっても裏付けられるものである。
そして、前記「ITSolutions」の文字から容易に想起される「情報技術を応用した(企業の)問題解決」の一手法として、視覚的な手法、すなわち、「ビジュアル」な手法が普通に用いられていることは、例えば、日本SGI株式会社のサイト中の「ビジュアルソリューション」の項目(http://www.sgi.co.jp/solutions/visualization/)中には、「今ITの最先端で花開くビジュアル・コンピューティングの歴史 ― それは、まさに私たち日本SGI の歴史といえます。(中略)日本SGI が提供する可視化ソリューションのキーワードは、『Real Time, Real Size, Realism』。ビッグデータをより現実に近く、大画面スクリーン上に、高品位なCGでリアルタイムに処理して表示するソリューションを豊富なラインナップでご提供いたします。」との記載があること、株式会社アマナのサイト中の「トータル・ビジュアル・ソリューション」の項目(http://amana.jp/produce/index.aspx)中には、「広告、販売促進、商品パッケージなどで使用される写真やCGなどのビジュアル制作をサポート。静止画や動画に加えてウェブソリューションまで。豊富な経験とノウハウを有する80名のプロデューサーが、ビジュアルに関するあらゆる問題の解決をトータルにお手伝いします。」との記載があること、株式会社映像センターのサイト中の「VisualSystemSolution ビジュアルシステムソリューション」の項目(http://www.avc.co.jp/avcvss/)中には、「AV/IT分野におけるソリューションプロバイダーのプロフェッショナルとして様々な現場に携わってきた経験から、多様化したクライアントのニーズにお応えする為に開発した独自のシステムや、最新の映像・音響機器をご紹介します。」との記載があること、富士電機情報サービス株式会社のサイト中の「ビジュアルソリューション」の項目(http://www.fuji-web.com/corporate/s_visual.html)中には、「当社は企業活動に必要な、印刷メディア、マスメディア、SP・イベント等々の情報を分かりやすく、心地よくメッセージするために、ビジュアライゼーションを重視しています。当社は、印刷メディアのデザイン、工業デザイン、空間デザインなど、あらゆるビジネスシーンで想定されるビジュアルソリューションを、各種電子ツールを利用してトータルに提供いたします。」との記載があること及びJuppo Group(ジュッポーグループ)のサイト中の「ITworks」の項目(http://www.juppo.co.jp/doms.html)中には、「Juppoの提唱するITソリューションとは、従来の無味乾燥、理数的な印象の強いDBを『必要なときに、必要な情報を、必要なカタチで』より分かりやすく視覚化を図り、情報メディアが多様化するIT時代にふさわしい、ビジュアルDBソリューションやネットワークを構築する事です。」との記載があることからも認められるところである。
してみれば、本願商標は、その構成文字全体から「視覚的(ビジュアル)な手法による情報技術を応用した(企業の)問題解決」の意味合いを容易に看取、認識させるものであり、これをその指定商品及び指定役務中、例えば、「電子応用機械器具及びその部品,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機用プログラムの提供」について使用した場合には、これに接した取引者、需要者は、その商品又は役務の用途等を記述的に表したものと理解するにとどまるものであって、自他商品又は自他役務の識別標識として認識し得ないものであるから、何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標というべきである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
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